第100回(2024年)箱根予選 戦力分析 ~大東文化大学~
続いては前回の箱根で16位だった大東文化大学について、箱根予選の戦力分析を行っていきます。箱根予選で私が重視しているエース力、選手層、予選会力、持ちタイムの4項目を中心に見ていきます。
エース力は箱根予選において強力です。ワンジルは前回5位、久保田が24位とダブルエースが結果を残しており、今年度の全日本予選でも好走していますからね。ワンジルは前回同様に留学生の作るハイペースに無理についていかなければ、崩れることは無いはず。3番手の争いが熾烈で誰が3人目のエースと呼ばれるのかはいい意味で悩ましいですね。
前回の箱根予選では菊地が久保田に次ぐ順位で走って箱根も5区12位でしたが、今年度は全然姿を見せておらず、箱根予選に合わせられるのか気になるところ。箱根で主要区間の3区を任されたのは入濱で前回も菊地に次ぐ順位、ただエース格ならば全日本予選で1組を任されることは無いはず…全日本予選では大谷が最終組を走っていますし、箱根でも9区13位で走っています。個人的に今年度イチオシなのは西川、過去2度の箱根予選はいずれも150位オーバーですが、勝負レースで結果を残していてエース級の結果を残してくるかも。
選手層は前年度に比べると薄くなったのは否めません。これまでに名前が挙がった選手で6人、さらに5年目での復活にかける倉田は5千、1万でともにセカンドベストをマークと箱根予選出場も十分ありそうですし、4年の佐竹、3年の西代らも箱根予選12人に入ってくるでしょう。ここまでで8人しか名前が挙がらないんですよね。中間層は厚くなっているのですが、9~12番手の争いというのが現状は物足りないです。
3年の小田は持ちタイムは十分なのですが、2度の全日本予選、1度の箱根予選のいずれも結果を残せていないのが気がかりですし、4年の長島、3年の佐々木、1年の棟方あたりが候補になってくるかなあ。2年生の台頭も入濱以外はあまり目立ちません。全日本予選は菊地以外はほぼベストな布陣が組めたため問題無かったですが、12人が出場する箱根予選となると、新戦力の台頭が無いと10番手前後の選手が崩れてしまう可能性はあるかと。
予選会力は真名子監督に代わってから劇的に改善されましたね。2年連続で全日本予選通過を果たして今年度は2位通過、そして前回の箱根予選も前評判から通過有力とされていましたが、まさかのトップ通過でした。稼ぐべき主力がしっかりと貯金を作り、10番手の選手も153位でまとめる危なげない走りでした。ただ、11番手は221位と差が開いており、予選会の強さは見せながらも選手層という点では前年度からやや不安の残る走りだったのかも。それでも予選会で結果を残せないという印象はこの2年で一気に払拭されました。
持ちタイムは24大学中1万で9位、ハーフでは18位となっています。前年度から積極的に記録会に出場、特に1万でタイムを狙ったこともあってすでにタイム上はシードを争うところまで上がっています。監督も次はタイムに負けない強さをと話していましたが…ハーフは前回箱根予選トップ通過している割には低いですよね。62分2秒を持つワンジルが抜けており、63分台も4人しかいませんからね。前回はそこまで高速レースとならなかったこと、主力がタイムの狙えるハーフにあまり出場していないのも影響しているか。
箱根予選に向けては、選手層が多少不安はありますが、通過自体は心配いらないでしょう。貯金を稼げそうな選手が多いですし、中間層も今の大東大ならば底上げしてくるはず。現3年生がこれほどまでにチームの中心学年となるなんて2年前は予想も出来ませんでしたし。さすがに2年連続のトップ通過は難しいかもしれませんが、悪くても中位で通過してきそうな安心感があります。箱根予選では2年連続で強さを見せて欲しいですし、本戦ではさらに上位で勝負出来るチームとなっていってくれれば。