区間記録を振り返る ~箱根駅伝1区~
昨年、出雲と全日本の区間記録の上位5人を振り返ってみましたが、箱根も5,6区の記録が参考記録になってしまうということで、その前に箱根駅伝の区間記録の上位5人も振り返ってみたいと思います。まずは1区から・・・大手町から鶴見中継所までの21.4kmを走ります。1区は他の駅伝同様、ハイペースかスローペースのどちらかになることが多いですね。最近はハイペースになることが多いかな?ハイペースになると想定して主力を使い、スローペースになれば痛いですし、その逆はもっと痛いことに・・・1区の出遅れは致命的なだけに、最近はある程度力のある選手を起用する大学が多いです。そんな1区の歴代上位5人は以下のとおりです。
1 | 1時間01分06秒 | 佐藤悠基 | 東海 | 2年 | 2007年 |
2 | 1時間01分13秒 | 渡辺康幸 | 早稲田 | 2年 | 1994年 |
3 | 1時間01分25秒 | 山中秀仁 | 日本体育 | 2年 | 2014年 |
4 | 1時間01分32秒 | 中村祐二 | 山梨学院 | 2年 | 1995年 |
5 | 1時間01分36秒 | 中村匠吾 | 駒澤 | 3年 | 2014年 |
区間記録保持者は東海大の佐藤悠基、3年連続区間記録を叩きだし、一時は1,3,7と3区間の保持者となりましたが、3,7は後に破られ現在は1区のみとなります。2007年の1区は悠基と唯一ついていった東洋の大西智のみがハイペースで飛ばし、他が牽制し合ったため、結果として悠基と2位との差は4分1秒と大差がついています。この記録はそうそう破られることは無いかと思っていましたが、2014年はわずか19秒差にまで迫られ・・・今後も、大学を代表するような選手が1区に集結するようなことがあれば、いつかは破られるかもしれません。
区間歴代2位は早稲田の渡辺康幸、この記録も出された時には今後何年も破られないだろうと言われた大記録でした。本人としては、2区を走らせてもらえなかったことが相当不満だったようですが・・・しかし、この年は優勝を争うライバルだった山梨学院の井幡に34秒差で走られているんですよねー。結果としてチームでも優勝を逃しており、それが余計に悔しかったのかも・・・2区でも66分台で2度走っていますし、やはり学生歴代最強ランナーの呼び声が高いだけあって残した実績も半端無いですねー。
区間歴代3位は日体大の山中秀仁、2014年に記録したものです。大迫がハイペースで飛ばしたものの、有力選手が揃って1区に集結したこともあり、多くのチームがこのハイペースに付いていきました。そして、最後に抜けだした山中が1時間1分25秒、区間記録とわずか19秒差の素晴らしい走りでした。既にトラックシーズンでも活躍していた山中ですが、大学を代表するランナーが集結した1区で区間賞を獲得したことで、一躍大学トップクラスランナーの仲間入りをした感じですねー。
区間歴代4位は山梨学院の中村祐二、渡辺康幸が区間記録を出した翌年に19秒まで迫ったんですよねー。2年連続の区間賞で2年連続チームの総合優勝に大きく貢献しております。その後、学生でマラソン世界陸上代表になるも3年次は4区で悲劇が・・・ここらへんが私がギリギリ覚えている箱根駅伝かなあ。。。棄権のシーンが鮮明に思っているというのも皮肉ですけどねえ。。。
区間歴代5位は駒澤の中村匠吾、出雲、全日本ともに1区区間賞で迎えた2014年の箱根でした。実は12月に故障をしたということですが、それでいて区間歴代5位という好タイムで走ってしまうのですから、恐れいります。ただ、チームは総合2位に終わっており、万全であれば・・・という悔しい思いもあるでしょう。トップ5の中では唯一区間2位でのランクインであり、上位4人はいずれも2年生というのもおもしろいですねー。区間歴代トップ10を見ても、1,4年生はおらず、10人全て2,3年生で占められています。1年生には荷が重く、2,3年生で好記録を出した選手は、4年時にはもっと重要な区間を任せられるということでしょうか?
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