國學院大學 2025年度 出雲・全日本振り返り⇒箱根に向けて

続いては國學院大學について、出雲・全日本の結果を振り返りつつ、箱根への展望も書いていきます。出雲・全日本結果はこのようになっております。2年連続の出雲・全日本2冠とはなりませんでしたが、出雲連覇は素晴らしかったですし、全日本でも主要区間でやや苦戦したものの、つなぎ区間では安定感抜群でした。

出雲振り返り

1区の青木が区間5位、先頭と14秒差というのは青木の力を考えるともう一歩という走りだったか。積極的に仕掛けたりもしましたが、ラストの仕掛けにはついていけませんでした。2区の尾熊は区間6位、区間1位とは33秒離れていますが、区間2位とはわずかに7秒差ですし3大駅伝初出場ながらしっかりと役割を果たしました。そして圧巻だったのが3区の野中、留学生が3人出場し各大学のエース球が揃う中、留学生とともに前を追っていき区間2位の快走で5→2位に浮上、東国大のエティーリをも上回る快走でした。


4区の辻原は区間新&区間賞の走りでトップに浮上、4本柱がいるチームはつなぎ区間に主力を起用出来るわけですが、辻原が違いを作りました。5区の高山も区間2位の走りで後続に38秒差をつけることに。出雲でこの差は大きいですし、アンカーに上原がいることを考えれば十分でした。6区上原は区間4位でまとめ、一時期は後続に差を詰められることもありましたが、前半抑えて後半はしっかりと上げてきましたね。2年連続で國學院が優勝のゴールテープを切りました。

全日本振り返り

前回王者として臨んだ全日本、1区の尾熊は区間3位、先頭と1秒差と素晴らしい走りを見せました。主要区間は4本柱が揃うだけに1区の走りは大事でしたからね。最高のスタートでした。しかし、2区の辻原が先頭集団から遅れてしまって区間9位、先頭とも31秒差をつけらてしまったのは予想外でした。しかし、3区の野中が区間賞の快走、城西のキムタイを1秒上回り、日本人トップにも27秒差をつける走りでした。出雲・全日本と他大学には留学生なみの脅威を与えていますね。先頭と1秒差の2位に浮上しました。


4区の高山は先頭と2秒差の区間2位、同タイムスタートだった中央が区間賞だったことで総合でも2秒差の2位となりましたが…相手も強かったので仕方ないですが、4~6区の中で國學院が最も自信のある区間だったでしょうし、出来ればここで後続と差をつけておきたかったですね。5区の飯國は区間2位と3大駅伝初出場ながら見事な走りを見せたのですが…優勝を争う駒澤が驚異的な区間新記録だったことで、先頭と52秒差の2位とタイム差が広がることに。


6区の浅野は3大駅伝のエントリー自体が初めてながら区間4位、区間トップとも15秒差ですし十分に役割は果たしてくれました。7区の青木は腹痛もあったようで序盤からなかなかペースが上がらずに区間9位、先頭とは2分50秒もの大差がついてしまい、ここで完全に優勝争いからは脱落、総合でも3→4位に下がってしまいました。8区上原は区間4位、一度は青学を抜いたものの差し込みがあったようで再び抜かれてしまい総合4位のままゴール、出雲王者が全日本では表彰台を逃す結果となりました。

箱根に向けて

出雲でも全日本でも十分に収穫はありましたよね。野中が留学生と渡り合える強さを見せ、尾熊、飯國、浅野の2年生トリオが揃って区間4位以内と安定感を見せました。箱根に向けてはもうずっと言われているように山をどう攻略するかです総合5位以内を3年連続でキープしていますが、5,6区を6度走って最も良かったのは区間7位、残る5回はいずれも二桁順位に沈んでいます。優勝する大学は山で強さを見せていますし、悲願の初優勝のためにも山対策は必須です。


今年度は3年生以下で山を何人も準備しており、ある程度手応えはあるという話でしたが誰がどんな走りを見せるのかは最注目です。その一方で平地区間は特に心配はありません。往路を走れる選手が最低でも上原、青木、野中、辻原と揃っているわけで今年度の活躍ぶりを見ると2区は野中ということになるのかな。辻原は一貫して4区希望ですし、3区に青木が入って上原は復路に残すことになるのかな。1区は全日本を走った尾熊、飯國、浅野ら2年生が走ってくれるとチームとしてもありがたいです。


6区を走った経験のある後村、嘉数が復活してくれればチームにとっても大きな戦力となります。出雲・全日本ともにエントリー外から箱根に合わせられるか…復路では吉田が2年連続で安定した走りを見せていますし、高山も復路に回せれば上原、吉田、高山が揃う布陣は強力。鎌田、田中愛といった箱根経験者、今年度台頭してきた山倉、鼻野木やルーキーの高石、野田らもいて復路は過去最高レベルに激しいメンバー争いとなりそう。


次に箱根初優勝を果たすのであれば國學院だろうとここ数年言われていますが…往路は良くて4位ですし、なかなか優勝争いに加わることが出来ていないんですよね。往路でもやや遅れてしまう区間がありますし、先述の通り5,6区では差をつけられてしまっています。優勝できるだけの戦力は揃ってきていると思いますし、箱根初優勝を期待したいです。