春の高校伊那駅伝2021結果 ~洛南が大会記録で初優勝~

本日、長野県伊那市にて、全6区間で行われる伊那駅伝が行われました。今回は一都三県の高校が緊急事態宣言の延長を受けて出場出来なかったのは残念ですが、今回も都大路でトップ3だった世羅、仙台育英、洛南など有力校が揃いました。1,2年生だけで臨むこの大会、来年度のチーム力を占ううえでも重要な大会となっています。区間ごとに見ていきます。公式結果はこのようになっております。

1区(7.98km)

学法石川の菅野が区間賞を獲得、都大路では3区21位と目立った走りではありませんでしたが、今回は良い走りを見せましたね。区間2位に西脇工業の長嶋、1年生がこの走りは素晴らしい。西脇工業も今年度は須磨学園の後塵を拝して都大路に出場出来なかっただけに、まずは楽しみな選手が出てきました。区間3位に世羅の塩出、都大路でも7区3位で走っていますし、こちらは順当かなあ。


区間4位に大牟田の荒巻が入っています。こちらも都大路3区11位と好走している選手ですね。来年度のエースとなるかな。区間5位に仙台育英の堀、都大路では6区区間賞を獲得している選手です。今回は1区の距離が伸びて2番目に長い区間となったことでチーム2番手の選手が起用されることが多かったかな。

2区(7.52km)

仙台育英のエースである吉居が区間賞を獲得、都大路でも1区7位で走っている実力者ですし、ここは順当ですよね。区間2位に学法石川の山口、持ちタイムは世代トップクラスながら、都大路では1区31位と出遅れてしまいましたが、さすがに力があるところを見せてくれました。区間3位に須磨学園の広内、都大路では4区4位と長距離区間で素晴らしい走りを見せている選手です。2区も実力者が順当にトップ3を占めることとなりました。


区間4位に倉敷の山田、都大路では7区区間賞&区間タイ記録の走りを見せた選手ですね。来年度は南坂とともにダブルエースとして活躍が期待されます。強い選手はどの駅伝でも結果を残しますよね。区間5位に智辯カレッジの森田、都大路では7区13位だったことを考えると、上出来の結果と言えるのではないでしょうか。都大路1区で9位だった世羅の森下は区間6位ということでトップとも36秒離されていますし、もう一歩だったかな。。。

3区(7.2km)

都大路ではルーキーながら4区3位と快走した倉敷の南坂が見事に区間賞を獲得、U20クロカン日本選手権でも結果を残していますし、別格の強さを誇りますね。区間2位に洛南の宮本、都大路には出場していない選手が、3番目に長い区間で区間2位で走る洛南の選手層ですよね。区間3位に佐久長聖の吉岡、都大路では1年ながら4区区間賞を獲得している選手です。ただ、同学年のライバルとなる南坂に26秒差をつけられたのは悔しい結果だったかな。


区間4位に大牟田の荒木、都大路は走っていない選手ですが、上出来と言ってよいのではないでしょうか。今年度の都大路は8位入賞を果たしていますが、来年度も楽しみな選手が揃っています。区間5位に九州学院の浦上が入っています。こちらも都大路は走っていない選手ですが、強豪校はもう伊那駅伝から早速結果を残す選手が何人も出てきますよね。

4区(9.1km)

最長区間ではありますが、明確にエースを起用してきた高校は多く無かったかな。1,2区にエース級を起用しないと苦しい展開になりますからね。そんな中、現2年生以下で高校No.1ランナーと呼び声が高い洛南の佐藤が区間賞を獲得、それも区間2位に47秒もの大差をつけていますから、別格の走りです。都大路、クロカン日本選手権、そして伊那駅伝と日本人選手に負けない走りはまさに最強にふさわしく、来年度どこまでタイムを伸ばし、結果を残すのか今から楽しみです。


区間2位に智辯カレッジの山下、都大路でも1区18位と結果を残している選手です。さすがに佐藤には大きく差をつけられましたが、最長区間で区間2位は素晴らしい。区間3位に青森山田の中山、都大路でも7区9位で走っている選手、こちらも上出来の走りと言ってよいのでは。区間4位に秋田工業の佐藤、都大路では3区36位に沈んでしまいましたが、今回はまずまずかなあ。ただ区間3位にも33秒はちょっと離されすぎかなあ。区間5位に九州学院の竹割、都大路では4区7位と好走している主力ですが、順位はともかくタイムはもう一歩かなあ。

5区(5.1km)

最短区間となる5区、唯一留学生の起用が認められている区間でもあります。最短区間にのみ外国人選手というのは実業団もそうですし、都大路も伊那駅伝と同様のルールの方が良いかなあと思うのですが…区間賞は世羅のムワンギ、都大路でも3区区間賞&区間新をマークしている選手ですし、まあ別格の強さですよね。従来の区間記録を18秒も上回ってきました。区間2位に遊学館のモゲニ、都大路では3区8位と日本人選手にも負けていたのですが、区間賞と7秒差でこちらも区間新の好走でした。


区間3位に福岡第一のキプラガット、区間2位とは46秒も離されてしまいました。区間4位に青森山田のキアリエが入り、留学生がトップ4を占めることに。日本人トップは学法石川の宍戸、区間トップとは1分15秒離されていますが、留学生のいない高校は5,6番手を起用するしか無いことを考えると仕方ないかなあ。日本人2位の6位に佐久長聖の田所が宍戸と2秒差で入っています。

6区(5.295km)

区間賞は洛南の柴田、最後もしっかりと区間賞、区間2位にも15秒差をつけ、見事に優勝を果たしました。区間2位に仙台育英の大西が入っています。柴田も大西も1年生ですが、都大路を走っていない1年生がしっかりと結果を残すのが選手層の厚いチームかな。3位に学法石川の小田切、都大路では2区15位で走っていますが、今回もまずまずの走りかなあ。


区間4位に西脇工業の吉川、西脇工業は苦戦する区間も多かったですが、最初と最後をしっかりと上位でまとめられたのは良かったかなあ。区間5位タイに世羅の吉川、大牟田の馬場、馬場は都大路で5区14位で走っている選手ですし、まずまずかなあ。ただ、吉川は6区6位で走っている選手ですし、区間順位としてはちょっと物足りなかったかなあ。

総合結果

優勝したのは洛南、都大路でも日本最高記録をマークしていますが、区間二桁順位が1区間もない見事な走りを披露、さらに4区佐藤の走りでトップに立つと、2位に1分37秒もの大差をつける圧勝でした。1,2年生にも力のある選手が揃っていますし、来年度の都大路も楽しみです。


2位に学法石川、1区区間賞から3区まではトップを守りましたが、最長区間の4区で区間9位、2分近い差をつけられてしまったのが痛かった。。。しかし、大きく崩れる区間は無かったですし、菅野、山口と来年度のチームを牽引する二人が結果を残したのは良かったです。


3位に都大路王者の世羅、ムワンギの区間新もありましたが、エースの森下がもう一歩、最長区間に1年を起用したりと試している部分もあったかなあ。都大路を走った2年生4人が誰も崩れることは無かったのは悪くなかったのでは。


4位に都大路2位の仙台育英、留学生を今回は起用してこなかったですし、エースの吉居も2区区間賞と結果を残しました。ただ、3区が区間19位と崩れてしまったこともあって、表彰台には7秒と一歩届かずでした。


5位に九州学院、1区19位と出遅れてしまったのですが、その後は全て区間1桁でまとめての5位というのが、粘り強い九州学院らしいかなあ。来年度のエース候補である竹割がエース区間で5位で走っているのも悪くはないかなあと。


6位に智辯カレッジ、奈良はかつては駅伝は強い印象は無かったのですが…智辯カレッジが強くなって都大路でも10位に入っていますからね。今回もエースの山下が4区2位と好走するなど苦しい区間もありましたが、要所を締めて入賞を果たしました。


7位に東農大二、区間1桁が1区間もなかったのですが、6区間全てが11~15位というある意味抜群の安定感を見せて入賞を果たしました。ただ、来年度に向けてとなると、もう少し上位で走る選手も欲しかったかなあ。


8位に須磨学園、2区広内が区間3位とさすがの走りも最長区間で20位に沈み、アンカーも30位と苦しい走りでした。それでも、何とか6秒差で逃げ切り入賞は確保しました。


入賞を逃した高校では…地元長野県の佐久長聖は11位と今回は苦しかったですね。1区41位まで出遅れてしまってはさすがに勝負にならないですよね。その状況でよく吉岡は区間3位で走りましたよね。都大路返り咲きを狙う西脇工業は12位と今回も須磨学園には届かず…それでも、長嶋の1区2位、吉川の6区4位は好材料だったかな。

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