第101回(2025年)箱根駅伝振り返り ~立教大学~

箱根振り返り

最後は立教大学における箱根駅伝の振り返りと来年度に向けての展望を述べていきます。箱根結果はこのようになっております。箱根トップ通過、全日本は7位で初出場ながらシード獲得、となると箱根でもシード獲得の可能性は高いと思っていましたが…それでも総合13位、最後はシード争いにも加われなかったのが箱根の恐ろしさです。


1区の吉屋は区間16位、順位としては良くないですが区間2位とは17秒差でしたし、十分にスターターの役割を果たしてくれました。2区の馬場は区間7位と素晴らしい走り、立教が苦戦していたエース区間において馬場が安心して任せられる存在になったのは何よりも大きいです。前半から突っ込みながらも後半崩れることが無かったのも凄かったです。16→9位とシード圏内に浮上。


3区の稲塚は区間13位、総合9位を守りました。稲塚も3大駅伝・予選会全てで安定した走りを見せてくれました。特に4年時の飛躍ぶりが目立ちました。4区の林は区間12位、箱根では2年連続で1区を担って苦戦していましたが、今回は往路で区間中位でまとめてくれました。國安を起用出来ず、どうなるかやや不安だった3,4区で崩れなかったのは大きかったです。


5区の山本は区間5位と会心の走り、今年度は箱根予選、全日本とエントリーさえありませんでしたが…最後の箱根には見事に合わせてきてくれましたね。12→8位と4つ順位を上げて十分にシードを狙える位置でタスキをつなぎました。往路はほぼ完ぺきと言って良いのでは。6区の原田は区間12位も総合8位はキープ、2年連続の6区でしたがどちらも安定しています。


7区の小倉は区間17位、シード争いにおいてここは痛かった。。。総合でも8→13位と5つ順位を下げてしまいましたし、他のシード争いをしていた大学が揃って良かったですからね。一気に苦しくなってしまった印象。それでも8区の山口は区間6位の好走、ただ8区もシード争いをする大学がハイレベル…この走りでも総合順位は13位のまま変わらずですからね。ただ、全日本に続いて箱根でも好走したのは見事でした。


9区の安藤は区間11位、前回は同区間で18位でしたがそこからは順位をグッと上げて区間中位での走りでした。ただ9区終了時で10位とは1分30秒の差がついてしまい、ここでほぼシードは絶望的となってしまいました。10区の永井は区間17位と区間順位としては苦しかったですが、後ろとは十分に離れていたこともあり、総合13位は守りました。

来年度に向けて

今回シードを獲得出来なかったのはかなり痛かったですよね…3区稲塚、4区林、5区山本、8区山口、9区安藤と箱根に出場した5人が抜けることとなりますし、誰一人として崩れておらず、区間順位でトップ2は山本、山口の2人です。卒業生の穴は特に箱根において非常に大きそう。


3年生は絶対的エースの馬場に吉屋、小倉、永井と4人が箱根を走っていますが、馬場以外はいずれも区間16位以下というのはちょっと気になるところ。ただ、箱根を走れなかったエース格の國安は来年度往路を走るであろう選手ですし、来年度の中心になるのはこの学年ですね。そもそも2年生以下で3大駅伝を走った経験があるのは原田しかいませんが…


その原田は箱根6区だけではなく平地でも安定しています。他には高田・木島が箱根予選を走っていて来年度は予選だけではなく本戦出場も期待される選手、持ちタイムでは1万で28分台を持つ伊藤、ハーフでタイムを伸ばす木代らが持ちタイムを伸ばしています。


1年は鈴木、山下の2人が箱根予選に出場、特に鈴木は箱根に出場してもおかしくないと思っていましたし…この2人は来年度の箱根に出場する可能性は十分。他にも本宮、松永らが持ちタイムを伸ばしています。1,2年生もまだ戦力となる選手は少ないですが、一気に何人もメンバーに入ってきてもおかしくない期待感はあります。


箱根シードを獲得出来なかったのは残念ですが、全日本でシードを獲得したことでピークを合わせるのも大変なトラックシーズンに行われる全日本予選を回避できたのはチームにとっても大きいのでは。現時点だと戦力は今年度と比べてグッと下がっていますが、しっかりと育成出来ているのも立教の強みですし、今年度を上回るようなチームを築き上げ、55年ぶりの箱根出場に続き来年度こそ箱根シード獲得を果たしてほしいです。