箱根終了後に考える全日本予選(2025年度)の展望その1 ~全日本不出場校~
いつも通り気が早いのですが…現段階における来年度の全日本予選について展望を述べていきます。例年だと行われるのは6月下旬あたりですね。関東勢の全日本出場枠は来年度も15校、そして全日本シードは8校(國學院、駒澤、青学、創価、早稲田、城西、立教、帝京)なので予選からの出場枠は7枠となります。
各大学、4組×2人の8人の合計タイムで全日本出場を争うことになります。12人走って上位10人の合計タイムで競う箱根予選とは異なり、8人走って8人の合計タイムとなる全日本予選は誰一人として失敗出来ない分、プレッシャーも大きなレースとなります。箱根の10校に比べると全日本は7校と出場枠も3枠少ないですし。
また、指定期間内における1万のベストが上位20校に入らないとそもそも予選会に出場することさえ出来ません。例年通りの条件で全日本予選出場校が決定する場合、ボーダーに近い大学や20位以内に入っていない大学は来年度のトラックシーズン、1万の記録会に多く出場することが予想され、予選会出場争いもハイレベルになるかもしれません。この2年で3大駅伝出場かつ前回の全日本予選落ちとなった大学を見ていきます。
前回の全日本不出場校で箱根順位が最も良かったのが順大、全日本予選はまさかの17位と大惨敗だったんですよね…箱根予選も1秒差での最下位通過から箱根では11位と復活を遂げました。最終組は玉目、吉岡あたりが担いそうですし、前回全日本予選を走った村尾、古川、石岡、池間に箱根を走った川原、林、荒牧らも全日本予選の有力候補となってきそう。さすがに前回のような結果にはならないと思いますが…それでも本戦に比べて予選を苦手とすることの多い順大であることを考えると、通過争いには加わると思いますが、通過有力とは言えないかなあ。
前回の全日本予選では11位、最終組を走った吉田、堀田らが抜けることを考えると、正直最終組が現時点ではかなり不安。箱根で往路を走った市川、前回3組を走った近田あたりが候補になってくると思いますが、二人とも長い距離の方が強い印象が。全日本予選も箱根も走った坂本、長部に1万でタイム上位である稲見、前原、林、小松らも8人の争いに入ってきそう。特に稲見、前原は1年時に全日本予選で好走しています。出場争いに加わったとしても最終組で脱落してしまいそうな気が。。。
前回の全日本予選は途中棄権…箱根でシードを獲得しているときもなかなか全日本予選は突破できずにいるんですよね。順当ならば最終組は大島、野田の2人が担うことになるかな?他にも矢原、清水らは3組あたり、行天、花岡といった箱根出場者に平山、山際といった持ちタイムを伸ばす1年もメンバー争いに絡んできてほしいかな。しっかりと持てる力を発揮出来れば通過も狙えると思うのですが…エース力がダウンするであろう来年度に苦手としている全日本予選突破はなかなかにハードルが高そう。
前回の全日本予選は16位ですが、出場した8人全員が残っています。マイナ、新井、上山の3本柱は強力でマイナとどちらかが最終組を担うことになりそう。具志堅、藁科ら全日本予選も箱根も出場した実力者らもおり、1万mの持ちタイムもどんどん伸ばして29分30秒切りの選手もズラッと揃っています。これらの状況を考えると出場争いに絡んできてもおかしくないですが、そもそも専修は全日本予選にこれまでも合わせてきていないので…出場争いに絡んできても、また下位に沈んでもおかしくないかな。
前回は10位で予選落ち、ムトゥク、キピエゴのどちらでも最終組は盤石、平八重、阿部紘と箱根で快走した2人に前回最終組を担った和田らが後半の組を走るのが順当かな。他にも溝永、占部など全日本予選経験者に宮地、田原、加藤樹、伊東らも1万で持ちタイムを伸ばしてきています。前回の10位というのは正直期待以上の結果でしたし、日本人エースが複数台頭してきたことを考えると、2020年以来となる全日本出場を果たしてもおかしくないかも。
前回は9位で通過とはなりませんでしたが…キップケメイが最終組にいるのは大きく、高田、冨田ら3組を走った選手たちが最終組候補となるか。安藤を除く7人が全日本予選出場者として残りますし、鈴木、大仲と前回2組&箱根出場選手&28分台ランナーも強力。28分台は来年度もすでに10人揃っていますし、戦力的には十分通過も狙えそう。その一方で最も大事な勝負レースで最下位だったのは気になりますよね。大事な場面で力を発揮できるのかという不安が。。。
前回は14位で通過とはなりませんでしたが…大エースの前田を欠いていましたし、前田抜きで箱根予選で11位に入ったことも期待が高まります。原田、深堀の2人は最終組を任せられますし、栗本、植月といった2年生の台頭も大きいです。3,4組でも勝負出来そうですからね。他にも吉村、圓谷らも持ちタイムを伸ばしていて経験もありますし、ベストな布陣が組めれば2年ぶりの全日本出場もあり得そうです。ただ、2年前があまりにも完璧すぎただけに、その再現が出来るのか?という不安はあるのですが。。。
前回は8位とあと一歩通過に届きませんでした。前年度は3大駅伝に1つも出場出来なかったということで来年度こそ全日本から出場を果たしたいところ。まずは主力がしっかりと足並みを揃えられるかですね。森下、綾、吉川響、大湊、堀らが後半の組の候補となってきそう。他にも古井が28分台までタイムを伸ばし、井上、成合ら1年生も力がありますからね。総合力は戦えるとすると、後は最終組でどれだけ戦えるかですね。エース力が他の出場を争う大学と比べると、まだ物足りない気がするので…ボーダー争いには絡んできそう。
前回は15位で予選落ち、戦力ダウンも大きくなかなかに来年度は厳しい戦いとなりそう。留学生もカマウが抜けたことで大幅に戦力ダウンとなりそうですし、日本人エースの生駒がいて、竹前、瀬川、川勝、横田らが後半の組を担うことになるのかな。他にも榎本、坂上、山中らが前回の全日本予選に出場、1万で29分台の選手はズラッと揃っていますが…エース力不足なことを踏まえても通過争いに加わるのは難しそうかなあ。
前回は12位で予選落ち、レマイヤン、東泉という前回最終組を走ったコンビは健在で1万で28分19秒を持つ古橋も含めて3人が最終組を任せられるのは大きいです。前回の全日本予選経験者は藤井、小島ら3組を走った選手を含めて全員残っているのは大きいです。箱根予選でチーム上位だった岡崎、久保、佐藤らもおり、1万のタイムもどんどん伸ばしていることを考えると、全日本初出場も現実的な目標のように思えてきます。2021年度に8位となったのが最も出場に近づきましたが…その走りを超えられるか。
前回の予選落ち校が複数全日本に出場してもおかしくないと思いつつ、この大学は通過有力となるとなかなか見当たらないんですよね…他には前回予選13位の麗澤、18位の流経大、19位の亜細亜大が全日本予選に出場していますが、いずれも4年生にエース級がおり前年度よりも戦力ダウンとなりそうで出場争いに絡むのは難しそう。
前回8~10位の明治、日大、山梨学院や最も戦力が揃っていそうな順大、大エース擁する東農大らが候補となってくるのかな。抜けている大学が無さそうな分、現時点だと予想が本当に難しいです。関東から全日本に出場する大学が2年連続で同一ということはこれまでを見てもまず無いですし、きっと前回の予選落ち校から這い上がってくる大学が出てくるはず…それがどこになるのか楽しみです。