89回箱根駅伝 日大の不安要素
前回の箱根予選では、トップ通過もあり得るのでは?と言われ、10位以内に3人が入ったにも関わらず、まさかの予選落ちをしてしまったものの、今回の予選会では何とか7位で予選通過を決めた日大について・・・
日大の不安要素は層が薄いこと、山をどうするか?、本番にしっかりと調整できるか?などがあげられます。過去5年の3大駅伝の成績は、ご覧の通り、出雲で2度、全日本で1度優勝があり、全日本は全てシードを獲得出来ていますが、留学生の力に頼る部分が大きいのは否定できません。その証拠に、留学生の影響力が相対的に下がる箱根で苦戦してしまっています。今年もベンジャミンが全日本8区で区間賞、箱根予選でも1位と力を発揮しました。また、今年はやや精彩を欠いていますが、佐藤、田村といった主力は他大のエースクラスと比較しても遜色がありません。
その一方で、4番手以降は力が一気に落ちてしまい、現状だと荻野、林あたり・・・回復していれば吉田が4番手争いでしょうか。いずれも主要区間では厳しく、つなぎ区間でも中位で走るのがやっとではないか?という印象です。それ以降の選手となると、持ちタイムや全日本、箱根予選の成績を見る限り、つなぎ区間でも下位になってしまうのではないか?と思っています。ベンジャミンが2区なのは確定的であり、2区終了時にはトップかそれに近い位置にいるでしょうから、その流れをいかに切らさずにつないでいくかが大事になってきます。
箱根5区は不安要素といいますか、トラウマではないでしょうか?過去3回を見ていただくと…やはり笹崎のトップから12分遅れの区間20位が痛すぎます。思えば、ここから日大の凋落が始まった印象が・・・出雲、全日本と制してきて3冠をかけての箱根でしたからね。。。前回の5区もエース格の田村を持ってきたにも関わらず、区間19位と大惨敗でした。この悪い流れを切れるのかが非常に大事になってきます。雑誌では怪我明けの吉田が希望しているという話がありましたが、ここ数か月、まともにレースに出ていないのに大丈夫なのか不安ではあります。前年度から今年の春にかけては、日大の中でも一番成長してきている感じでしたが、怪我で走り込めていない中でどこまで走れるかは未知数ですね。
どうもここ最近の日大は大会にピークを上手く合せられていない気がします。去年の戦力もどう考えても予選落ちするとは思えないメンバーがそろっていましたからね。主力がしっかりと力を発揮したのに、それ以外は見るも無残な結果となってしまいました。力が無いというより、疲労が残ってたりとか何かしらの理由で力を発揮出来なかったのかなあと?今年も7位通過でしたし、シード権への道のりは厳しいとは思いますが、主要区間をしっかりと走れる選手はいるわけですから、きっちりと本番にピークを合わせて、また強い日大を見せてほしいです。