選手特集(19卒) 青山学院大学:森田 歩希(モリタ ホマレ)

続いては、青山学院大学の森田 歩希について、中学~大学までの走りを振り返っていきます。中学3年、高1と世代トップクラスの1人として活躍したものの、その後はやや低迷…そこから再び大学トップクラスへと返り咲いたのが凄いですね~

中学・高校時代

茨城の御所ケ丘中学時代、全中の3000mに出場、この際には9分4秒の6位で予選落ちとなっています。都道府県対抗には2年時から出場、2年時は6区36位でしたが、3年時は2区4位と素晴らしい走りを見せています。


そして圧巻だったのは5000mです。14分38秒という当時の中学最高記録をマークしています。中学生は基本的に3000mまでしか走ることが無いですからね。中学時代にトップクラスランナーの1人であり、5000mに既に対応していたことも間違いないですね。


竜ケ崎第一高校に進学すると、国体3000mでは予選2組で8分32秒、組トップで予選通過を果たすと、決勝でも8分33秒をマークして5位入賞を果たしています。さらに、1年目にして5千も14分18秒という好タイムをマークしています。ここまでは順風満帆だったのですが、その後はあまり目立った走りを見せられていないんですよね。


高校ベストは1年時にマークした14分18秒のままですし、茨城は水城がいますし、都大井への出場は無し、都道府県対抗は3年時に出場していますが、5区29位に留まっています。青学は13分台ランナー2人に橋詰など同学年が強力だったこともあり、期待値は決して高くは無かったはずですが・・・

大学1年

1年時は最初は目立った活躍は無かったですよね~タイムを大きく伸ばすわけでもなければ、3大駅伝にはいずれもエントリーされることはありませんでした。しかし、高根沢ハーフで63分1秒をマークして3位に入ると、学生ハーフでは63分14秒をマークして7位入賞、一気にハーフで台頭してきたのは、今後の活躍を期待させるのに十分なものでした。

大学2年

2年の全日本で3大駅伝デビュー、ここでいきなり6区区間賞と鮮烈な走りを見せ、チームの優勝に貢献しました。続く箱根では距離が伸びて準エース区間となった4区で区間2位の好走でチームの3冠達成に貢献、一気にチームに欠かせない選手の1人となりました。2年時のこの躍進には正直びっくりしましたね。。。


箱根後は、都道府県対抗に2年ぶりに出場、この際は7区23位という結果に終わっていますが、神奈川ハーフでは大学ベストとなる62分46秒をマークしています。続く学生ハーフでは63分2秒で9位に入っています。ロードでの強さはさすがですが、3大駅伝となるとさらに力を発揮するという印象でまさに駅伝男という感じ・・・

大学3年

関東インカレでは1万mに出場し29分6秒で9位と入賞には一歩届かず…それでも、ロードに続いてトラックでも着実に結果を残しつつあったのが3年時でした。3大駅伝では出雲はエントリーされたものの出場はならず、これで3年間出雲には出ていないんですよね~


全日本では主要区間の4区を任されると区間3位もトップとはわずかに7秒差、さすがの走りを見せました。学連記録会では、28分44秒と大学ベストとなるタイムをマーク、そのスピードにも磨きをかけています。そして、圧巻は箱根でしたね~出雲、全日本を落としていた青学にとって譲れない箱根、エース区間の2区を任されると、67分15秒で区間賞タイという圧巻の走り、森田がエースへと飛躍を遂げるレースとなりました。


本当に大事なレースで外さない強さがありますよね。チームにとって、これほど頼もしい選手もいないでしょう。エースの走りで青学の箱根4連覇に貢献しました。箱根後は都道府県対抗に2年連続で出場、今度は3区を任されると区間8位とこちらも上々の走りを見せています。

大学4年

そして迎えた最終学年、5千mでは6月にベストとなる13分54秒、セカンドベストとなる13分57秒の両方をマークしています。とはいえ、やはり大学トップクラスのランナーからすると、5千のタイムはもう一歩といったところかなあ。関東インカレにも出場していませんからねえ。トラックの勝負レースでは4年間、そこまで目立った走りは無かったのですが…


駅伝シーズンとなるとやはり別格、初出場となった出雲では主要区間の3区を任されるとトップと4秒差で区間賞こそ逃したものの区間2位、総合トップの座をきっちりと守って優勝に貢献すると、全日本では新エース区間となった7区でこれまた区間2位の快走、前を行く東海をとらえ、大きく突き放して優勝の立役者となりました。


どちらも区間2位ではありますが、敗れた相手はいずれも留学生であり、日本人トップの走りを見せています。エース区間で他大の日本人エースに負けない走りというのは頼もしい限り。そして迎えた箱根では、万全では無いということで前回区間賞を獲得した2区ではなく3区に回ったのですが…


ここで61分26秒という驚異的な区間新記録を叩き出してもちろん区間賞も獲得、チームの総合順位も8→1位と7つ順位を上げてトップへと押し上げました。3大駅伝には7度出場して区間賞が3つ、区間2位が3つ、区間3位が1つという並外れた安定感、それも2年の全日本以外は全て主要区間を走っての成績なのがまた凄いですよね。


卒業後はGMOアスリートに進みました。チームとしてもニューイヤー駅伝出場を目指すこととなり、駅伝でも再び森田の走りが見れそうですね。こういうロードで強い選手はマラソンでも活躍している印象ですし、実業団でのさらなる活躍を楽しみにしたいです!!

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