90回箱根駅伝を振り返る ~青山学院大学~
最後は青山学院大学について・・・結果はこのようになっております。16人エントリーの時点で久保田ら主力が欠けてしまい、苦しい戦いが予想されましたが、さすがは全大学でもトップクラスの選手層を誇る青学、1区から安定した滑り出しを見せると、1度も総合で7位以下になることが無い安定したレース、5位でのフィニッシュとなりました。ベストメンバーが組めていたらという思いはありますが、来年度以降も非常に楽しみなチームであることは間違いないです。そんな青学の走りを振り返ってみたいと思います。
1区は一色、ルーキーながら3大駅伝で主要区間を任せれていますが、この1区でも強かったですね。中盤には先頭集団を引っ張る場面も見せ、区間6位、タイムも62分15秒とルーキーでは歴代最速、この超ハイペースでもトップとの差も50秒にとどめましたし、いい流れを作ってくれました。4区区間賞の中谷、7区区間賞の服部弾馬走りも素晴らしかったですが、果たして二人が一色と同じタイムで走れたかというと難しかったような。。。全日本に続いて強いなあと思わせる走りでした。2区は神野、今年は3大駅伝全てでエース区間を任せられるほど監督の信頼が厚く、その信頼に応えてきました。箱根2区も区間6位できっちりとエースの役割を果たしました。今年、青学で最も伸びた選手かなあ?まだ2年ですし、エースとしてもっともっと強くなってほしいですね。
3区は石田、高島平20km,全日本3区とともに好走し、初の箱根にして3区を任されました。結果も区間8位と堅実な走り、1~3区全て区間1桁は箱根に復活してから初めてですねえ。最初で最後の箱根で3区はプレッシャーもあったでしょうが、さすがは最上級生という走りでした。4区は山村、全日本では7区10位と苦しい走りでしたが、箱根は4区7位とこれまた区間一桁の走り、今シーズンは5000m~ハーフまで全て自己ベストを更新しており、勢いのあるところを見せました。こういう選手はまだまだ伸びそうな気がします。
5区は高橋、前回8区区間賞、全日本では8区で何とか大東大から逃げ切りシードを獲得しましたが、箱根5区で区間11位はまずまず走ってくれたと思います。元々、5区は一色という話を監督がしていたんですけどねー。青学の5区は崩れず堅実に走ってくれますねー。5区に適性があるというルーキーの一色や秋山の走りも来年以降機会があれば見てみたいものです。往路5位フィニッシュは健闘したと思います。エースに頼るのではなく、総合力が上がってきたという印象ですね。
6区は村井、持ちタイムや実績を考えても正直チームでは16人に入るのも不思議な印象でしたが、6区候補ということでしたら納得です。ただ、結果は区間18位とブレーキになってしまいました。もう前半から苦しそうな感じがしましたからねえ。1万m31分台、ハーフ66分台の選手ですからねええ。。。まだ2年生、このタイムで6区を任せれるということは下り適性はあるでしょうから、走力を伸ばしてまた6区に挑戦してほしいと思います。7区は小椋、前回も7区を走しましたが区間14位、1区以外では結果を残せていませんでしたが、見事に区間2位で走り切りました。区間賞との差もわずかに10秒ですからねえ。会心のレースが出来たのではないでしょうか?2年生は粒揃いですので、切磋琢磨していってほしいですねー。神野、久保田、小椋とエース候補がズラリです。
8区は井上、前々回8区7位で走った選手ですが、前回は出場出来ませんでした。最後の箱根は区間10位、選手層が厚いからなのか青学の選手はどの選手も崩れることなく堅実に走りますねえ。後は、チームのエース級がさらに育ってきてくれれば、本当に優勝を争うチームになってくれそうです。9区は藤川、前回は6区14位と厳しい結果となりましたが、復路のエース区間を快走しました。区間3位、タイムもいいですし元々短い距離に強いスピードランナーという印象でしたが、長い距離にもしっかりと対応してきましたねー。5000m,1万mで青学記録保持者は伊達ではないですね!!
10区は竹内、故障明けということでやや心配でしたが、区間17位と区間順位は悪かったですねえ。。。しかし、さらに悪かった明治を抜いて5位フィニッシュということで、チームも竹内も満足の順位のようでした。2,3,4位の大学が悔しがっていたので余計に印象的でした。3区石田、8区井上、10区竹内が抜けますが、正直そこまで穴は大きく無さそうな気がします。箱根を走らなかったメンバーだけで、穴が埋まってしまいそうなほどです。ルーキーでは大阪の中村が都大路、都道府県対抗でともに1区を一桁で走っており、即戦力となりそうかなあ?来年度は3冠という大きな目標を立てたようで、果たしてその目標にどこまで近づけるのか楽しみです!!