第51回(2019)全日本大学駅伝 ~区間別展望~

いよいよ、全日本大学駅伝も明日に迫ってきました。各大学ともに主力を補員に温存している状況ではありますが、当日変更も予想しながら、区間ごとの展望を見ていきます。区間配置はこのようになっております。出雲の結果と戦力状況を見ると、出雲の上位5校(國學院、駒澤、東洋、東海、青学)がそのまま優勝争いを繰り広げるのかなあ。シード争いは、帝京が頭1つ抜けていて、残る箱根シード校と東国大あたりが絡んできそう。エントリーは明治、早稲田あたりも面白そうですが…

1区:9.5km

最短区間となった1区、唯一10km未満の区間でタイム差もあまりつかない区間になるでしょうが、それでも1区で出遅れてしまうのは苦しいですから、軽視も出来ないですし、重視しすぎることももったいない。距離が短くなったことで、逆に難しい区間となりましたね。


5強は現状でエース級を起用してきていませんね。可能性があるとしたら、駒澤が1区に当日変更でエースを起用くらいでしょうか。復活を遂げた東洋の渡邉の走りも気になるところ…そんな状況の中、この区間の鍵を握るのはやはりエースを起用している大学、城西の荻久保、関西学院の石井、学連選抜の長谷川あたりがどんな走りを見せるかですかねえ。石井は前回の区間賞ですし、荻久保も箱根予選日本人2番手の実力者ですからね。


そして当日変更で札幌学院のグレが入ってくるのであれば、出雲同様にハイペースにするか抜け出すかのどちらかになるはずなので…今度はどの大学がついていくのかも注目ですね。ただ、前回は区間13位でもわずかにトップと20秒差、グレが来るかどうかで大きく展開が変わりそうです。國學院、東洋も1区はこのままでいくみたいですし。

2区:11.1km

距離は2番目に短いですが、前回は各大学ともエース級を起用してきました。特に1区で出遅れた大学、城西の荻久保、明治の阿部、國學院の浦野がトップ3を占め、國學院と城西がシード、明治もギリギリの9位とシード争いに加わっていったんですよね。結果としてこの区間上位8校のうち、7校がシード獲得&9位となっており、距離が短くなってもやはりこの区間の重要度は高い印象です。むしろ、1区で差がつきにくくなったからこそ、2区の重要度が高くなった気が。


ただ、5強はこちらもエース級というよりは、勢いのある選手を起用という感じでしょうか。青学の岸本、東洋の大澤、駒澤の小林など出雲で好走した選手がずらり…國學院は藤木か浦野というのもありそうですし。どちらにしろ、前回よりは主力の起用が少なそうですね。その一方で帝京は1区の島貫に続いて平田とエース級を並べ、順大の橋本、法政の鎌田、拓殖のレメティキ、東国大の伊藤、明治の手嶋、早稲田の太田智、中央学院の川村など逆にシードを争うであろう大学はエース級をズラッと並べてきました。ここでも差はあまりつかなそうかなあ。

3区:11.9km

3区は前回東海の館澤が優勝を争う大学に30秒以上の差をつけた区間、ここに主力を配置出来るかは各大学の選手層に依存してきます。青学は神林、東海は塩澤、駒澤は小島と期待の3年生を揃って起用、出雲の走りを見ると神林が良さそうですよねえ。東洋、國學院あたりは当日変更も十分ありそうですし、3区はちょっと読めないですねえ。


3区にエース級を起用しているのは、早稲田の中谷、日体大の中川あたりですかねえ。中谷は膝の違和感があったという話ですし、中川も箱根予選後ですから、やむを得ずの3区という位置づけもあるかなあ。やはり、3区はどこも繋ぎ区間という位置づけのように思えます。逆にここで抜け出せれば大きそう。

4区:11.8km

距離は3番目に短い区間ですが、前回は順大がエースの塩尻、青学が主力の林、東海が西田と比較的重視しているように思えます。また、帝京の遠藤、國學院の藤木といった期待のルーキーを起用してくるところもありました。この区間も大学によって戦略が分かれるところですね。


5強では、東海が阪口、東洋が今西、駒澤が伊東、國學院がルーキーの中西大と主力どころをもってきましたね。うち3人が出雲2区を走っていますね。青学だけは松葉ということで当日変更の可能性が高そうです。鈴木、ダブル吉田と誰が入っても強力ですね。東海の阪口が実績では抜けていますが、出雲では最も苦しんだのが気になるところ…


エース級を明確に起用してきたのは中央学院の高橋くらいかなあ。順大は28分台を叩き出した小畠が入ってきており、密かに期待しております。早稲田の小指、日体大の加藤のように箱根予選を走っていないフレッシュな選手を起用する大学もありますね。立命館はここに期待のルーキー山田を起用してきており、こちらも楽しみです。

5区:12.4km

前回は青学の吉田祐が区間賞、東海の鬼塚が2秒差の2位、東洋の小笹が4秒差の3位と3強が4秒以内のトップ3と選手層が問われる区間でもありますね。ここに実力者を起用出来るかで結構差がついてしまうのが悩ましいところ。


東海は出雲でも好走した市村、東洋は出雲で苦しんだ西山を5区にもってきました。本来であればエース区間を走ってほしい西山が5区とは…チームとしても苦しいです。駒澤は大成、國學院は青木とこちらも主力どころを起用しており、案外差がつく区間となるかもしれませんね。青学はここも当日変更をしてきそうですし、結構重視している大学が多そう。


逆にシードを狙うような大学はなかなか主力どころを配置しづらい印象かなあ。起用出来たのは城西の大里、明治の村上くらいでしょうか。シード争いを繰り広げる中ではかなり鍵になる区間となるかもしれません。帝京もここは当日変更で小野寺ら主力を起用してくるかもしれませんね。

6区:12.8km

前回は青学の吉田圭が区間賞、東海の郡司が13秒で続き、優勝を争う大学が順当にトップ2を占めていますね。3番目に長い区間ではありますが、あまり主力どころを起用する大学は少なめです。


ここは当日変更も多そうな区間ですね。5強でまず走りそうなのは駒澤の加藤くらいなように思えます。東海の松崎、東洋の前田と楽しみなルーキーではありますが、まだ全日本の8人に入ってくる選手かというと、微妙そう。東海は西田など主力が起用されそうですし、東洋も定方や児玉といった起用も有り得そう。ここは7,8区に次いで差がつく区間となるかもしれませんね。


青学は中村友、帝京は中村風という出雲6区で苦戦した選手を持ってきていますが、このまま走るのかが難しいですね。他の区間と補欠との兼ね合い次第ですが、、、主力どころでは、法政が前回の全日本で好走している岡原を起用していますね。他には、順大の西澤、明治の富田、早稲田の鈴木とルーキーを起用している大学も多いですね。エースが7区に待っているだけに、どんな選手を起用するのかも各大学で分かれそう。

7区:17.6km

2番目に長い区間となった7区、前回は青学の森田が圧巻の走りでトップを逆転し、優勝を決定づけました。日大のワンブィがその森田に1分15秒差をつけて区間賞を獲得、東洋の山本修が3位とエースたちがハイレベルな共演を見せました。今回も各大学が重視するであろう最重要区間のように思えます。


青学は竹石が起用されていますが、出雲の走りを見ると、吉田圭や吉田祐らとの当日変更もありそうですが…前回のパターンだとエースの吉田圭ですかねえ?東海は松尾が良い練習が出来ているという話でしたし、そのまま起用されることになりそう。ここ最近は3大駅伝にも出場しておらず、ちょっと不安な気も…東洋の吉川はやはり相澤に当日変更なのかなあ?駒澤は当日変更が確実視されており、大聖か神戸かひょっとしての田澤か…


國學院も浦野の可能性が高そうですし、ここでエースたちが激突することになりそうですね。帝京も長い距離に強い星を起用していますし、拓殖も赤崎に変更の可能性もありそう。箱根予選を入った日体大の山口、明治の鈴木といったエースを起用しており、ハーフ→17.6kmという2週連続の距離でどこまで走れるのか…一方で早稲田の新迫のように箱根予選を回避して7区に合わせる大学もありますね。


また、関東勢ではおそらく法政の河田だけがルーキーで唯一7区を走ることになりそう。出雲6区→全日本7区というのはもう完全に長い距離に強いエースの起用ですよね。いくら佐藤、坪井を欠いているとはいえ、期待の大きさが伺えます。今回も勝負がつくのは7区となるでしょうか?

8区:19.7km

最長区間となる8区は唯一距離が変わっていない区間、戦国駅伝と言われる今大会を考えると、8区にもエース級を残しておきたいところです。この区間への起用方法は大きく2つ、エースを起用するか長い距離に強い選手を起用するかです。青学の飯田、東海の名取、東洋の宮下はエース級というわけではないですが、長い距離に強い選手ですね。飯田は箱根での好走、名取、宮下は関東インカレハーフで好走している選手、特に名取はその後もハーフ路線で結果を残し続けています。


一方で駒澤の山下、國學院の土方は長い距離にも強いエースを起用しています。山下は前回も区間2位で走っている実力者、土方は出雲優勝の立役者、関東インカレ2部ハーフでは土方が優勝、山下が2位で走っており、ここにエースを残せるのは大きいですよね。國學院はアンカーに絶対の自信を持っているのが恐ろしいですね。


一方で帝京は小森とこちらも出雲6区に続いて最長区間の8区、スキの無いオーダーでやはり帝京がシード落ちとは考えづらく、5強に割って入る力も十分ありそう。法政はエースの青木を8区に残しているんですよね。7区まで粘るのは相当厳しいでしょうが、それでも8区に青木が控える安心感は大きいですね。


箱根予選からのシードを狙う大学では、東国大がムセンビを起用、箱根予選を走っていない留学生の存在はシードを争う大学においては驚異ですね。また、明治も箱根予選を走っていない三輪を起用しました。前回は全日本で好走しており、どこまで戻しているか。早稲田は誰が走るのかがわかりづらく、補員で残っている主力の千明だとしても、2週連続で20km前後の距離はかなり厳しそうです。


立命館はここに主力の今井と7区の吉岡も含め、後半重視のように思えますね。長い距離に強い選手を起用するというのも、もちろん有効な戦略だと思います。個人的には7区までに優勝争いはある程度決着がつくと思っているのですが…それでも大逆転をする可能性があるとすれば、出雲に続いて國學院の土方が怖いですね~選手層は5強の中では最も薄いだけに、逆転が狙える位置につけるのが難しいでしょうが…


出雲はラスト1kmになっても優勝の行方がわからない、非常に面白い展開となりましたが、全日本でも優勝を狙う各大学のレベルが拮抗しているのが間違いなく、再び最後まで盛り上がるようなレースを期待したいですね。明日の8時5分、いよいよ号砲です!!!!

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