早稲田大学 新年度(2021年度)戦力分析
続いては、早稲田大学について、新年度の戦力を見ていきます。公式HPには入部予定の新入生が載っています。スポーツ推薦は1人だけでしたが、全部で12人が入部予定ということで、例年よりも多いですね。ここからまた戦力となる叩き上げの選手が出てきてくれれば。また、シード校、シード圏外校の持ちタイムトップ5が載ったということで、大体各大学の新入生が見えてきたかな。以後は、公式HPに載っていない大学も戦力を見ていこうと思います。
データベース登録されている人数は4年:7人、3年:4人、2年:6人、1年:1人となっております。中谷世代が4年生となり、元々力のある選手が着実に成長し、さらに叩き上げの選手も台頭してきたことで、少数精鋭ながらも戦力は充実してきました。学年ごとの戦力も4年>3年>2年>1年という感じで理想的な学年バランスと言えそう。
名前 | 学年 | 5千ベスト | 1万ベスト | ハーフ換算 |
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中谷 雄飛 | 4年 | 13:39.21 | 27:54.06 | 01:03:31 |
太田 直希 | 4年 | 13:56.48 | 27:55.59 | 01:03:48 |
山口 賢助 | 4年 | 14:01.15 | 28:20.40 | 01:04:50 |
千明 龍之佑 | 4年 | 13:54.18 | 29:00.57 | 01:03:32 |
室伏 祐吾 | 4年 | 14:15.75 | 29:04.18 | 01:07:13 |
半澤 黎斗 | 4年 | 13:54.57 | 29:04.24 | 01:06:55 |
向井 悠介 | 4年 | 14:11.48 | 29:25.34 | 01:04:35 |
井川 龍人 | 3年 | 13:45.30 | 27:59.74 | 01:04:50 |
鈴木 創士 | 3年 | 14:06.58 | 28:40.24 | 01:05:07 |
小指 卓也 | 3年 | 13:41.01 | 29:42.82 | |
安田 博登 | 3年 | 14:08.22 | 30:24.40 | |
菖蒲 敦司 | 2年 | 13:55.50 | 28:58.10 | 01:05:18 |
北村 光 | 2年 | 13:58.64 | 29:00.51 | 01:07:52 |
辻 文哉 | 2年 | 13:49.31 | 29:08.11 | 01:04:11 |
栁本 匡哉 | 2年 | 14:12.41 | 29:17.37 | |
佐藤 航希 | 2年 | 13:59.96 | 29:42.98 | |
諸冨 湧 | 2年 | 14:07.20 | ||
伊藤 大志 | 1年 | 13:36.57 | 29:42.24 |
27分台コンビの中谷、太田がこのチームを牽引しています。中谷も大学に入ってから苦しむこともありましたが、世代トップクラスの強さは健在ですし、太田がここまで成長を遂げたのは大きいです。ともに3大駅伝全てでエース区間を担うことでしょう。箱根は不本意だっただけに、万全の状態で今度は臨んでくれれば。さらに、千明も万全であれば二人に負けない柱となるべき選手、学生ハーフも良かったし、今年度は故障なく過ごしてくれれば、主要区間を安心して任せられます。
叩き上げの山口は1万で28分20秒のスピードに全日本、箱根ともにアンカーでしっかりと結果を残した実績も魅力的。この4人は万全ならば全日本、箱根はまず出場するであろう選手たちです。さらに、1500mのスピードがあって3大駅伝全てを経験している半澤、箱根予選を経験している向井、1万で29分4秒までベストを伸ばした室伏もいます。上述の4人と比べると勝負レースの実績は乏しいですが、チームの選手層を底上げして欲しい選手たちです。
井川が27分59秒をマークし、チーム3人目の27分台ランナーとなりました。2年時から活躍を見せていましたが、さらに力をつけてきてエースの1人となりました。出雲、全日本ともに3本柱が重要となってくるだけに、井川の成長はチームにとって非常に大きいです。ロードで強さを見せる鈴木は、箱根で2年連続区間3位以内と好走、こちらも主要区間を上位で走れる強さがありますし、まずはこの2人が中心となってくるでしょう。
箱根で9区4位で走っている小指も一気に台頭してきた選手、5千で13分41秒を叩き出したのにもびっくりしましたが、どちらかと言えばスピードタイプかと思っていたので、23km区間での好走は大きいです。3人とも前回の箱根で区間5位以内と好走しているのは大きく、チームに欠かせない選手となっています。ただ、この学年は現時点で安田・白井を含めた5人しかいないんですよね。人数が少ない早稲田の中でも特に少ない学年となっているのがちょっと気になるかな。
3大駅伝経験者がすでに4人もおり、エース力では上級生に及びませんが、選手層は負けていません。現状、最も力があるのは辻かなあ。全日本で1区6位の好走に学生ハーフでも結果を残して長い距離で問題ないことも示してくれました。箱根でも十分10人に入ってくる力はありそう。箱根で山を担った5区諸富、6区北村もともに2年生。58分台で好走した北村の存在は、頼もしい限り。箱根6区は経験するほどタイムが良くなることが多いですし。
諸富は5区19位と非常に苦しい箱根となってしまっただけに、再度の5区は可能性が低そうかなあ。ハーフの距離は心配無い選手ですし、今回の悔しい走りをバネに3大駅伝で活躍を見せてくれれば。菖蒲も1万で28分台のベストに全日本では5区9位で走っています。学生ハーフも65分18秒で走れていますし、今年度も5千で13分55秒のベストをマークと好調です。
1500mで実績豊富な柳本は1万で29分17秒までタイムを伸ばしていますし、長い距離も徐々に楽しみになってきましたね。佐藤も5千で13分59秒を先日マークしており、2年だけで13分台は4人となりました。1500mや3000m障害で活躍する選手も多いですし、幅広く活躍する選手が多いのも魅力的な学年となっています。
高校歴代2位となる13分36秒57を持つ伊藤にかかる期待は非常に大きいです。都大路でも1区5位で走っていますが、これでも物足りないと思ってしまうほどに楽しみな選手。即戦力として活躍する可能性も十分ですね。佐久長聖→早稲田はかつての大迫や中谷など活躍する選手は多いですし、偉大な先輩に伊藤も続いてくれれば。
続く即戦力候補は石塚ということになるでしょう。14分8秒と上々のベストを持っており、1500mで抜群のスピードを見せる一方で10kmにもすでに対応できているのは心強いです。1年目から3大駅伝に出場してもおかしくない選手です。
スポーツ推薦が伊藤1人だったことで3番手以降はまだまだこれからという状況かな。高校ベストでも、3番手は14分34秒を持つ伊福ということになりますし。駅伝では14分46秒のベストを持つ上江洲が1年の都大路で7区23位で走っているのが魅力的。先日、中山が14分33秒とこの学年3番手となるタイムをマーク、800mで実績がある選手ですが…長距離でも戦えるのであれば面白そう。