2014年 全日本大学駅伝結果考察 ~2位:明治大学~

続いては過去最高の2位となった明治大学について・・・大会結果はこのようになっております。確定オーダーを見た感想としては、5区横手が気になるくらいで、ある程度順当なオーダー、シードはほぼ確実で優勝争いに加わってくるか?と思っていました。1区での出遅れはまさかでしたが、それを挽回して2位まで順位を押し上げて今年の明治に、黄金世代が最終学年の今年、何が何でも優勝したいという気迫を感じました。

 

 

1区文元は5km過ぎて集団が分かれた際に第二集団に残り、どうしたんだろう?と思っていましたが、その第二集団からもずるずると遅れていくことに・・・明治の中でもピカ一の安定感を誇る文元の失速は意外かつ痛かったですね。出雲に出場予定ではなく、どこまで戻っているかが気になっていましたが、やはりあれだけ有力選手が揃った1区では万全でないと文元でさえ厳しいですね。トップとは1分51秒差の17位に沈んでしまいました。

 

2区は木村、1区で出遅れるとズルズルと力を発揮出来ずに凡走が続いてしまうことが多い明治ですが、木村はそんな状況でも力を発揮するなど崩れにくい選手です。そんな木村を2区に置いたのが幸いしたのか、ここで区間4位の好走、17位→8位と9人抜きの快走で順位を一桁まで戻してきました。この走りは大きかったですね。出雲でもアンカー予定でしたし、主要区間を任せられる選手へと成長してくれました。箱根でも活躍が楽しみになってきましたね。

 

3区は有村、本来主要区間を任されてもおかしくない有村が最短区間ということで状態がやや心配でしたが、しっかりと区間賞を獲得、6位とシード圏内にまでチームを押し上げました。トラックで絶好調だった明治において、主将である有村はあまり目立った活躍は出来ていませんでしたが、駅伝シーズンになって調子を上げてきていますね。主将としての役割を果たす走りを見せてくれました。

 

4区は松井、本来であれば1,2,4区を文元、横手、木村で組みたかったということで、急遽の4区となりました。順位は区間6位とまずまずではありますが、区間賞を獲得した駒澤の中村とは1分以上離されており、明治の4区を任されるのであればもう少し走って欲しかったかなあという気もします。松井はフラフラになってしまった2年前の箱根以外は安定した結果を残しているのですが、ちょっと爆発力という点では他の4年生に比べて物足りない気がしちゃいますねえ。

 

5区は横手、1週間前に腹痛に見舞われるなど、万全とはいえない状態だったようですが、トラックで結果を出し続けてきた今年度の横手はロードでも違いを見せました。前半からハイペースで突っ込むと、終盤もペースを落とすこと無く走りぬけ、区間記録を25秒も更新する爆走で5→2位と一気に2位争いにまでチーム順位を押し上げました。1区で出遅れた時には、まさか5区終了時に2位まで戻してくるとは思いもしませんでした。区間2位に47秒差をつける圧巻の走りで、チームに勢いをもたらしました。全日本の初代MVPにも輝きましたが、それも納得のインパクトを残してくれました。

 

6区は山田速、横手の勢いそのままにいきたいところでしたが、区間賞を獲得した青学の川崎や区間4位だった東洋の今井が近くにいたにも関わらず、両校についていくことが出来ずに4位と順位を落としてしまいました。区間順位は6位と決して悪くはないのですが、1万mの持ちタイムはチームトップであり、せっかくここまで順位を戻してきたのですから、何とか付いていって欲しかったところですね。出雲はエントリー漏れで、万全では無かったのかもしれませんが。。。

 

7区は山田稜、高島平で好走し全日本メンバーに入ってきましたが、区間3位とまずまずの走り、わずかですが2位争いをしている青山学院、東洋との差を詰められたのは、アンカーにエース大六野が控えていただけに大きかったですね。3大駅伝初出場ながらしっかりと走れていましたし、箱根5区候補と言われていますが、5区でもそこそこ走ってくれるのではないでしょうか?

 

8区は大六野、前半は東洋田口に離され大丈夫かなと思いましたが、田口が突っ込んでいただけで大六野は冷静でしたね。中盤から徐々にペースを上げると、後半落ちてきた田口を抜いて3位に浮上、さらに38秒差で前を行っていた青学の神野を捉えます。ラストスパートで神野を振りきった大六野が見事に明治史上最高位となる2位を確保、大六野自身も58分6秒の好タイムでオムワンバを抑えて区間賞を獲得しました。前回の全日本8区でも好走でチームを3位に導いていますし、エースと呼ぶにふさわしい実力が備わってきました。

 

 

1区で出遅れた時にはどうなるかと思いましたが、2区以降追い上げての2位は強い明治を見せてもらいました。たらればを言ってはキリが無いですが、文元が万全だったら・・・八木沢が出場していれば・・・横手が腹痛を起こしていなければ・・・もっと優勝争いに絡んでいただけに残念でした。来年度は文元、有村、松井、山田速、大六野と大量5人が抜け、八木沢も卒業してしまいます。木村、横手、山田稜以外に3大駅伝経験者が居ないという状況を考えても、シード争いをするチームに戻ってしまうのかなあというのが率直な感想です。それだけに、今回は何としても勝ちたかったですよね。。。

 

 

しかし、まだ箱根が残っています。全日本が万全でなかったということは、箱根に向けてそれだけ伸びしろがあるとも言えます。力のある選手は揃っているだけに、後は5,6区の特殊区間をどうするかに尽きますね。前回5区で失敗した横手を再度走らせるのはもったいないですし、6区で区間賞を獲得した廣瀬は卒業してしまいました。課題はありますが、黄金世代が抜ける来年度は戦力的に厳しくなるだけに、なんとか今年度に悲願の箱根優勝を達成してほしいものです!!

 

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