4年生特集 山梨学院大学:井上 大仁 

2015年2月21日

続いては、山梨学院大学の日本人エースにして、学生トップクラスランナーへと成長を遂げた井上大仁(ヒロト)について高校時代~大学4年生までを振り返ってみたいと思います。

 

高校時代

長崎県の鎮西学院高校時代は決して目立った選手では無かったかな。1年生で14分台にギリギリ突入し、2年生で14分30秒台、高校ベストも3年時に記録した14分29秒というものでした。同じ長崎の同学年には順大に進んだ的野がいましたし、ロードのほうが得意な選手とは言われていましたが、高校時代にはまさかここまでの選手になるとは思いませんでした。。。同じ長崎県には諫早がいましたので、都大路には3年間出場出来ていません。都道府県対抗には3年時に出場し、5区15位とやはり持ちタイムからすればなかなかの成績を残しています。

 

大学時代

 

1年生

全日本予選は出場できず、チームもこの年は故障者が続出して全日本には出場することが出来ませんでした。出雲の出場権も無かったため、初の大きな大会となったのは箱根予選、ここでチーム4位、総合でも45位に入り、ただならぬルーキーであることを示しました。その後、箱根でもハイペースとなった1区にしぶとく食らいついて区間10位の好走、チームのシード権獲得に大きく貢献しました。

 

2年生

関東インカレ1部1万mでは13位ながら29分10秒で走っています。さらに1週間後にはハーフも走っており、ここで日大のベンジャミンに次ぐ2位に入り、井上の評価はさらに高まっていきました。1万mとハーフの2種目出場だけでも厳しいのに、2年生にしてハーフで2位に入るわけですからねー。連戦への強さ、距離への強さ、暑さへの強さを証明する結果でした。全日本予選では最終組を任されると組5位の好走で、チームとしても昨年度の雪辱を晴らすトップ通過を決めています。 出雲では1区5位ながらトップと5秒差の見事な走り、全日本でも1区を任されてトップと6秒差の2位とロードでの強さを見せつけました。ただ、箱根だけは3区7位とやや奮わなかったですねー。2年生で走ったレースの中では、唯一の失敗レースと言っていいかも・・・そのくらい高いレベルで安定している1年間でした。

 

3年生

関東インカレ1部1万mで10位に入ると、翌週のハーフでは5位と2年連続入賞を果たします。ロードでの結果が目立ち、なかなかトラックではロードほど結果を残せていなかった井上ですが、 5000mでは13分56秒を出して13分台に突入、1万mでも28分39秒とトラックでも結果を着実に残すようになってきました。全日本予選では2年連続で最終組を任せられると組3位と見事な走りで2年連続のトップ通過に大きく貢献、箱根予選でも全体5位の好走、さらに箱根予選の疲れも気になる2週間後の全日本では2区を走って区間賞と大学でもトップクラスのランナーへと成長を遂げていきます。チームとしても充実した戦力で臨んだ箱根は2区で途中棄権となり、5区を走った井上も区間8位相当と奮いませんでしたが、チーム事情で5区を走ったことや参考記録であったことを考えるとしょうがないかなあとも思います。その後、丸亀ハーフで1時間1分39秒という学生歴代4位の好タイムをマークし、世界ハーフにも出場するなど充実した1年間を送りました。

 

4年生

3年生までの結果を見ても十分に成長した証が見て取れるのですが、さらにもうワンランクレベルアップしたのが井上の凄いところです。兵庫リレーカーニバルで28分23秒、5000mでも13分42秒の好記録をマークし、いずれも山梨学院大学の日本人記録を更新しています。持ちタイムだけではなく、関東インカレ1部では1万mで最後に村山紘太に敗れるものの2位と初めて入賞、表彰台に上ると、満を持して臨んだハーフではラストスパートを決めて優勝を果たしました、まさに山梨学院史上最強の日本人選手と呼ぶに相応しい持ちタイム・実績を残しています。

 

出雲が出場できないのは残念ですが、箱根予選会は日本人トップを狙える選手ですし、全体トップ争いにも 加わって欲しいところ、全日本では戦力が充実しているだけに、エースとしてチームを優勝争いに加わらせるような走りを見たいです。箱根予選をきっちりと突破し、他の大会に比べると結果を残せていない最後の箱根でどんな走りを見せてくれるのか??4年間、毎年のようにベストを更新し続け、大学トップクラスのランナーへと成長を遂げた井上の駅伝シーズンが本当に楽しみです!!

 

駅伝シーズン、まずは箱根予選で5位に入る好走を見せましたが、タイムは59分25秒ということで、井上の走力を考えれば58分台も期待したかったかなあ。既に実績豊富なだけに、期待も大きくなってしまいますね。続く全日本では4区を任されましたが、1~3区で出遅れてしまった苦しい状況の中、区間3位の走りでチームのシード権獲得に大きく貢献しました。苦しい順位でも好走出来るのが井上の強さですよねー。学連記録会では、1万mのベストを更に更新する28分19秒の好タイムをマーク、ハイペースにも余裕をもって付いて行き、ラストの切れ味は圧巻でした。

 

 

迎えた最後の箱根ですが、ここでアクシデントが・・・チームのエースであるオムワンバが区間エントリー発表後に故障してしまい、1,2区を急遽変更することとなってしまいました。その影響で2区終了時でチームはまさかの最下位に。。。前年度は途中棄権、今年度は最下位とモチベーションの維持が非常に難しい状況ではありましたが、3区を任された井上はここで62分台、区間3位の好走で17位まで順位を上げ大逆転でのシード権獲得に繋げました。個人的に箱根で最も印象に残ったシーンが、走り終わった井上への上田監督からの「ありがとう」という言葉だったんですよねー。チーム状況が苦しい中でも常に全力でチームを引っ張り続けた井上は、思わず感謝の気持ちが出てしまうほど、監督にとって頼もしい存在だったんだろうなあと思うと、ちょっとウルウルときてしまいました。