第26回日本学生ハーフマラソン(2023/03/12)振り返り ~駒澤の篠原が貫録の優勝~
学生ハーフが本日行われました。レース結果(PDF)はこのようになっております。大学ごとの振り返りは何回かに分けて後日行うとして、まずは入賞した選手を中心にレース結果を見ていきます。上位3人にワールドユニバーシティゲームズの出場権が与えられることになります。来年度こそ無事に開催してくれれば…入賞した選手は以下の通りです。
順位 | 名前 | 大学 | タイム |
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1位 | 篠原 倖太朗 | 駒澤大学 | 1:02:16 |
2位 | 吉田 礼志 | 中央学院大学 | 1:02:29 |
3位 | 松永 伶 | 法政大学 | 1:02:43 |
4位 | 並木 寧音 | 東京農業大学 | 1:02:48 |
5位 | 小暮 栄輝 | 創価大学 | 1:02:55 |
6位 | 武田 和馬 | 法政大学 | 1:02:57 |
7位 | 野沢 悠真 | 創価大学 | 1:02:58 |
8位 | 村松 敬哲 | 東京国際大学 | 1:02:59 |
優勝を果たしたのは日本学生ハーフ記録保持者である篠原、15kmの給水地点で抜け出すとそのまま後続を寄せ付けずに優勝、1時間2分16秒で2位にも13秒差をつけました。高いレベルで安定した結果を残している篠原ですが、箱根、都道府県対抗、丸亀ハーフでいずれも快走、そしてこの学生ハーフでも優勝は非常に力がありますね。ハーフでの強さを改めて示しました。金栗記念では27分台を目指すということで、連戦続きなので故障にだけは注意してほしい。
2位は1時間2分29秒で中央学院の吉田、丸亀ハーフで日本学生記録を更新するも篠原に敗れて2位、今回も篠原に負けての2位ということであと一歩勝ち切れていないものの、逆に言えば他の大学生に負けない強さを見せています。3位にも14秒差をつけていますからね。吉田は今年度記録会もレースもほぼ外していないですが、唯一外したのが最重要の箱根予選…来年度は日本人トップを勝ち取る走りを見せてくれれば。
3位は1時間2分43秒で法政の松永、途中では3位争いからは遅れていたはずなのですが、ラストで順位を上げて3位に浮上、ユニバ代表の座を勝ち取りました。箱根1区でも一度遅れたと思わせてからの3位でタスキリレーでびっくりしましたが、ラストの強さが今回も活きました。来年度法政のエースは松永でしょうし、箱根2区で見てみたい選手です。
4位は1時間2分48秒で東農大の並木、高槻とともにダブルエースの一角、来年度はスーパールーキーの加入に沸いている東農大ですが、並木が学生ハーフで結果を残したのは来年度の箱根予選に向けても大きいです。ラストで逆転されてユニバ代表を逃したのは本人も悔しいところですね。箱根予選で再び快走を見せてくれれば。
5位に創価の小暮が1時間2分55秒で入ってきたのは、入賞者の中では一番のサプライズだったかも。箱根往路候補と1年時から言われ、ハーフで結果を残しながらもなかなか3大駅伝に出場出来ていませんでしたが、学生ハーフでの快走は自信になったのでは。来年度は3大駅伝出場どころか主要区間を担ってほしいです。
6位に1時間2分57秒で法政の武田、松永とともにダブル入賞を果たしました。トラックでタイムを伸ばし、箱根6区では2年連続快走を見せていましたが…平地でも強さを見せてくれました。タイム差がつきにくい6区はもう武田はもったいないですし…箱根6区からエースとなった佐藤敏也のように次は往路を走って欲しい選手ですね。法政ならば6区はまた新戦力を見極めてくれそうですし。
7位に創価の野沢が1時間2分58秒で入り、創価も小暮と野沢がダブル入賞となりました。来年度の戦力ダウンが大きいと言われる中で学生ハーフで存在感を見せたのは大きいです。すでにハーフで62分台のベストを有しており、箱根でも5区を任されている選手。来年度はトラックシーズンからチームを牽引する走りを見せていって欲しいです。
8位で最後に入賞を果たしたのは1時間2分59秒で東国大の村松、62分台は入賞した8人のみでした。東国大は来年度2年生が中心となると思われますが…そんな中で3年生で活躍を見せているのが村松でした。出雲6区、全日本7区、箱根9区という起用からも期待の大きさが伺えますし、来年度の日本人エースは村松と言われているかもしれませんね。
9位と入賞にあと一歩届かずは國學院の平林、故障でマラソンを回避してのハーフ出場でしたし、前回優勝者とすれば入賞を逃したのは悔しいでしょうが、故障明けでも國學院勢トップはしっかりと守ったところに平林の強さを感じます。来年度は大学長距離界を牽引するエースの1人として、故障なく継続して活躍を見せてくれれば。
10位に青山学院の佐藤一世、箱根ではやや苦しい走りとなりましたが、今回は青学勢トップの座は死守しました。ただ、一世の力を考えればもっと上位に入ってきてもおかしくないですし、今回は最低限かなあ。青学はあまり学生ハーフを重視していないと思いますが、それでも主力が大量に抜ける来年度に向けてはもう少し結果を求めても良かった気が…