第100回関東インカレ(2021) 1部ハーフ ~順大の四釜が日本人トップの4位~
今日は、関東インカレ初日に行われた1部のハーフについて振り返っていきます。公式結果はこのようになっております。入賞した8人は以下の通り、入賞した選手を中心に振り返ります。留学生がトップ3を占める中、前年度悔しい思いをした選手や新戦力の台頭が目立ったかなあ。
順位 | 氏名 | 所属 | 記録 |
---|---|---|---|
1位 | ライモイ ヴィンセント(4) | 国士大 | 1:01:13 |
2位 | チャールズ ドゥンク(3) | 日大 | 1:01:14 |
3位 | ポール オニエゴ (4) | 山梨学大 | 1:01:15 |
4位 | 四釜 峻佑 (3) | 順大 | 1:02:26 |
5位 | 河田太一平 (3) | 法大 | 1:02:41 |
6位 | 佐藤 航希 (2) | 早大 | 1:02:53 |
7位 | 津田 将希 (4) | 順大 | 1:02:54 |
8位 | 倉田 健太 (4) | 中大 | 1:02:55 |
トップ3を留学生が占め、2秒差の争いを制したのは国士舘のヴィンセント、優勝候補筆頭と言われたヴィンセントが優勝を果たしました。ハーフで59分台のベストを持ち、箱根予選や箱根でも最も結果を残している選手、そんなヴィンセントがハーフに出場すれば勝って当然というプレッシャーもあったかもしれませんが、それでも勝ち切るのがさすがです。
2位には日大のドゥングが1秒差で続きました。ドゥングも箱根予選では苦しみましたが、その後は安定して結果を残し、今回も2位という結果は上出来と言えるのではないでしょうか。樋口や松岡といった日本人エースは育ってきていますし、ドゥングも違いを見せてくれました。エース級は心配いらないだけに、続く選手ですよね。。。
3位に山梨学院のオニエゴがトップと2秒差で入ることに。他大の留学生と比べると劣っていた下級生の頃から大幅な成長を遂げ、引けを取らない選手になりました。箱根でも4区区間賞を獲得していますし、今回もラストこそ及びませんでしたが表彰台に上がる走りはさすがです。高いレベルで安定した結果を残しているのも魅力です。
4位&日本人トップとなったのは順大の四釜、3位とは1分11秒もの差をつけられていますが、逆に5位には15秒も差をつけているんですよね。日本人先頭集団から抜け出し、差をつけた勝ち切る強さ、コンディションが良くない中で1万で28分台をマークしていたので期待はしていましたが、それでも日本人トップとは思いませんでした。箱根予選ではチーム最下位、箱根はエントリー漏れという悔しい結果でしたが、そこから一気に主力級にまで上り詰めてきました。
5位に法政の河田、主力の1人ではありますが前年度は苦しい走りが続き、箱根2区では区間19位に沈んでしまいました。今回の5位はまさに復活の走りと言えるのではないでしょうか。箱根以降は鎌田が圧倒的な走りを見せていて、抜け出た存在となっていますが、河田も本来であればエースの1人となってほしい選手ですし、この結果はチームにとって大きい。
6位に早稲田の佐藤が入ってきたのもややびっくりでした。5千では13分台のベストを先月マークしていますが、ハーフはまだ厳しいかなあと思っていたのですが、しっかりと入賞を果たしてきましたね。早稲田の2年生は最も選手が揃っている学年であり、佐藤は他の実力者と比べるとやや出遅れていた印象がありましたが、この走りは少しでも選手層を厚くしていきたい早稲田にとって頼もしいものとなりました。
7位に順大の津田が入り、四釜とダブル入賞となりました。順大は1万でもダブル入賞を果たしていますし、1部で最も強さを見せている大学と言えるのでは。津田は箱根5区を走って13位、特に終盤苦しい走りになってしまいましたが、やはり長い距離に強い選手ですよね。箱根に向けてもますます愉しみになりました。
8位で最後に入賞を果たしたのが中央の倉田、入賞した選手で最もびっくりしたのがこの倉田だったかあな。箱根予選や箱根で好走した選手、持ちタイムの良い選手がズラッと揃う中央において、まだ3大駅伝・予選会にはエントリー経験さえ無い選手ですし、先月1万でベストをマークしていますが、29分42秒に留まっています。それが関東インカレハーフで入賞を果たすとは…4年目にして一気に飛躍を遂げることとなれば嬉しいです。
9位と入賞にあと一歩だったのは法政の清家、直近の記録会を見る限りはまだ万全ではないのかなと思っていましたが、それでも勝負レースに出場すればしっかりと結果を残してくるのはさすがです。安定感は鎌田に次ぐ選手だと思いますし、今後は怪我なく活躍を続けてくれれば。
2年前はトリプル入賞と圧倒的な強さを見せた東洋は10位だった佐藤がトップということでもう一歩という結果ではあったかなあ。それでも、佐藤は全日本以来の大舞台でしっかりと走ってくれましたし、蝦夷森も23位ですが久しぶりの出場となったのは収穫かなあ。一方で主力の1人として期待される前田が13位に留まったのはもう一歩だったか。
箱根上位校では、東海が最も良かったのが16位の竹村と苦戦、個人的に期待している入田が20位、1万で28分21秒を叩き出し、ハーフも好走している松尾も26位と厳しい走りになってしまいました。東海は石原こそ圧倒的な強さを見せましたが、全体的にはちょっと奮わない感じかなあ。大エースが抜け出たチームになってしまうのは避けたいところです。