2023年度 トラックシーズンにおけるベスト更新&ルーキー活躍状況 ~青山学院大学~

最後は青山学院大学について、トラックシーズンの結果をトップ10でベスト更新した選手及びルーキーの走りを振り返ります。今年度のトラックシーズン、1500mや3000m障害では圧倒的な存在感を見せたものの、最も得意なはずのハーフではあまり結果を残せなかったのが意外だったかなあ。5千、1万のトラックでは鶴川や佐藤一世の活躍が抜けていました。

順位名前学年5千ベスト更新日
1位青山学院大学 鶴川 正也313:35.5123/06/10
2位青山学院大学 若林 宏樹313:41.3221/04/10
3位青山学院大学 山内 健登413:46.2521/12/05
4位青山学院大学 小原 響413:46.5421/12/05
5位青山学院大学 佐藤 一世413:48.1523/06/10
6位青山学院大学 野村 昭夢313:48.8320/11/29
7位青山学院大学 池田 知史413:49.1921/12/05
8位青山学院大学 白石 光星313:51.2121/12/05
9位青山学院大学 倉本 玄太413:51.2522/06/05
10位青山学院大学 黒田 朝日213:52.6823/07/08
5000m:9点(1、5、10位)  ※前年:9点、2年前:22点

鶴川が13分35秒でベストを8秒更新、チームトップタイムとなりました。関東インカレでも2年連続で3位に入っていますし、5千での活躍が目立ちます。後は駅伝シーズンに故障が無く出場してくれれば。エースの佐藤一世が13分48秒でベストを1秒ですが更新、チーム5番手となっています。一世は逆にトラックシーズンは毎年故障していましたが、今年度はトラックシーズンも活躍、年間を通して活躍してくれそう。


3000m障害で活躍を続ける黒田が13分52秒でベストを4秒更新し、チーム10番手となっています。すでに13分台のベストを持つ選手たちがさらにタイムを伸ばしてトップ10でのベスト更新となっています。エースの太田も13分54秒でベストを1秒更新、箱根の走りを見ればまだまだ走力に持ちタイムが全然追いつけてはいませんが…他にも13分56秒の松並までが13分台でのベスト更新を果たしています。

順位名前学年1万ベスト更新日
1位青山学院大学 佐藤 一世428:23.6223/04/22
2位青山学院大学 若林 宏樹328:25.7122/04/23
3位青山学院大学 小原 響428:28.9721/11/24
4位青山学院大学 太田 蒼生328:32.1721/11/24
5位青山学院大学 黒田 朝日228:33.6222/11/25
6位青山学院大学 山内 健登428:34.1221/11/24
7位青山学院大学 田中 悠登328:35.6022/11/25
8位青山学院大学 荒巻 朋熙228:37.5121/12/04
9位青山学院大学 白石 光星328:41.0223/04/22
10位青山学院大学 鈴木 竜太朗428:43.2421/11/24
10000m:6点(1、9位 ) ※前年:8点、2年前:12点

一世が28分23秒をマークして持ちタイムトップに。セカンドベストの28分28秒も関東インカレでマークしていますし、トラックシーズンで最も活躍した選手の1人です。前回の全日本2区を走った白石が28分41秒でベストを8秒更新、チーム9番手となっています。白石も今年度は着実に結果を残しています。トップ10圏外でベストをマークしたのは29分33秒の松並くらい、あまり記録を狙う機会自体無かったかなあ。セカンドベストとなると、山口が29分0秒、鈴木が29分31秒をマークしています。

ルーキー

今年度のルーキーは即戦力候補と言われるような選手はいないようですね、監督も1年の箱根から出場するのは難しいという話をしていましたし。関東インカレを見ても誰も出場出来ていません。大学では浜川が14分7秒、鈴木が14分9秒と14分1桁でのベストを早速マーク。高校時代の実績では14分7秒を持つ鳥井が豊富ですし、13分57秒の熊井、14分4秒の西澤らが持ちタイムでは上位となっています。


他にも14分11秒の笹川、14分12秒の中村、14分13秒の花本、14分16秒の平松ら14分10秒台のベストを持つ選手がズラッと揃います。青学は1年目から活躍というのはあまり多くはなく、むしろ2年目以降に毎年戦力となる選手が増えてくることが多いですし、1年目から活躍するに越したことは無いですが、4年間をかけて戦力となる選手がたくさん台頭してきてくれれば。

総評

23大学中、5千の9点は14位タイ、1万の6点は18位タイ、合計の15点は単独19位となっており、全てにおいて真ん中よりも下ということになります。前年も合計は17点でしたし、あまりタイムは伸ばせていないですね。ただ、好条件の記録会に出場してもベストを更新出来ないわけではなく、そもそも今年度は記録会への出場に積極的ではないだけなので、トラックシーズンはあまり重要視していなかったのかなとも思えます。


4月→現時点における上位10人の平均タイムで見てみると、5千では13分48→13分47秒と1秒の短縮に留まり、順位は3→4位と1つ下げています。1万では28分36⇒28分33秒と3秒の短縮、こちらも5千と同様に3→4位と1つ順位を下げることに。5千も1万も青学がトップ3から陥落するのはかなり久しぶりなのでは?まだ持ちタイムが走力に見合っていない選手が何人もいるので、タイムは伸ばせるはずですが…


関東インカレでは1500mで宇田川が1位、山内が2位とワンツーフィニッシュ、3000m障害では小原が1位、黒田が2位、山下が5位とワンツーを含むトリプル入賞を果たしました。5千では鶴川が3位、1万では一世が6位とエースたちがさすがの強さを見せています。


駅伝シーズンに向けては、あまりにも大きい卒業生の穴をどれだけ埋められるか、前年度は3大駅伝全てで組めなかったベストメンバーを組むことが出来るのかが大事になってきますね。後はどれだけ出雲・全日本を重視してくるのか…監督のコメントを見ても狙うのは箱根優勝のように感じますし、長い距離に特化して箱根のみを狙ってくるとなると、やはり侮れない存在となるかと。箱根初優勝以降、2年連続で3大駅伝優勝を逃したことのない青学が再び3大駅伝優勝を果たすことが出来るのか、やはり主力が抜けても青学は強いなあと示す走り、見せて欲しいです。