箱根終了後に考える箱根予選(2025年度)の展望その1 ~箱根予選落ち校~
続いては10月に行われる箱根予選における現段階での展望を述べていきます。箱根で11位以下になってしまった10校+箱根予選落ち校で争われる箱根予選、来年度は記念大会ではないため、今年度と同じ10校が出場…狭き門です。
箱根予選は本戦ほどエース力が求められるわけではありませんが、稼ぐ選手は必須になってきます。留学生を起用する大学も多くなっていますし、1人で数分変わってきますからね。その一方で選手層の厚さも非常に大事、エースが稼ぐ1秒も10番手の選手が粘る1秒も一緒ですからね。前回のように過酷なコンディションになる可能性もありますし、様々な状況に対応する必要もあります。今回は前回の箱根予選会で予選落ちとなってしまった大学をいくつかピックアップして見ていきます。
前回、わずか1秒差で出場を逃した東農大、大エースの前田を欠いての結果でしたから…前田、栗本、植月と2年生トリオに原田、深堀の3年生コンビが非常に強力です。吉村、磯、菅野ら前回の箱根予選経験者に圓谷、鈴木など持ちタイムを伸ばしている選手も多く、さらに監督も新入生に自信を持っていました。来年度の方が総合力では上回っていそうですし、主力を欠くようなことが無ければ十分通過は狙えるのでは。
戦力は揃っているだけに、後は箱根予選に合わせられるかどうかかなあ…3年の森下、吉川響、2年の綾、大湊、1年の成合、井上と各学年で中心となる選手がいて、新入生も持ちタイムはそこまで目立ちませんが、阿部、桶田と都大路の長距離区間で快走を見せた選手がいます。各学年で複数人、核となる選手がいるのは大きく、他にも堀、古井、山本樹、室田、土田ら実力者が揃います。戦力としては箱根出場は十分狙えますが、前回のように主力を欠いたり力を発揮できない選手が出てくると一気に厳しくなるだけに…前回の反省をしっかりと活かしてほしいところ。
前年度箱根出場、今年度箱根出場を逃した大学の中で最も苦しいのはひょっとすると国士舘かもしれません。新留学生については把握していないのですが、現状だとンゴニョクは他の日本人選手と比べても目立っているわけでは無いですし…生駒、川勝、横田らがチームの中心となっていますが、明確にエース級なのは生駒くらいかなあと。竹前、瀬川、水野、富永ら3年生にズラッと主力が揃っていますが、逆に言えば2年生以下は今堀が箱根予選に出場したくらいでまだまだこれから…相当なチームとしての成長が無いと、来年度の出場は厳しいのではないかと…
前回はまさかの途中棄権ですり抜けてしまった箱根出場…3年生がチームの中心であり、花岡、兵藤、鈴木の3人は非常に強力、前回はこの3人のうち花岡しか出場できませんでしたからね。3年生は他にも竹割、復活を期すロホマンらがいますし、2年生は南坂、永本に可児も台頭、1年は檜垣が抜けていますが、中野、平井も箱根出場を果たしています。新入生も力のある選手はいますし、普通に走れば予選通過は間違いないと思うのですが、その普通に走るのが難しいんですよね…箱根予選に入念すぎるほどの準備をして臨みたいところ。
箱根予選の16位という結果からすると惨敗なのですが…東泉、古橋という日本人ダブルエースが揃って崩れてしまったの結果と考えると、そこまで悲観することも無いのかな…さらに、4年生は人数が少なかったこともあって、前回箱根予選落ちだった大学の中で卒業生の穴は最も少ないかもしれません。東泉、古橋、留学生のレマイヤンを含めた3本柱は来年度も健在で強力。岡崎、久保、佐藤、早稲田ら前回の箱根予選で良かった選手も揃っていますし、1万のタイムもどんどんタイムを伸ばしています。来年度も主力の苦戦や欠場が無ければ、十分に通過は狙えそう。
前回の箱根予選落ちだった大学はどこも力があるんですよね。ここから3校が予選通過を果たしても何も違和感も無いですし、むしろ順当な気がしてしまいます。すでにこの時点で来年度の箱根予選の熾烈さが分かる気が…主力を欠いた大学、箱根予選に合わせられなかった大学、起きて欲しくないですが何かしらアクシデントがあった大学脱落していくのかなと…今回紹介した5校はいずれも前年度の箱根出場を果たしている大学ですが、この5校以外が箱根予選を突破するのは相当厳しいと思っています。
前回15位だった流通経済大学はチームトップ5のうち4人が4年生、トップ10のうち6人が4年生でかつ持てる力を発揮しての好結果で15位を勝ち取りましたからね。来年度の戦力ダウンは非常に大きいですし、17位の麗澤もチームを牽引してきた鈴木康、工藤というダブルエースが抜けることを考えると、15位以内に入ってきたとしても出場争いに加わるのは難しそう。
18位の筑波は小山、塚田が快走と相変わらずエースをしっかりと育ててくるのは素晴らしいですし、4年生が抜ける穴はそこまで大きく無いですが、それでも選手層の薄さはずっと悩みの種ですし来年度も厳しそうということで…現実的には前年度、今年度のいずれかは最低箱根に出場している15校の争いになるのではないかなあと。まだ9か月近く先のことですが、それでも熾烈な出場争いになりそうということだけは予想出来てしまいそう。。。