箱根駅伝2017 区間別展望 ~年々高まる往路の重要度~
2016年最終日です。今年もたくさんの方にブログ、HPを見ていただき、感謝です。来年もよろしくお願いします!今日は箱根駅伝の区間別の展望について当日変更も多少考慮しながら述べていきます。主に区間賞争いをするであろう選手や優勝を争うであろう大学の選手を中心に述べていきます。
1区
明らかにチームのNo.1ランナーを起用してきたのは東洋の弾馬、日体大の小松くらいでしょうか。ただ、28分台ランナーが既に10人以上、ダブルエースを1,2区に起用してくる大学が特にシード校には多いですね。青学、駒澤が当日変更で誰が入ってくるか次第にもなりますが、やはり区間賞候補筆頭は弾馬でしょうか。
全日本1区でも見事な走りでしたし、弾馬がきたことで1区は再びのハイペースになりそうな予感…駒澤も万全の状態で中谷が起用されるのであれば、青学も田村和ならば区間賞争いに入ってきそう。他の上位候補としては、東海の鬼塚、早稲田の武田、日大の石川あたりですかねー。
1区では順位よりもタイム差とよく言われますね。1区で出遅れた大学はどこも苦戦する傾向にあります。2区以降が焦る上に単独走になりやすく、力を発揮出来ないことが多いです。実際、前回の1区で17~20位の大学は総合でも17~20位に沈んでいます。
2区
5区が短縮されたことによって華の2区が復活と言われています。各大学ともにエースを揃って投入してきましたね。留学生が今大会は山梨学院、創価、拓殖、日大と4校いますがいずれも2区に入ってきました。その中でもニャイロとワンブィの力は抜けており、この二人が区間賞候補かなあ。
日本人選手ではやはり青学の一色の力が抜けていますね。2年連続7分台は伊達じゃないです。他にも駒澤の工藤、神奈川の鈴木健、早稲田の永山、順大の塩尻、東海の關ら実力者がズラリ…久しぶりに日本人の66分台も見てみたいですし、67分台も何人も出るようなハイレベルなレースを期待したいところ。
シード獲得を狙う大学でダブルエースを起用していると…日大の石川→ワンブィ、神奈川の山藤→鈴木健がまず実績、持ちタイムでは抜けていますね。拓殖が当日変更で宇田1区となれば宇田→デレセ、創価の大山→ムイルといった留学生が2区チームはやはり強力。
他にも法政の坂東→足羽、国士舘の石井→住吉、國學院の細森→蜂須賀、帝京も1区竹下となれば竹下→内田とチームのトップ2が1,2区を任されるケースが非多いです。どれだけ1,2区が大事なのかが分かりますね。
3区
4区の距離が伸びたことで相対的に往路での重要度が下がった3区、結果的に例年よりも主力が配置されることが少なめで、期待のルーキーを起用しているところも何校もありますね。それだけに、この区間にエース級を起用出来る大学がやはり優勝争いに絡んでくるのでは。
注目は前回区間賞の走りで優勝に大きく貢献した青学の秋山ですが、今年度はほとんど結果を残せていないのが気がかり…東洋も故障明けですがエース級の口町を起用、ここで引き離したいところですね。今年度結果を残している選手では、早稲田の平が抜けていて、区間賞候補の一人でしょう。他にも駒澤の下、中央学院の横川、山梨学院の永戸、東海の國行らも駅伝で結果を残しています。
4区
これまでは最短区間で故障明けの選手やルーキーが走ることが多かった区間、距離が伸びたことで難易度が一気に上がり、準エース区間となった4区、ここに主力を配置してきたのは東洋の櫻岡、早稲田の鈴木、創価のセルナルドあたりですかね。当日変更もありますので、まだ分かりませんが、距離延長にどう対応するかまだ戸惑っているところもあるのか…
最も、青学の森田もエース級でないとはいえ、全日本ではずば抜けた走りを見せていて、区間賞候補の一人ですけどね。大東大の川澄、明治の阿部といった期待のルーキーを起用してきた大学もありますねー。いずれも楽しみです。4区では例年よりも差がつきそうで、今後ますます重要度が増していくと思います。
5区
距離が短くなったことにより、ダントツで最重要区間ではなくなりましたが、それでも平地以上に差のつきやすい区間であることは間違いなく、引き続き大事な区間であることは間違いないです。青学は貞永と3大駅伝初エントリーの選手を起用してきており、他大学はここで青学と差をつけたいところでしょう。
区間賞候補では、全日本で快走した駒澤の大塚が5区経験者ということもあり抜けていますかね。1区を安心して任せられる上田を敢えて5区に起用した山梨学院の上田も注目です。本人も上りには自信を持っていますし、区間賞を争う走りを期待したいところ。早稲田の安井も前回5位と実績のある選手。
前回のリベンジでは明治の藪下にやはり期待ですね。前回の箱根の悔しさを晴らして欲しいところ。山梨学院と並んで親子で箱根5区に挑むのが大東文化大学、奈良がルーキーながら5区に挑みます。箱根優勝に貢献した父親のように快走を見せたいです。
他にも故障明けながら挑む中央学院の細谷、前回一桁で走っている上武の森田、出雲、全日本と快走している東海の館澤あたりも楽しみですねえ。距離が短くなり、どんなタイムになるかも注目ですね。今井の1時間9分台は別格として、1時間11分台でもこれまでの距離ならば80分もあっさりと切るような走りでしょうから…11分台ならば区間賞争いに絡んでくる感じですかね?
6区
ここはもう前回のトップ3、58分台で走っている3人が抜けていますよね。日体大の秋山、青学の小野田、おそらく当日変更で入ってくるであろう中央学院の樋口です。中でも区間記録保持者の秋山は57分台を狙うということで、さらに区間記録を縮めて来るのか注目です。
一方で他の前回の箱根上位校は、東洋の堀、駒澤の物江、早稲田の石田、東海の中島ら駅伝未経験者や今年度好走していない選手が多く、当日変更の可能性もありますが、未知数なのは気になりますね。6区は差が付きにくい区間とはいえ、復路スタートで1分、2分と差を引き離されるのは7区以降苦しいですからね…
他にも前回好走している選手では日大の町井宏、大東大の鴇澤らが区間1桁で走っていますね。やはり6区は経験者が有利でしょう。また、前回は苦戦しましたが、1万mで28分台を誇る神奈川の鈴木祐も楽しみです。ルーキーも5人エントリーされていますね。一度好走すれば、その後3年間特殊区間を任せられるという安心感もありますし、新たに山下りのスペシャリストとなる選手も出てきてくれれば。
7区
当日変更が多い区間でもあり、なかなか読みにくいところですが、主力を起用してきたのは前回も走っている山梨学院の市谷、東洋の小笹くらいですかねえ。青山学院、早稲田、東海あたりも当日変更で主力が入ってきそうですし、7区も繋ぎ区間という位置づけですが、優勝を争うような大学は主力を投入してきますね。
7区で1桁で走った選手としては、中央学院の海老澤剛、神奈川の中平らがいますねえ。7区に2年連続で同一選手を起用するのは、なかなか難しいですよね。故障明けの選手が走ったり、ステップアップして主要区間を任されることも多いですからね。
8区
最も当日変更が多い区間でもある8区、ここに主力級を配置している大学はさすがに少ないですね。前回2区を走っている東海の春日くらいかなあ。青学はそのまま吉永が走るかもしれませんが、東洋、駒澤、早稲田あたりは当日変更してきそうです。
既に優勝争いの大勢は決していることもありますが、前回の青学はここに下田を起用出来ているわけですから、それは強いですよね。。8区にも力のある選手を置けるのは十分な選手層を誇る大学だけですからね。持ちタイムでは日体大の宮崎や神奈川の大塚あたりがハーフで63分30秒切りと力がありますね。
9区
復路のエース区間と言われる9区ではありますが、往路の重要度が年々高まることで、復路は相対的に重要度が低くなり、往路にとにかく主力を投入するのが当然になってきましたからね。9区にまで戦力を残す余裕の無い大学も多いです。当日変更で9区に入ることが予想される前回9区区間賞となる早稲田の井戸がやはり力はありますね。
既にエントリーされている選手では、東海の川端、順大の聞谷、青学の池田がいずれも28分台ランナーで力がありますね。ただ、今年度の走りとなると、川端は出雲・全日本と奮わず、聞谷も故障明けで復活の走り、池田は4年の箱根まで3大駅伝未経験と順風満帆にきた選手がいないのが気になるところ…
23km区間ということもあって上級生の起用が多い区間ですが、そんな中では帝京の平田がそのまま走りそうですし、拓殖の中井も走ってもおかしくないですかねえ。2年生も大東大の谷川、駒澤の片西、法政の本多らがそのまま走りそうでどこまで粘れるかも気になります。
10区
重要度は低いものの、23km区間でこれまた上級生が走る事が多い区間、ここにハーフ62分35秒を持つ中村祐を起用出来る青学はやはり抜けているか。実績豊富な選手では明治の坂口がいますが、本来であればエース区間を任せられる選手なだけに万全で無いことは確実で当日変更も有り得そう…
持ちタイムではいずれもハーフで63分1桁を持つ東洋の小早川、日体大の小野木、早稲田の清水らが抜けていますね。10区に力のある選手を残せるかも選手層が大きく影響してきますね。優勝争いはほぼ決まっていることが多いですが、シード争いはまだまだ予断を許さないこともありますからね。どちらも最後まで分からない、ワクワクするようなレースを期待したいです!!