第97回(2021年)箱根駅伝 3区振り返り ~区間賞:石原(東海)~

2021年1月9日

続いては3区における各選手の走りを振り返っていきます。3区結果はこのようになっております。

大学ごと

区間賞を獲得したのが東海のルーキー石原、今年度のルーキーは粒ぞろいで全日本でも区間賞を3区間で獲得していましたが、1区ではルーキーが揃って苦戦…そんな中、石原は箱根にて唯一ルーキーでの区間賞、そして唯一全日本に続いての連続区間賞を獲得しました。箱根に出場したルーキーの中でも石原のこの走りは際立っていました。来年度のエースは石原ということになりそう。


ルーキーは他に2人走っており、今年度最も結果を残している選手の1人である吉居は区間15位…総合18位と非常に苦しい位置でのタスキリレーとなりました。今年度全く外すことの無かった吉居ですが、やはり12月に日本選手権5000mに出場し、3位表彰台に上がってから急ピッチで箱根に合わせるのは、さすがの吉居をもってしても困難なのですね。疲労もあったという話ですし、また来年度活躍を見せてくれれば。もう1人のルーキー山梨学院の島津は区間16位、全日本、箱根予選にエントリーもされていないことを考えると、仕方ないところだったかなあ。


区間2位に駒澤の小林が入ったのは、駒澤にとって非常に大きかった。1区で出遅れ、2区田澤で巻き返しきれずに大丈夫?と思われたところで区間2位の快走、総合3位にも浮上し一気に優勝戦線に戻ってきました。区間3位に創価の葛西、前回の箱根は6区16位でしたがやはり走力は抜群、3区でこの走りは素晴らしいですね。総合でも2位に浮上し、個人的に往路で最も苦しいと思っていた3区で好走したことで、往路優勝も現実味を帯びてきました。


区間4位に帝京の遠藤、今年度も苦戦続きでしたが箱根3区だけは結果を残し続けています。これで3年連続3区で3年連続区間4位以内ときっちりと合わせてきます。これで一気に総合6位と上位戦線に戻ってきましたから、遠藤の果たした役割は大きかった。区間5位に順大の伊豫田、全日本は不本意な走りで箱根ではその借りを返す走りを見せてくれたのは大きかったですね。総合7位と好位置をキープしています。


区間6位に早稲田の中谷、中谷の力を考えるとトップと1分24秒差というこの順位は満足のいくものではないですよね。太田同様に日本選手権に出場したダブルエースは揃って力を発揮出来ず…総合8位という位置は正直想定外だったでしょう。区間7位に國學院の臼井が入ったのはチームにとって大きかったです。ダブルエースを起用した1,2区で苦戦したものの、3区で臼井が総合12位と順位を上げたのは4区以降の希望となりました。


区間8位に東洋の前田、こちらも上々の走りと言って良いかな。これで4度目の3大駅伝ですが、全て1桁順位で走っているのが頼もしいです。好スタートしたチームにおいて、総合5位と好位置をきっちりとキープしました。区間9位に東国大の内田が入ったのも非常に大きかった。総合順位こそ1→4位に下げますが、Y・ヴィンセントの貯金を3区で吐き出すこと無く4区以降につないだのは最終的にシードへと多大な貢献をしたのかなあと。最後に大仕事をしてくれました。


区間10位に神奈川の川口、前回も7区8位で走っていますが往路でも10位というのは上出来と言えるでしょう。神奈川は3区までほぼ理想的なレースだったと思います。総合でも9位とシード圏内をきっちりとキープしていますし。区間11位に日体大の岩室、こちらも1,2区のリードを活かし総合で10位とシード圏内をキープしています。復活を遂げた岩室、最後の箱根3区をしっかりとまとめてくれました。


区間12位タイに明治の小袖と法政の松本…小袖2区までで苦戦しただけに3区で順位を上げたかったところですが、総合17位と厳しい位置は変わらず…シードラインとは3分21秒もの大差がついてしまいましたからね。3区まで主力を注ぎ込んでこの位置に沈むとは流石に思いませんでした。ここまで揃って沈んでしまうとは。法政の松本はまずまずの走りと言えるかな。総合16位と厳しい位置は変わらずですが、ここでも区間中位で走れるのはやはり力をつけています。


区間14位に青学の湯原が沈んだのもチームにとっては痛恨…2区で苦戦した状況でさらに3区で上位と差を広げられてしまいました。神林が欠場した影響を大きく受けてしまいましたね。総合11位という順位も厳しいですが、総合10位と1分19秒差というのも4区の選手が走りづらくなってしまいましたよね。区間17位に城西の菅原、箱根予選は好走したのですが全日本、そしてこの箱根と両方に合わせられなかったのは残念かなあ。砂岡、菊地に次ぐエース格として期待されただけに…3区終了時で総合14位は苦しい位置でした。


区間18位に拓殖の新井、主力を複数欠いた影響が3区にも出てしまったかなあ。確かに持ちタイムを伸ばしてはいますが箱根予選では98位ですし、ある程度は仕方ないかなあ。区間19位に国士舘の清水拓、R・ヴィンセントの次を走る3区で何とか粘りたかったのですが、今年も苦しい3区となってしまいました。総合では15位ですが14位と1分以上離れていますし、4区以降も厳しいレースになることに。


区間最下位は専修の金久保、2区に続いての区間最下位で総合でも最下位、19位とも2分半以上の差がついてしまうと、ただでさえ走力的に厳しいのにもてる力を発揮するのは難しくなりますよね。どんどん悪循環になってしまいます。関東連合の小島は区間18位相当、6区を走る予定だったようですし、急遽往路の3区は走力のある小島でも厳しいか。来年度は3年生主将としてチームを率いるようですし、この経験を来年度に活かしてくれれば。

総評

3区は各チームの状況がかなりはっきりと見えることとなりましたね。良かった大学と悪かった大学の差がはっきりと見えてきた区間…総合順位を見ても、3区終了時で12位以内に入っている大学が最終的にシードを獲得しています。シード獲得校に割って入ったのは3区まで上手くまとめた神奈川と日体大が総合9,10位でしたし、やはり3区までにある程度目指す順位に近い位置でまとめておかないと厳しいことが伺えます。


シード争いという点では、1,2区で出遅れただけになんとしても巻き返したかった明治、中央が揃って17位、18位と下位に沈んだまま…一気に苦しくなりました。優勝争いでは、総合8位に留まった早稲田、11位に下がった青学も厳しい状況に。早稲田はエース格3人を起用してですし、青学も3区終了時でトップと4分近い差をつけられるとは思いませんでした。


一方で主力3人を投入したとはいえ、3区終了時でトップに立った東海は狙い通り、創価の2位も想定以上の順位でしたし、駒澤も1区を考えれば総合3位は上出来、総合5位だった東洋も含め、3区終了時でトップ5だった大学のうち4チームが総合でも5位以内に入ることとなりました。


4区の距離が伸びて準エース区間と再び呼ばれるようになり、エース級が起用されることもありますが、3区も引き続き重要区間として各大学ともに選手起用を悩ませることとなりそうです。4本柱を1~4区に投入出来れば何も問題ないですが、そんな大学はほぼ無いですから。最低でもどこか1区間は力の劣る選手を起用しないといけない大学がほとんどですから…3区をやや軽視した大学、主力を投入しながらも結果を残せなかった大学がトータルでも前評判と比べて苦しんだ印象です。

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