順天堂大学　来年度の箱根駅伝（２０２４年）に向けて

続いては箱根で５位だった順天堂大学について見ていきます。今年度の箱根結果はこのようになっています。来年度の３大駅伝経験者は８人残りますが、箱根となると今年度出場した５人となります。４年生に伊豫田、野村、四釜、西澤、平というクインテットが揃っていたわけですから、来年度の経験者がグッと減ってしまうのは仕方ありませんが…この５人が揃って最後の箱根で好走していたというのも、戦力ダウンの大きさを余計に感じます。


２，４区を走った三浦、石井はいずれも実力者ですが今回はやや苦しい走りとなりましたし、３年生以下で１桁順位で走ったのが７区３位の浅井だけですからね。村尾や藤原といった箱根が３大駅伝初出場＆苦いデビューとなった選手は来年度リベンジしてほしいですし、油谷、服部、海老澤と箱根以外の３大駅伝を経験している２年生が来年度の箱根では何人も出場してほしいところ。


海老澤は学生ハーフでも好走して主力となっていきそうですし、服部も学生ハーフで復活してきたのは頼もしいです。３大駅伝経験者がそこまで少ないわけではないですし、楽しみな選手が何人もいるもののやはり経験値という点ではシード校の中でも下位ということになってしまうかなあ。

３大駅伝で好走経験のある選手が少ない以上、未経験者がどれだけ戦力となってくるかが大事になってきます。３年では１年の箱根予選を走っている内田が３年時は３大駅伝フルエントリーしており、３大駅伝で見てみたい選手。ハーフでは出口が６３分８秒をマークしており、まだ３大駅伝のエントリー経験は無いですが、内田とともに来年度活躍してほしい選手です。斎藤も学生ハーフで６４分２７秒とまずまずの走りを見せています。３年は三浦、石井が抜けているだけに続く選手がどんどん出てきてほしいところ。


２年生もハーフで６３分４２秒を持つ藤島や６４分１０秒を持つ堀越、６４分１１秒を持つ神谷らが候補となってくるかな。藤島、堀越はまだ箱根のエントリーはありませんが、勝負レースでも結果を残していってくれれば。神谷は５区候補としてすでに２年連続で箱根メンバー入りを果たしており、四釜の後を継ぐことになるかも。１年は出雲にエントリーされた石岡にタイムを伸ばしている森本、金原らが楽しみな存在です。


そして新戦力として最も期待されるのはやはりルーキーかなあ。高校No.1の吉岡は先輩の塩尻のように１年目から箱根２区を走って欲しいと思っていますし、大野、荒牧、児島ら楽しみな選手がズラッと揃っているんですよね。トラックでの実績は全大学を見渡してもNo.1でしょうし、１年目から箱根を走る選手が複数出てきてほしいですね。来年度はどの学年にも楽しみな選手が複数いますから、クインテットが抜けたことで一気にその穴を埋める新戦力の台頭に期待。

来年度の箱根はガラッとメンバーが変わり、区間配置も大きく変わってきそう。今年度往路を担った三浦、石井に７区で快走した浅井、そしてルーキーの吉岡が１～４区を担い、５区神谷というのが現時点でのイメージかなあ。例えば１区三浦、２区吉岡、３区石井、４区浅井のような区間配置が考えられます。往路候補がギリギリ５人しかいないという状況はもちろん困るので、ここに３大駅伝経験者や期待の新戦力が割って入ってきて欲しいところですが。


復路は６区を走った村尾も６区候補と言われる服部もいますし、山下りはある程度計算出来るかな。復路を走った藤原に海老澤、油谷をはじめとする３大駅伝経験者、ハーフで結果を残している内田、出口、斎藤、藤島、岩島、堀越らがメンバー争いに加わってきそう。１０人揃えるという点ではそこまで問題無さそうですが、どれだけ１６人を高いレベルで揃えられるかかなあ。選手層はやはり今年度に比べて来年度は薄くなってしまうでしょうし。


現時点での順大の評価はそこまで高くはなく…今年度と同じ５位というのも達成するのは容易では無いかと。それだけ４年生の存在はチームにとって大きかったですし、新入生の充実度は全大学でもトップクラスですが、箱根でルーキーが大きな穴をいきなり埋められるとは思えないですし…いきなりシード落ちまで下がってしまうとは思いませんが、シード争いに巻き込まれてもおかしくは無いですし、６～１０位くらいなイメージかなあ…


ここ３年の箱根は７⇒２⇒５位と安定した成績を残していますし、箱根未経験者も持ちタイムを伸ばしていたり、期待の新入生であったりと楽しみな選手が揃っています。まずは４年連続シードは最低限の目標として、上を目指せるチームを築いていって欲しいです。