92回箱根駅伝 6区を振り返る ~区間賞:秋山(日体大)~

今日は、箱根駅伝の6区を振り返ります。6区結果はこのようになっております。6区は大きく戦況が入れ替わる区間でしたね。一斉スタートが12校もあったことで、6区で出遅れると見た目の順位が悪く、走りにくくなってしまいますからね。5区でシード圏外に落ちてしまった日体大、中央学院が再度シード圏内に入ってきて、そのままシードを獲得するなど、6区の重要度が増してきているように思います。

 

 

58分台が3人も出るなど、非常にハイレベルだった6区を制したのが日体大の秋山、前半からハイペースで突っ込みながら、ペースが落ちなかったのが素晴らしかったですね。ラスト3kmの平坦はそれまで下ってきたこともあって上りに見える最も苦しい箇所と言われ、多くの選手が苦しそうな表情を見せる中、表情変わらず前を追っていくのがすごいですね…現区間記録の58分31秒だけではなく、駒澤の千葉がもっていた58分11秒をも上回る58分9秒という驚異的な区間新記録をマーク、総合順位を13位→7位と6つも順位を上げてきました。前回も区間4位と好走していますが、そこからさらに1分20秒もタイムを縮めてきたのは素晴らしいの一言です。

 

 

区間2位に青学の小野田、監督が復路で唯一不安の区間と言っていましたが・・・まさか58分31秒で走ってくるとは思いませんでした。いくら下り適性があると言われていたとしても、ルーキーがいきなりこのタイムを叩きだしてくるとは・・・優勝争いは実質ここで勝負ありとなってしまいました。後3度6区が安泰というのが、来年度以降に向けても心強いですね。恐れいりました・・・区間3位に中央学院の樋口、高校時代の実績を考えると最もブレークしたルーキーですかねー。全日本で2区を任され、この箱根6区でも積極的なレースで58分47秒の好タイムをマーク、総合順位を14位→10位と4つ上げ、シード圏内に入ってきました。箱根6区が残り3度安泰というよりは・・・来年度は平地の主要区間を走っていそうですね~

 

 

4位に東洋の口町、出雲、全日本ともに区間賞と今年度大活躍の口町、となると3大駅伝全てで区間賞という期待も高まりましたが、序盤の定点こそトップで通過したものの、下りに入ってからはなかなかペースが上がらず、区間4位だったもののタイムは59分41秒と青学と1分10秒差をつけられてしまいました。結果論ですが、ちょっともったいない起用になってしまったのかなあ。今回の6区は区間新を含む58分台が3人出るレベルの高さだった一方、59分台はこの口町ただ1人だったんですよねー。例年あまり差のつかない区間と言われますが、今回は優勝争いにもシード争いにも大きな影響を与える区間となりました。

 

 

5位に日大の町井宏、前回の箱根では終盤に上りのある8区で区間16位に沈んでいますが、今回は逆に降りの6区で60分21秒、区間5位以内に入ったのは5区キトニーとこの6区町井宏のみです。6区終了時で総合順位を5位まで上げ、この時点ではシードはほぼ問題無さそうかなあと思ったんですけどね。。。6位に早稲田の佐藤、区間賞候補筆頭だった三浦がエントリー後に負傷したということで急遽の当日変更という苦しい状況の中、6位は上出来と言っていいでしょう。全日本でも8区を任されるほどの信頼感ですし、頼りになる選手ですね。チームの危機を見事に救ってくれました。7位に中央の谷本、前回の箱根で59分台、区間6位で走っている谷本が今回も7位と上々の走りを見せてくれました。ただ、タイムは60分33秒と前回よりも40秒落としてしまっており、箱根予選に出場出来ない中、何とか箱根に間に合わせてきた影響があったのかなあ?

 

 

8位に大東大の鴇沢、これはちょっとびっくりしました。全日本5区でチーム唯一の区間1桁となる9位で走ってはいたものの、ハーフは65分44秒、チームも往路最下位という状況でしたからね。一斉スタートを上手く利用してレースを進め、その後の区間も見た目上は好位置で走っていくこととなりました。9位に東京国際の熊谷、5区を一桁で走ったとおもいきや、6区まで一桁でまとめてきました!!本当に箱根初出場なのか??と思うほどの箱根5,6区への対応ぶりです。選手を見極める監督もすごいですが、その期待に応えてくれる選手も素晴らしいですね。来年度以降に向けても希望がもてる結果となっています。

 

 

10位に駒澤の宮下、6区で前を追っていきたいところでしたが、ここで前と差を広げられ、逆に後続に差を縮められる結果となってしまったのは痛かったですね。青学とは2分以上、東洋とも1分差を広げられることになってしまいました。1区、6区がともに区間二桁順位とスタートが上手くいかなかったですねー。11位に東海の國行、全日本で7区6位、監督も國行には自信をもっていたようですが、もう一歩だったかなあ?今年度一気に伸びてきた選手ですしまだ2年、来年度以降も箱根6区だけではなく3大駅伝で活躍してくれそうです。

 

 

12位に帝京の原、今年度の駅伝シーズンに1万m,ハーフでベストを連発してきた原が3大駅伝・予選会含めて最初で最後の出場をこの箱根6区で果たしました。区間12位はまずまずの走りだったと思いますが、シード圏外だった大学が一気に伸ばしてきたこともあり、9位→11位と総合順位を2つ下げ、シード圏外に下がってしまいました。13位に明治の小川、直前に6区を走ることになった小川、ハーフで63分11秒を2年時にマークしてその後の活躍が期待されましたが、故障に泣かされ続け、最初で最後の3大駅伝出場となりました。何とか13位ではまとめてきてくれましたが、復路で奇跡の逆転シードを狙うにはちょっと苦しい走りとなってしまいました。

 

 

14位に順天堂の森、前回も6区を走って11位ですし、もう一歩という結果だったかなあ。主力の一人であり、全日本でも6区6位で走ってはいるのですが、全日本予選、箱根予選、そしてこの箱根と森の走力からすれば力を発揮しきれていない気がします・・・15位に神奈川の鈴木祐、箱根予選ではチーム4位となる35位をマークしており、全日本を無理せずに回避して箱根に合わせてきたのですが…ちょっと奮わない結果となってしまいました。前回は鈴木健が走って区間19位でしたし、ちょっと箱根の6区で苦戦が続いていますね―。16位に城西の佐藤、ハーフで64分23秒をマークしており、全日本予選でも2組12位と結果を出している佐藤が前回6区10位で走っている西岡に代わって起用されましたが、こちらも厳しい走りとなりました。5区、6区という重要区間でともに区間16位に留まってしまい、5区→2区の菊地、6区→1区の西岡がともに結果を残した一方で代わりの5,6区が苦戦するということに。。。

 

 

17位に法政の田中、4年にして初出場となった箱根予選ではチーム10番手の134位でしたし、ハーフも65分39秒という持ちタイムを考えると、この結果もしょうがない気も・・・往路も19位でのフィニッシュという状況でしたからね。18位に山梨学院の秦、往路で4位と好位置でのフィニッシュとなりましたが、4位→6位と順位を2つ落としてしまい、さらにシード権を争う大学からも一気に差を縮められてしまいました。1500mで活躍し、5000mで13分台のスピードを持ちながら、まだハーフは未経験で1万mも31分台と長い距離が未知数だった秦ですが、やはり箱根6区は厳しかったのかなあ・・・

 

 

19位に拓殖の山中、往路をシードボーダーでフィニッシュし、何とか復路に賭けたいところですが、大事な6区で大きく出遅れることとなってしまいました。前回も同じような位置で復路をスタートしたものの、6区最下位・・・今回も一斉スタートで区間18位に1分差をつけられてしまい、一気にシード争いから脱落してしまいました。6区はここ2年、鬼門となっています。。。20位に上武の馬本、全日本予選1組を走るなど、今年度伸びてきた3年生の1人ですが、終盤はちょっとフラフラのような苦しい走り、タイムも64分19秒と大きく離される結果となってしまいました。上武は6区で区間15位以内に入ったことが無く、苦戦が続く区間となっています。

 

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