第55回(2023年)全日本予選結果 ~5位:東京農業大学~

続いては5位だった東京農業大学の全日本予選結果を見ていきます。前回の全日本予選は主力を欠いて19位、箱根予選よりは通過の可能性は高いと思っていましたが、いくらダブルエースにスーパールーキーが揃っているとはいえ、まさか5位通過を果たすとは思いませんでした。2009年に12位になって以来、14年ぶりの全日本出場となります。レース結果はこのようになっております。

~1組~ 22位:深堀、25位:松本

前回は最終組だった深堀を1組に起用出来るのですから、いかに前回の組エントリーが苦しかったかが分かります。ここで深堀が22位でまとめ、2年の箱根予選で166位で走っている松本も25位で深堀とは4秒差、絶好のスタートとは言えないかもしれませんが、まずは崩れることなく走れたのが大きかったです。3本柱にいかに通過が現実的な条件でつなぐかが鍵でしたからね。

~2組~ 20位:実井、25位:長谷部

予選会初出場となる実井が20位で走ったのも非常に大きかったです。さらに長谷部も25位と心配されていた前半の4人がいずれ組20~25位で走ることに。2組の2人は持ちタイムでも実績でも1組の2人に劣ると思うのですが…ここで揃って中位で走ったことが3組以降に繋がりました。4年の長谷部は1年の箱根予選で241位で走って以来の予選会でよく走ってくれました。

~3組~ 2位:高槻、31位:原田

序盤スローペースと見るやすぐに飛び出したのが高槻、この判断も結果として大成功でしたね。後ろの組から上がってきた城西の野村にこそ逆転を許したものの、組2位で役目をしっかりと果たしました。3組ならばトップ付近で来てほしかってであろうチームの希望にしっかりと応えました。28分台のベストを持つ原田は31位と8人中最も悪い組順位となってしまったものの、タイムとしては高槻と34秒差ですしそこまで悪い走りでは無かったです。

~4組~ 3位:前田、18位:並木

最終組はもう前田劇場でしたね。留学生の作り出す先頭集団に日本人選手が落ちていき、留学生も落ちていく中で最後まで残り続けたのがスーパールーキーの前田、通過を争うライバルたちを周回遅れにしていくその走りは圧巻、そしてラストで留学生相手にスパートをかけるというルーキー離れしたというより日本人離れした走りで28分3秒というとんでもないタイムで3位に入りました。


日本人歴代でダントツ、チームを大逆転に導きました。高校時代、関東インカレの走りから強いことは分かっていましたが、それでもここまで圧倒的な強さを誇るとは思いませんでした。大学での実績では吉岡を上回っていますよね。。。並木も29分2秒で18位と無難にまとめて最終組で逆転での通過を果たしました。

全日本に向けて

トリプルエースをどの区間に起用するかが最大の楽しみかつポイントになります。前田はルーキーであることを考えると2,3区で良いのでしょうが…駒澤が田澤を7区に起用して区間賞を獲得したように、7区で個人的には見てみたいです。8区は並木か高槻の調子が良い方に任せ、2区にもう一方が入るというのが順当な布陣かなあ。3区に3本柱を残す余裕は無さそうですし、4番手の原田も3区よりも1区か。出遅れはなるべく抑えたいですからね。


1区が原田ならば3区は深堀になるのかなあ。つなぎ区間は今回全日本予選を走った松本、実井、長谷部がそのまま候補になってきて、全日本予選メンバー8人がそのまま全日本を走ってもおかしくはないですが…それ以外のメンバーでは、前回の箱根予選でチーム3番手の奥田、5番手の圓谷らがまず全日本メンバーの候補となってくるか。前々回の箱根予選でチーム3番手で走っている高島もいますし、つなぎ区間はある程度任せられる選手が揃っています。


14年ぶりの全日本出場、2013年の箱根以来10年ぶりの3大駅伝出場であることを考えると、今回は勝負というよりも経験ということになるかな。それならば、1~3区に3本柱を並べて序盤は上位争いやシード争いを経験させるなんてことも面白いかも。全日本シード校の強さと全日本予選の結果を考えると、13~15位くらいというのが現実的な順位となってくるでしょうか。箱根予選の結果によっても全日本の走りは変わってきそうな気がしますが…ほぼ完璧と言って良い全日本予選での走りで勝ち取った久しぶりの全日本、まずは駅伝を走れる喜びを嚙みしめて走って欲しいです。

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