90回箱根駅伝 山梨学院大学の不安要素
残り2校、続いては前回の箱根はわずか50秒届かずシード落ち、今年は有力ルーキーの加入に主力選手の成長もあり、チーム力は大幅にアップ、全日本予選トップ通過、箱根予選2位通過、全日本5位でシード獲得と勢いのある山梨学院大学の不安要素について・・・過去10年の箱根成績はこのようになっております。予選会校の中で、箱根で最も活躍しそうなのがこの山梨学院大学であり、シードも有力だと思います。そのくらいオムワンバ、井上といったエース格がさらなる成長を遂げ、中堅以降の選手も力をつけてきています。ただ、次回以降も見据えてさらなる上位争いを目指すとなると、不安要素もいくつか見えてきます。
真っ先に不安要素としてあがるのは山でしょう。前回は山上りで13位、山下りでは18位(2校棄権のため、実質最下位)と山で苦しい走りとなったのが、シード権を落とした一番の要因だと思っています。山上りの経験者である松本は卒業し、新たな5区は誰になるのかは分かりませんが、山梨学院は走力のある選手よりも適性のある選手を起用してくる傾向がある気が・・・とすると、全日本で主要区間を走った井上、兼子あたりの起用は無いのかなあ?確実にシードを狙うのであれば、井上を使えば爆走はなくても堅実に走ってくれそうですが、やはりもったいないのかなあ?5区の人選も大事ですが、6区も過去2大会、18位-18位と厳しい戦いとなっている区間です。復路のスタートとなる6区でいきなり躓くと、7区以降の選手も走りにくいでしょうし、差はつきにくいですが重要な区間だと思います。前回は故障者が続出したこともあって苦しいエントリー・区間配置となっただけに、今年は6区もしっかりと準備して臨みたいところですね!
また、怪我も不安要素の一つです。どうも山梨学院はここ数年ベストメンバーを組めていないんですよねえ。。。前回の16人エントリーでも、森井を始め最も箱根を走ると思われていた選手が漏れていたのがこの山梨学院だったように思えます。今年も阿部がようやく怪我から復帰しましたが、前回10区5位と好走した福沢はずっと姿を見ておらず、箱根も厳しそうですし・・・今年は万全ならばシードはほぼ確実な戦力ではありますが、主力に故障・不調者などが出れば、あっという間にシード権争いに巻き込まれてしまうでしょう。今度こそ万全の状態で箱根に臨み、シード権はもちろん、さらなる高みを目指して欲しいところです。
他には経験不足があげられると思います。前回箱根を走った4年生は4人、さらに福沢が間に合わず、今シーズン奮わない桃沢、前田拓も外れるようなことがあれば、前回経験者はオムワンバ、井上、阿部の3人だけということも考えられます。この経験不足が悪い方向に出なければいいなあというのがありますね。実際、ルーキーが3人出場した全日本では、佐藤、上村、伊藤の3人が全員区間二桁という結果に終わっていますし。。。もちろん、箱根予選の疲れは考慮する必要があると思いますが・・・経験不足は今から補えるものではないですし、まずはエースのオムワンバ、井上がいい流れを作って1年生を始め他の選手が安心して走れるようにして欲しいです。
先日の記録会で佐藤、田代が28分台を出すなど、チーム状況は良さそうですね。上尾ハーフでは微妙な結果でしたが・・・今回の箱根でどこまで戦えるかが楽しみです!というのも、今年の4年生は森井以外は箱根予選、全日本共に走っておらず、来年以降の戦力ダウンが少ない一方、新入生を見ると山学大附属から13分台二人を含め、全大学中No.1とも呼べるスカウトを誇ります。井上が4年生となり、スーパールーキーが加入する来年はさらなるチーム力アップが見込まれ、3大駅伝では優勝を狙えるようなチームになる可能性があります。特に出雲では井上、オムワンバがいる来年が楽しみなだけに、是非とも今回は確実にシード権を確保し、出雲での優勝、そして全日本、箱根と繋げていければ・・・そんな楽しみな青写真を描くことが出来る大学だと思います。