第101回(2025年)箱根駅伝振り返り ~専修大学~

箱根振り返り

続いては専修大学における箱根駅伝の振り返りと来年度に向けての展望を述べていきます。箱根結果はこのようになっております。箱根に返り咲いて以降、3大会連続最下位だった状況からは脱出、ある程度主力を起用出来た中でも総合17位とまだまだシード争いは遠かったのも事実ですが、区間15位以内が過去3度の箱根と比べても7区間と段違いに多かったのは収穫です。


1区の新井は区間19位、一時は集団から抜け出した関東連合についていったのですが、結果として早い段階で遅れてしまって集団に吸収され、その後はスパート合戦に加わる力は残っていなかったか…日本人エースを起用しての1区でしたが、苦しいスタートとなりました。2区のマイナスは区間13位、初の箱根と考えれば上出来ですが、箱根予選で全体3位の快走を見せていたことを考えると、ちょっと物足りないかなあ…今回は2区を走った留学生がエティーリ以外は全員二桁順位と苦戦していました。


3区の上山は区間12位、専修で最も区間順位が良かったのが上山であり、それが3区だったのも素晴らしいですよね。しっかりと力は出し切ったと思います。新井とともに日本人エースとして期待される選手が箱根で良かったのは大きい。4区の手塚は区間19位と再び苦戦…箱根予選でもチーム10番手でしたし、やはり往路となると荷が重いところはあったか。5区の田口は区間最下位、区間19位とも2分以上の差をつけられてしまいました。期待のルーキーではありますが、やはり山登りは厳しい…往路は最下位ということに。


6区の丹は区間14位、一斉スタートの中で3大駅伝・予選会通じて初出場でしたがしっかりと走ってくれました。7区の具志堅は区間13位、この走りで総合19位と最下位を脱出することに。箱根予選でもチーム4番手の実力者が箱根でも結果を残しています。8区の犬塚も区間15位と崩れない走り、丹と同様に3大駅伝・箱根予選初出場の選手が区間15位以内で走れているのが良いですよね。


9区の大田和は唯一の4年生、区間15位の走りで19→18位とさらに総合順位を1つ上げました。箱根に復帰して以降、復路で総合18位以内になったのはこれが初めてですね。10区の藁科は区間14位でさらに1つ順位を上げ、総合17位でのフィニッシュとなりました。3大会連続で最下位だったところから、3つ順位を上げられたのは大きな一歩でした。復路はどの選手もある程度力を出し切ったのでは。

来年度に向けて

箱根を走った4年生は大田和のみ、往路全員を含めて9人が残っているのは大きいです。箱根予選に出場した長谷川、2年前に箱根1区を走った千代島、3度の箱根予選出場でチームに貢献していたキサイサら今回の箱根こそ出場できませんでしたがチームに貢献した選手たちも抜けることに。それでも戦力ダウンは他大学に比べて小さい方かな。


3年生はエースの新井を含め箱根に4人出場しており、他にも箱根予選を2度経験している福田らがいます。10区を走った藁科は来年度往路を走って欲しい選手の1人です。2年生は箱根に出場した上山、丹、具志堅と3人が区間14位以内で走っているのが良いですよね。箱根には出場できませんでしたが、箱根予選で良かった和田、佐藤陸や全日本予選で3組を走った大西など最も選手が揃っているのはこの2年生かもしれません。


1年生も箱根に出場したマイナ、田口以外に高橋が16人のメンバー入り、大濱、佐藤恵、中西、高木、水津ら持ちタイムを伸ばしている選手が多いです。来年度はメンバー争いする選手が増えてきそうです。新入生もすでに発表されており、5千ベストですでにトップ10に入っている向田を筆頭に佐藤凛、矢谷らが持ちタイム上位、専修の新入生も着実に持ちタイムが良くなってきていますね。


来年度はどの学年にもエースがいて、続く選手も揃っています。特定の学年に依存していないのは良いですね。今年度は区間15位以内で走れる選手は増えてきましたが…箱根でシードを狙うとなると区間10位前後で走れる選手が何人も必要になってきますし、稼ぐ区間も求められます。新井、マイナ、上山が3本柱となってきたのは大きいですし、エース力も選手層もさらに高めていってくれれば。来年度は今年度以上に期待出来そうですし、今回の箱根を上回る走りを見せて欲しいです。