第５７回（２０２５年）全日本大学駅伝 戦力分析＆区間配置予想 ～創価大学～
続いては、前回の全日本で４位、出雲でも３位と表彰台に入る走りを見せた創価大学の全日本大学駅伝における戦力分析と区間配置予想を行っていきます。エントリー一覧、過去５年の成績はこのようになっております。全日本にはまだ３回しか出場していませんが、いずれも６位以内とまだ一度もシード落ちを果たしていないんですよね。予選会は苦戦することも多かったですが、本戦では安定感抜群です。
出雲に続いて前回の箱根に出場している齊藤大、石丸修が外れてしまいました。それ以外は比較的順当なエントリーと言えそう。出雲もしっかりと主力を起用出来ていますし、このメンバーが中心となるかな。出雲の区間配置を見ても話しましたが、全員が主要区間を走れる選手なのが大きいですよね。主要区間を走れる選手を４人用意しないといけない全日本でも、主力を繋区間に起用することができます。そんな創価大学の区間配置予想は以下のとおりです。
織橋③ー小池③ー石丸惇④ー山瀬②
山口②ー黒木④ームチーニ③ー野沢④
１区は織橋、出雲１区４位の好走に全日本でも１年時に１区４位で走っています。主要区間を任せられる選手は揃っていますので、安定感抜群でスピードもある織橋に１区を任せるのが良さそう。
２区は小池、出雲でも２区で結果を残していますし、トップクラスの持ちタイムに勝負レースでも結果を残せるようになってきました。今の小池ならばエース級が揃う２区でも任せられそう。
３区は石丸惇、２年連続で３区を任されている選手。いずれも区間二桁なのはやや気になるところですが…主要区間を何度も走ってきた経験がありますし、これまで超える快走を期待。
４区は山瀬、４区は３大会連続でルーキーが走っているのですが…藤田、衣川ともにいきなり抜擢されるような実績はまだ大学では見せられていないですし…それならば５千で自己ベストを先月更新している山瀬の方が可能性は高そう。
５区は山口、創価は繋ぎ区間の中で明確に５区を重視しています。そうなると、３大駅伝で主要区間を複数回担っている山口あたりが良さそう。出雲でも５区４位と結果を残していますし。
６区は黒木、こちらは前回一桁順位で走っている区間です。スピードもスタミナもある選手ですし、出雲こそ６人に入れませんでしたが、全日本の８人には入ってくる可能性が高そう。
７区はムチーニ、前回は万全で無かったこともあって５区になりましたが、本来であれば留学生は７区に起用したいはず。前半区間を任せられる日本人エースがいてこそですが、長距離区間を担うのが最も高順位が狙えそう。
８区は野沢、前回区間２位で走っており、出雲でも区間５位で走っている実力者。長い距離での強さも抜群ですし、エース区間でも安心して任せられる選手になってきました。野沢がいるからこそ、ムチーニを７区に起用出来るというのも大きいです。
気になったのは…出雲の６人はまさに盤石なのですが、黒木を含めても３大駅伝経験者が７人しかいないこと。チームとしては１１人が３大駅伝を経験しているわけで、４人が外れていることになります。その結果として全日本はやや選手層が薄くなってしまっているような…また、例年だとルーキーが１年目から活躍を見せているのですが、今年度はちょっと控えめな気がして新戦力の台頭となるとちょっと物足りないかも。
その分、主力の安定感はグッと挙がっている印象。今回はつなぎ区間として予想した織橋、山口は主要区間を走っていたほうが納得感があるくらいですからね。チームとしてもシード獲得は最低限として、目標としている３位以内というのも現実的に見えてきます。実際に出雲では３位に入っているわけですし。全日本でも３位以内を目指すのであれば大事になってくるのは前半の主要区間である２，３区かな。
２年前は揃って二桁順位と苦戦したことで、最後までシード争いに巻き込まれることになりました。前回は吉田響が２区２位と圧巻の走りを見せたことで、その後はずっと総合４位以内を走る展開に持っていけました。今回は吉田響ほどの絶対的な日本人エースがいないだけに、ムチーニが７区前提でどれだけ３区終了時で好位置につけられるか。今年度の創価ならばやってくれそうな期待感もありますし、出雲に続いて過去最高順位を更新する走り、見せてほしいです。