90回箱根駅伝 順天堂大学の不安要素
続いては、全日本で主力が複数人抜けたものの、3大駅伝初出場の選手が好走するなど、収穫もあった順天堂大学の不安要素について・・・過去10年の箱根成績はこのようになっております。過去2年シードを獲得している順大ですが、主力だった世代が卒業した今年は、3年連続シード確保に向けて厳しい戦いとなりそうです。そんな順天堂大学の不安要素を考察していきます。
持ちタイムを見て気になるのはハーフの悪さですね。ハーフの平均持ちタイムは23大学中23位、最下位です。もちろん、箱根シード校ということで条件の良かった箱根予選会には出場していませんし、先日行われた上尾ハーフにも主力は出ていないという状況はありますが、それでも最下位というのはさすがに酷すぎるのでは・・・ハーフの距離が10区間ある箱根で、果たしてどの選手もしっかりと走りきれるのか?というと不安は残ります。
また、全日本を見ると怪我人も心配です。最初はわざとベストメンバーを組まなかったのかと思いましたが、監督の話を聞く限りは組みたくても組めなかったようです。つまり、西郷、小澤、岩崎あたりが怪我なのか体調不良だったのか・・・特に小澤は2区、西郷は5区を走った選手だけに、この二人が万全で箱根に臨めるかはチームにとって非常に重要ですからね。選手層の薄い今のチームでは主力の怪我は致命的になりますし、まずはベストメンバーで箱根に臨みたいところです。
また、経験・選手層も心配です。前回箱根を走った選手が6人抜け、今年はチームをまた作りなおしていかなくてはなりません。全日本では3大駅伝デビューの選手が実に5人いましたが、全日本と箱根はまた別物だと思いますし、箱根未経験の選手がみんな好走するというのも難しそうですからねえ。そのためにも、今回の上尾ハーフのように他大と走る経験を積ませるのもひとつの案では?と思うのですが、順大はハーフをあまり走らないんですね。。。16人どころか10人のメンバー選出にも苦労しそうな選手層のように思えてしまいます。
エース力という点でも不安が残ります。シードを争うであろう他の大学には、エース区間でも上位で走れそうな選手がいるんですよねー。一方の順大は、山を走るであろう西郷を除くと、主力は松村優、小澤、松枝となり、この中では松村優が強いかな?と思いますが、それでも全日本1区ではトップと1分14秒差の7位・・・ちょっとシード校のエースとしては物足りない気もします。前回は苦しくなった流れを田中が4区区間賞で持ち直してのシード獲得でした。絶対的エースがいないと、一度流れが悪くなった時にそこから立て直すのが難しく、ズルズルいってしまうことも多いですからね。。。
うーん、さすがに今年はシードを獲得するのは厳しいと思いますが、もっと厳しいと思っていた前々回の箱根では見事にシードを獲得しましたからね。箱根本戦への調整力はしっかりとしている順大なだけに、3年連続シードの可能性もあるかなあ・・・5区が計算出来るというのも大きいですね。最後は1年より2年、2年より3年と着実に成長しているようですし。。。今年シードを確保することが出来れば、再びシード常連校として君臨することが出来るように思えますし、是非ともシードを獲得してほしいです!
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