第100回関東インカレ(2021) 2部5000m ~駒澤の唐澤が1万に続いて日本人トップの3位~
続いては、最終日に行われた、2部の5000mについて振り返っていきます。公式結果はこのようになっております。入賞した8人は以下の通り、入賞した選手を中心に振り返ります。8人中4人が1万とのダブル入賞、うち2人がダブル優勝、ダブル表彰台ということで、1万同様に実力者が順当に入賞をしてきた感じかなあ。そこにルーキーで唯一入ってきた入賞がびっくりでした。
順位 | 氏名 | 所属 | 記録 |
---|---|---|---|
1位 | イェゴン ヴィンセント(3) | 東国大 | 13:42.54 |
2位 | ノア キプリモ (3) | 日薬大 | 13:50.42 |
3位 | 唐澤 拓海 (2) | 駒大 | 13:53.11 |
4位 | 鈴木 芽吹 (2) | 駒大 | 13:53.33 |
5位 | 鈴木 聖人 (4) | 明大 | 13:56.21 |
6位 | ジョセフ ラジニ (3) | 拓大 | 13:57.68 |
7位 | 吉田 礼志 (1) | 中央学大 | 13:57.83 |
8位 | 富田 峻平 (3) | 明大 | 14:02.41 |
優勝を果たしたのはヴィンセント、今回は風が強く、気温も高い厳しいコンディションでしたから、タイムこそ13分42秒ですが、もう中盤抜け出すと後は他の追随を許さない圧勝でした。これで1万mとの2冠を達成、日本人選手はおろか他の留学生でも勝つが困難と思わせる圧倒的な強さでした。
2位には日薬代のキプリモ、さすがにヴィンセントにつくことは出来ませんでしたが、第2集団からは抜け出してそのまま13分50秒でゴール、1万mではまさかの11位に沈んでしまいましたが、5千にはしっかりと合わせてきての2位はさすがの走りです。
3位に駒澤の唐澤、強いとは思っていましたがここまでとは…1万に続いて日本人先頭集団でレースを進めると、ラストの強さもありますね。13分53秒11で同学年かつ最大のライバルである芽吹を0.22秒上回っての3位、ダブル表彰台という快挙を成し遂げました。なかなか、日本人選手が5千と1万で3位に入るのは容易ではないですからね。特に2部は留学生が多いだけに、表彰台に上がるのは1部よりも難易度が高いでしょうし。3大駅伝未経験ながらこの走り…駅伝シーズンに向けて期待が高まるばかりの結果となりました。
4位に同じく駒澤の鈴木芽吹、日本選手権の激闘から調子が上がらずに合わせきれなかったという話でしたが、それでも日本人2位の4位に入ってしまうのですから、やはり別格の強さです。強いて気になる点を挙げるとすれば、なかなか日本人大学生トップとなる走りを見せられていないことくらいですかね。大学に進んでから、トラックでは常に4位以内と抜群の安定感を誇る選手なだけに贅沢な悩みではありますが。
5位に明治の鈴木聖人、1万mで4位に続いてのダブル入賞で合計9点を獲得し、チームの1部昇格に大きく貢献しました。4年生になってこれまで以上の安定感を身につけ、勝負レースでの強さを見せてくれました。それでも、日本人トップを取れなかったことを悔しがっていましたし、最終学年にどれだけ高みへと上り詰めるのか、楽しみすぎます。
6位に拓殖のラジニ、こちらも1万mで8位に続いてのダブル入賞となりました。ただ、1万に続いて下位での入賞というのが、本人もちょっと不満なところかなあ。ただ、トラックはそれほど得意な印象はないですし、箱根予選や箱根など強さを見せるロードや長い距離で再び活躍してくれれば良いですが。
7位に中央学院のルーキー吉田礼が入ったのは最大のサプライズでした。タイムも13分57秒とベストを8秒も更新、2部5000mで自己ベストを出したのは吉田礼だけです。確かに、コンディションの悪い1万m記録会で、日本人で唯一28分台を出すなどルーキー離れした強さがあるとは思っていましたが、ここまで強いとは。。。青学の最強ルーキートリオを抑えての入賞は価値がありますし、エース候補と思っていましたが、駅伝シーズンにはエースの1人と呼ばれているかもしれません。
8位に明治の富田、この走りも明治にとっては大きかったですね。1万mの聖人、手嶋のダブル入賞に続いて、5千でも聖人、富田のダブル入賞です。富田もチームトップクラスの持ちタイムを持っていますが、勝負レースではまだ目立った走りが出来ていませんでしたからね。それが5千で入賞を果たしたのは大きな自信になるでしょうし、今後に繋げてくれれば。
9位とあと一歩入賞に届かなかったのは専修のキサイサ、高校時代のような圧倒的な走りがまだ見せられていないのは気になりますが、それでもしっかりとまとめてくるあたりはさすがかなあ。ルーキー3人が起用されて注目を集めた青山学院は太田が10位でチームトップとなりました。鶴川や若林のほうが力があるかなあと思っていたので、この順位はちょっとびっくり。若林が12位、鶴川は16位とルーキーとしてはしっかりと走れているのですが、前評判が高かっただけにやや物足りないかなあ。
箱根2位だった創価は嶋津の15位が最高で三上は26位、期待の2年生である吉田は34位と今回は苦しい走りになってしまいました。東国大期待のルーキー白井は27位、中央学院もう1人のルーキー堀田晟は28位とともに今回は苦しい走りだったかなあ。吉田礼がすごすぎましたよね。。。
DNSで気になったのが國學院、藤木、中西大、島崎と3人とも出場しなかったんですよね。藤木と島崎は5千も出場していませんし、コンディションが整わなかったということもありますが、中西大もまだ戻っていないのかなあ?せっかくの大舞台を揃って欠場というのはちょっと残念ですね。。。