2014年度4年生特集 ~東洋大学~

4年生特集、続いては東洋大学を見ていきます。全部で7人登録されています。設楽兄弟を始め、高校時代から活躍した選手が何人もいた1つ上の世代に比べると、全国レベルで活躍していた選手は少ないですが、8人中7人が3大駅伝を経験し、残りの1人である齋藤も中止にさえならなければ4年時の出雲で5区を走っていた選手です。箱根優勝メンバーにも3人が名を連ねていますし、東洋の育成力が光った世代でした。

 

 

 

 

田口 雅也・・・個別記事にて記載済み

 

髙久 龍・・・2年時に5000mで大学ベストとなる14分2秒のタイムを叩き出すと、初の3大駅伝となった出雲でも5区で区間新記録の快走、一気に主力の仲間入りを果たしました。続く全日本も5区3位とまずまずの走り、箱根では7区4位と安定感はあるものの、ちょっと爆発力には欠ける印象だったでしょうか。ハーフのベストである63分20秒も2年時のものです。3年になると1万mで28分台に突入した一方で故障に悩まされ、出雲・全日本は出場することが出来ず・・・それでも、箱根では区間賞の走りで2位以下を大きく離し、優勝を決定付けました。4年時もなかなか万全の状態で3大駅伝に挑めず、全日本で4区4位で走ったのみで出雲・箱根は出場することが出来ませんでした。

 

今井 憲久・・・高校時代から同じ東北の村山謙太とライバルとして常に競り合い、全国トップレベルの持ちタイムを誇っていました。大学でも即戦力として期待されましたが3大駅伝に出場したのは3年の箱根からと下級生ではちょっと苦労しましたね。2年の箱根も4区予定ながら前日の故障で急遽当日変更となり、その4区以降苦戦して箱根優勝を逃したこともあり、非常に悔しい思いをしました。3年時の箱根では4区3位で2位駒澤に差を詰められたものの、しっかりとトップを守り総合優勝に貢献しました。4年時は全日本で6区4位、箱根で8区6位とまずまずの走りを見せました。ただ、高校時代の活躍で期待値が非常に高かっただけに、ちょっと物足りない4年間だったかなあという気もしてしまいます。

 

淀川 弦太・・・2年時にはハーフで63分31秒の大学ベストを出しており、今井が前日に故障したことで急遽箱根4区を任されました。しかし、区間11位と苦戦してしまい、結果として日体大に総合優勝を奪われてしまう結果になりました。3年時には5000mで14分1桁、1万mでも29分1桁と揃ってタイムを伸ばし、全日本も7区3位で走ったものの箱根には出場することが出来ず・・・優勝メンバーに加わることは叶いませんでした。4年時は関東インカレハーフで上位入賞、1万mもベストを更新と安定した結果を残し、最後の箱根では10区を任されることに・・・結果は区間5位、何とか明治と早稲田を振り切り総合3位を確保しました。

 

名倉 啓太・・・5000mで14分1桁、1万mで29分20秒までタイムを伸ばしてきていますが、東洋の厚い選手層においてはなかなか3大駅伝への出場チャンスが巡ってこず・・・ハーフも64分1桁ということで、長い距離でもちょっと物足りないベストでしたかね。それでも、最終学年の全日本では出場のチャンスを掴むと、7区4位と初の3大駅伝としてはまずまずの走りを見せてくれました。箱根では惜しくも出場できませんでしたが、こういう選手が東洋の選手層を支えていたのかなと思います。

 

齋藤 真也・・・どちらかと言えばスピードランナーで1500mや5000mを得意としていました。ハーフのベストは64分47秒ということから見ても長い距離は得意ではなかったようで・・・3大駅伝に出場する可能性が最も高いのは出雲ということになりますが、わずか6人しか出場出来ず、上には設楽兄弟、下には服部兄弟などエース格が揃う中では非常に狭き門でした。それでも、4年時には出雲のメンバーに選ばれることに。。。自身の相性やチーム状況を考えると最初で最後のチャンスだったと思いますが、まさかの台風による中止・・・結局3大駅伝を走ることは叶いませんでした。泣いていたという話もありますが、中止になって最も悔しかった選手の1人でしょうね。。。

 

五郎谷 俊・・・高校ベストは14分18秒と同級生の中でも今井に次ぐ2番手でした。しかし、今井以上に大学では苦戦し、1万mのベストはギリギリ29分台、ハーフも64分27秒に留まっています。上りに強いということで5区候補としてずっと名前は上がっていましたが、やはり走力では厳しかったのでしょう、なかなか出番は巡ってきませんでした。しかし、最初で最後の4年時箱根に念願の3大駅伝出場、最重要区間の5区を任されました。結果は区間11位でしたが、4年間の集大成の走りを見せてくれたと思います。高校時代活躍した選手が大学で苦しむことは多いですが、それでも諦めずに努力し、また上級生でメンバーに入ってくるのは嬉しいですね。

 

 

東洋史上最強と言われた設楽世代の1学年下といううことでやりにくさはあったと思いますが、多くの選手が逆実に成長し、3大駅伝への出場を果たしました。特に田口は高校時代はこの7人の中でワーストの持ちタイムなのですが、大学では1年時の箱根4区区間賞を始め最も活躍した選手ですからね。素晴らしい伸び率ですね。設楽世代の抜ける穴は大きいですが、この学年がいるだけにまだ大丈夫かなと思っていました。来年度、さらに田口世代が抜けることでどうなるかですねー。大学トップクラスの勇馬はいますが、中堅層がさらに薄くなってしまいそうなのがちょっと心配です。新入生は高校時代ロードで安定していた小笹に柏原世代の山本の弟、中畑など14分10秒台の持ちタイムの選手が揃って入ります。現1年生が故障で出遅れただけに、新入生は是非とも怪我なく1年間過ごしてほしいものです!

 

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