2015年度 高校生特集 ~中島 大就(ナカシマ タイジュ)~
高校生特集、最後は世羅高校の中島 大就について中学・高校時代の走りを振り返ります。苗字は濁らずに「ナカシマ」、名前は「タイジュ」です。甲山中学時代は目立った成績は残していませんね。同じ広島には中学トップクラスの新迫がいますし・・・ジュニアオリンピック決勝、全中決勝、都道府県対抗といった全国トップクラスが集まるレースには出場していません。
世羅高校の1年時、国体も出場していませんが、県駅伝では7区を任されて区間賞を獲得しています。すると、都大路でも同じくアンカーを任されることに・・・すると、西山、鬼塚、中畑と四つ巴の戦いに巻き込まれることになります。他3校のアンカーたちはいずれも実力者揃いだったこともあり、トラックまでは何とか付いて行きましたが、ラスト勝負には加わることが出来ず、トップと6秒差の4位に終わってしまいました。ラスト勝負に全てを賭ける展開だったため、区間順位はあまり意味が無いですが、19位となっています。
2年時、インターハイ5000mに出場を果たしています。結果は15分台で予選落ちとなっています。駅伝シーズンでは主要区間を任されるようになり、県駅伝では4区で区間賞を獲得すると、都大路でも同じ4区を任されて区間賞を獲得しています。留学生とも同タイムでの区間賞、日本人2位に18秒差をつけていますから、見事な走りですよね。1区で遅れること無く、3区で留学生が稼げるとなると4区で他校は何とかしたいところですが、それを寄せ付けない中島の走りでした。都道府県対抗でも5区を任されて9位と上々の走りを見せています。
3年時、インターハイ5000mに2年連続で出場すると、今回は決勝にまで進出、後一歩入賞には届きませんでしたが、14分19秒で9位と好走しています。2年の後半からまた一段と力をつけてきましたね。5000mのベストも9月に14分04秒13まで伸ばしています。県駅伝では1区を任され、29分27秒の好タイムで区間賞を獲得、都大路でもやはり1区を任されると、羽生が作り出すハイペースに終盤まで付いて行き、区間3位、タイムも29分16秒と素晴らしい走りでチームの2連覇、そして歴代最高タイムに大いに貢献しました。都道府県対抗でもこれまた1区を走り、区間11位という結果になっています。都道府県対抗後も、クロカンでも活躍してアジアクロカンに出場、日本人トップの4位に入るなど充実した1年を送りました。
進学先は明治大学となります。有力ルーキーが多く、持ちタイムでは阿部や青木が上回りますが、特に駅伝での実績では中島が一番ですし、即戦力として活躍してくれないと困る選手ですね。横手世代卒業後は、ちょっと選手層も薄くなってしまいますからね。出来れば坂口のように1年にして主要区間を任され、ゆくゆくはエースとしてチームを引っ張る存在となってくれればと思います。