第100回(2024年)箱根予選 戦力分析 ~東京国際大学~

本来であれば箱根予選の戦力分析はエントリーが発表されてから行いたいのですが、出雲駅伝や日程的な問題もあって大学ごとに取り上げるのは難しいので、早いですが今日から行っていきます。最初は前回の箱根で11位だった東京国際大学です。

①エース力・・・トップ3の稼ぐ力
②選手層・・・8~12番手の層の厚さ
③予選会力・・・箱根予選を得意としているか
④持ちタイム・・・1万、ハーフの上位10人平均タイム

箱根予選で私が重視しているのは上記の4項目です。駅伝ほどでは無いですがいかにエースが貯金を稼げるかというのは順位に直結しますし、選手層も当然大事になってきます。誰一人失敗出来ない3大駅伝や全日本予選に比べると、箱根予選は唯一2人までは失敗しても良いわけで、その失敗をカバーできるだけの選手層がある方が有利です。


予選会を得意としているかはある意味戦力と相反する力、ずっと箱根でシードを獲得し続ければ予選会のノウハウは失われていきますし、少なくとも予選会が得意であるためにはある程度安定して予選会に出場している必要がありますから…持ちタイムが結果に直結するわけでは無いですが、当然タイムが悪いよりも良いに越したことはありません。そのタイムで走ったという自信に繋がりますし。

エース力は言うまでもなく最強クラスです。エティーリは全体トップで走る可能性が極めて高いですし、どんなタイムをマークするのか楽しみ。エティーリが出場出来なかったとしても、ベットがいるわけでこちらも全体トップ争いをしてもおかしくないですからね。日本人エースは村松、白井の2人で留学生も含めたトップ3ということに。日本人トップ争いを繰り広げられるかというと難しいかもしれませんが、安定感抜群の村松、爆発力のある白井と楽しみな2人で上位で走って貯金を稼いでくれることでしょう。


選手層は今年度最も改善されてきた項目かもしれません。前年度はビックリするほどに故障者や不調者が多く、3大駅伝でも苦戦し続けていましたからね。なかなか姿を見せなかった実力者では4年の生田、3年の佐藤榛、冨永らが1万でベストを更新する復活の走りを見せ、2年の森、菅野も2年になって存在感を増しています。ここまでに名前が挙がった選手だけで8人、安定して結果を残している川端、木村も含めた10人が箱根予選に入ってきそうな選手たちか。


他にも箱根経験者の山岸、ハーフで結果を残している楠木、川内らも箱根予選は楽しみですし、多くの主力が戻ってきたことで、箱根予選に出場する12人の争いも激しくなってきました。ルーキーは現状だと留学生以外はメンバーに入るのは難しそうですが、夏合宿を経て一気に台頭してくる選手は毎年出てきますし、こちらも楽しみにしたいところ。

3年連続で箱根シードを獲得していたことで、箱根予選を経験している選手が1人もいないというのは東国大にとって数少ない不安要素です。この3年間は箱根予選でも高速化が進んでいますし、そんな最近の箱根予選を身をもって経験は出来ていないわけですからね。チームが強かったのも当然ありますが…最後に箱根予選に出場したのは2019年でその時もエースのヴィンセント、伊藤に頼ることはなくトップ通過を果たしていますし、チームとしても予選会が苦手という印象は無いかな。


1万の持ちタイムは私がDB管理している24大学中6位で箱根出場どころかシード中位レベルのタイムで何も心配いらないのですが…私が東国大で最も心配しているのはハーフでの実績です。こちらは19位と一気に下位に下がることになります。箱根予選に出場していなかったことに加えて、東国大はハーフへの出場がかなり消極的なんですよね。62分台が村松のみ、63分台も木村、白井しかいません。


もちろん、エースのエティーリはハーフを走っていませんし、中間層も故障などもあってハーフを走る機会が少なかったので、持ちタイムを遥かに上回る走力があるのは間違い無いのですが、大事な勝負レースで初めてであったりハイペースで走った際に力を発揮出来るのかなというのが気になりました。実際、川端、佐藤榛、森、菅野ら今年度主力となってほしい選手たちはハーフのタイムを持っていませんからね。


箱根予選の通過自体は問題無いでしょう。いわゆる通過有力の1校ということになるかと。大エースが貯金を稼ぐことはほぼ確実で10番手前後の選手層も厚みを増してきており、戦力は整ってきました。箱根予選やハーフの経験不足というのがやや懸念ではありますが、1万では好タイムを持っている選手も多く、勝負レースでの実績もありますから箱根予選にもしっかりと対応してくれそう。トップ通過となると、さすがに厳しいかもしれませんが悪くても5位以内では通過してきそうかなあ。


勝負の年だった前年度にまさかの11位でシード落ちとなってしまった東国大、卒業生の戦力ダウンは非常に大きいですが、主力の相次ぐ復活もあってエース力はともかく総合力では前年度にも負けていないと思うんですよね。3大駅伝全てで悔しい思いをした前年度の借りを返すためにも、全日本予選に続いて箱根予選も危なげなく通過を果たして欲しいです。

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