2015年度 4年生特集 ~日本体育大学~
本日は日本体育大学の4年生について、在学中での走りを振り返っていきます。全部で5人となっています。箱根優勝を知る最後の世代ということになります。4年時は絶対的なエースだった山中が退部してしまうという衝撃的な出来事がありましたが、それでもシード権を後輩に残していくこととなりました。
順位 | 名前 | 学年 | 出身高校 | 5千ベスト | 1万ベスト | ハーフ換算 |
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1位 | 奥野 翔弥 | 4年 | 豊川工業 | 14:10.49 | 28:59.45 | 01:02:26 |
2位 | 勝亦 祐太 | 4年 | 西脇工業 | 14:02.69 | 29:08.01 | 01:02:39 |
3位 | 小泉 雄輝 | 4年 | 藤沢翔陵 | 14:18.92 | 29:32.54 | 01:03:26 |
4位 | 周防 俊也 | 4年 | 東農大二 | 14:12.59 | 29:34.32 | 01:04:31 |
5位 | 平田 健四郎 | 4年 | コザ | 14:28.33 | 29:48.87 | 01:05:58 |
奥野 翔弥・・・山中、勝亦に比べると下級生の頃はまだ目立つ存在ではありませんでしたが、2年時の箱根では8区5位と好走しています。3年時になるとチームのエース格となり、ハーフで62分26秒と大学ベストをマーク、箱根でもエース区間の2区を任され14位で走っています。さらに4年生になると、5000mで14分10秒、10000mでは28分59秒でともに大学ベストをマーク、箱根予選ではチーム2番手となる14位で好走しています。
最初で最後の全日本では最長区間の8区を任されるも8区15位と奮わず・・・最後の箱根では2年連続で2区を任され12位と堅実な走りを見せています。チーム内で飛び抜けた選手では無かったかもしれませんが、エース区間を任せることが出来る選手は当然貴重ですし、退部騒動に揺れたチームを支えてきたのがこの奥野ということで、走りだけではなく精神面でも支柱となる存在だったのでしょう。
勝亦 祐太・・・高校時代に14分2秒と好タイムをマークしている選手、1年時は即戦力として全日本で1区7位と好走してチームのシード獲得に貢献すると、箱根でも1区7位と好スタートを切り、チームの総合優勝にも貢献しました。順風満帆の1年だったと言っていいでしょう。2年時には1万mで大学ベストとなる29分8秒をマーク、ハーフでも62分39秒とこれまた好タイムでの大学ベストをマークしています。その一方で勝負レースとなると全日本では1区10位もトップと大きく離されてしまい、箱根では3区17位で優勝争いから脱落することとなってしまい、なかなか勝負レースで結果を残すことが出来ず。。。
3年時は全日本こそ8区8位とまずまずの走りを見せましたが、箱根では2年ぶりの1区を任されるも18位に沈んでしまいました。上級生になるに連れて安定感が失われていってしまうという何とももどかしい状態に・・・4年時もなかなかコンディションは上がらずに箱根予選は全日本は欠場してしまいましたが、何とか最後の箱根には間に合わせ、7区11位でまとめてくれました。このまま最後の箱根まで走れなかったら本当に消化不良で終わっていたでしょうし、よく走ってくれたと思います。
小泉 雄輝・・・1年時から箱根予選を走ってチーム11番手ではありますが、87位とまずまずの結果を残しています。2年時には1万mで29分35秒、ハーフでも63分台と着実にタイムを伸ばしていきましたが、なかなか3大駅伝に出場するチャンスは無く・・・3年時には5000mで14分18秒、10000mで29分32秒、ハーフで63分26秒と3部門全てで大学ベストとなるタイムを叩き出しています。特に焼津ハーフで好走した時には、主力の1人となると期待していたのですが、その後は徐々に姿を見せなくなってしまい、結局1年時の箱根予選が3大駅伝・予選会を通じて唯一の出場だったのが残念でなりません。
周防 俊也・・・2年時に1万mで29分34秒、ハーフでも64分31秒といずれも大学ベストとなるタイムをマークしています。3年になると、全日本で3大駅伝のデビューを果たし、6区9位で走っています。4年時には5000mで14分12秒と大学ベストをマークするも、箱根予選ではチーム11番手、159位に沈んでいます。全日本も出番はなく、箱根予選の結果から箱根も厳しいのでは?と思いましたが、復路のエース区間である9区に抜擢されると、9位と一桁順位でしっかりと走りきり、日体大のシード獲得に大きく貢献してくれました。
平田 健四郎・・・高校時代はギリギリ15分切りの選手、台頭してきたのは監督が変わった4年時からですかねー。箱根予選、箱根とエントリーを果たし、1万mでも29分48秒までタイムを伸ばしてきました。しかし、ハーフのベストはギリギリ66分切りに留まり、残念ながら3大駅伝・予選会の出場はなりませんでした。
退部した選手についてはあまり記載する予定はないのですが、山中の活躍に敬意を表し・・・高校ベストは14分10秒でしたが、少なくとも世代トップクラスという位置付けでは無かったですね。勝亦同様に1年時からチームの戦力となり、箱根予選で33位と早速の好走、その後も全日本で5区2位、箱根で3区6位と安定した結果を残し、それぞれシード獲得、優勝に貢献しました。一気にブレイクしたのは2年時、5000mで13分46秒、1万mで28分26秒と素晴らしいタイムをマークして一気にチームのエースの1人となりました。
3大駅伝でも出雲で3区2位、全日本では2区で区間賞を獲得するなど驚異的な活躍を遂げると、箱根では有力選手が揃った1区で見事に区間賞を獲得、タイムも61分25秒と歴代3位となる素晴らしい走りでした。その後、学生ハーフで62分9秒と大学ベストをマークして優勝と順風満帆の1年だったのですが・・・3年時は故障に悩まされてほとんど姿を見せず、4年時に関東インカレ1万m優勝でついに復活を遂げたものの、その後は監督と合わずに早期退部といことになってしまったのが残念でなりませんね。。。実業団に進んだ後、またあの驚きを与えるような走りを見せて欲しいものです。
下級生から台頭してきた選手が多かった一方、上級生になってからは苦労する選手が多く、また新たに台頭してくる選手も少なかったですかねえ。その一方で下級生からはどんどん伸びてくる選手が多く、その勢いに押され気味になってしまいました。1年時に優勝も3年時にシード落ちを経験するなど浮き沈みの激しい4年間でした。それでも、最後の箱根では2,9区を含む3区間で出場を果たしていますし、チームに果たす役割は大きかったでしょう。来年度は、即戦力ルーキーという点ではちょっと厳しいかもしれませんが、各学年に核となる選手がおり、特に2,3年生は層も厚くなってきましたからね。今年度以上の活躍を期待したいものです。
そういえば、中央学院の記事で高品の退部についてコメントが・・・正確にはマネージャーとして残っていたのはもちろん知っていますが、確かに誤解を与える記載だったかもしれません。すみません。。。