2023年度 高校特集 ~佐久長聖高校~

続いては前回2位、2時間1分57秒と日本人歴代最高タイムをマークした佐久長聖高校です。2008年の都大路、日本人選手のみのチームで史上最強と言われる村澤3年時、大迫2年時にマークしたのが2時間2分18秒の最高タイムを洛南に抜かれてしまいましたが…そのタイムを2秒更新してきました。前回2位になったメンバーからは1区永原、2区濱口、4区山口といずれも区間2位の3人に6区5位の篠も残り、高校最強だった吉岡の抜けた穴は大きいですが力のある選手が揃っています。

今年度の3本柱は永原、山口という主要区間で好走した2人に濱口が加わってきました。インターハイでは1500mで4位、5000mでも13分57秒をマークして8位とダブル入賞を果たしていますからね。永原、山口とともに3人揃って13分台、それも13分57秒で並んでいるのは珍しい。山口はインターハイで積極的に集団を引っ張りながらも13分59秒の10位と力のあるところを見せました。永原は3000m障害で独走で8分32秒を叩き出して高校記録を更新して優勝、別格の強さを見せました。


3本柱は日本人選手のみではもちろん高校No.1、しかし都大路で優勝を狙うには留学生のいる3本柱に対抗しなけければなりません。最大の注目はエース永原を1区と3区のどちらに起用するのか、前回はエースの吉岡を3区に起用して留学生にぶつけました。今回も同じ戦略を取るのであれば、山口か濱口を1区にして、永原が3区ということになりますし、王道でもある最長区間の1区に永原ももちろんあり得ます。


個人的には前回の3区吉岡が上手くハマったので、今回も3区永原はありかなあと思いますが…それは1区で区間賞争いを濱口か山口が出来ないと厳しいですよね。どちらにしてもこの3人が1,3,4区の主要区間を担う可能性が非常に高いですし、永原が1区か3区もアクシデントなど無い限りは確実かと。留学生のいないチームが優勝を狙う場合、1区で差をつけ、3区で差を最小限に留め、4区でさらに差を詰めるか逆転しないと厳しいので全員がハイレベルな走りを見せる必要があります。前回は1~4区を全て区間2位でも4区終了時で29秒差をつけられましたし。

残るつなぎ区間は他の優勝候補と比べてもそん色は無さそうかな。インターハイでは5000mに篠が出場、3000m障害で3位の遠藤とともに5kmである6,7区を争う2人。さらに3000m障害で8位に入った佐々木もいますし、全国の舞台で実績のある選手が何人もいます。一方で気になるのは伊那駅伝での結果。優勝候補と言われていましたが、エースの永原を体調不良で欠いたとは言え8位と入賞がギリギリ、濱口が1区7位はともかく、2区21位の篠、4区25位の遠藤と揃って20位以下に沈んでしまいました。


3本柱に続く選手が誰になるのか、どれだけ力をつけてくるのかが大事になってきます。5区8位で小名が走ったのが収穫だったかな。他にも5千で14分30秒切りの選手としては吉岡斗、遠藤優らがいますし、新入生はまだ即戦力として活躍するのは難しそうですが…2区か5区の3km区間ならば起用があるかも…佐久長聖は1年を2区に起用することも多いですから。


前回同様に優勝候補の1校ですし、倉敷があまりにも強かった前年度よりは優勝の可能性が高いのかなあ。エース力も選手層もさらなる底上げが必要になってくると思いますが…トラックシーズンを超えて3本柱が揃ってインターハイで結果を残しているのは頼もしいですし、2017年に中谷、松崎、本間らを擁して優勝を果たして以来、6年ぶり3度目の優勝も十分に期待出来そうです。

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