第101回(2025年)箱根駅伝振り返り ~日本体育大学~
続いては日本体育大学における箱根駅伝の振り返りと来年度に向けての展望を述べていきます。箱根結果はこのようになっております。総合12位とシードには届かなかったものの、今回はシード争いに加わり続けられたのは大きかったですね。8区終了時にシード圏内にいましたが、シードを逃している過去6大会は4区以降にシード圏内にいたことは無かったですし…

1区の平島は区間3位と好スタート、区間2位とも1秒差ですし全日本に続いて素晴らしい走りでした。前回は1区最下位でしたから、そこから20位も順位を上げることに…今年度の平島は本当に高いレベルで安定していました。2区の山崎は区間19位、これまで3大駅伝・予選会のいずれも失敗レースは一度も無かったのですが…その山崎でも苦戦するのが箱根の2区ということに…3→18位と15も順位を落としてしまいました。
しかし、3区の富永は区間9位の走りで18→14位と4つ順位アップ、前回は6区を走っていますが全日本ではエース区間の7区に抜擢されていますし、往路でも見事な走りを見せてくれました。この走りがまず大きかった。そして4区田島も区間5位の快走で総合10位とシード圏内に入ってくることに。田島も今年度飛躍を遂げましたが、往路で区間5位は素晴らしいです。5区の浦上は区間11位も総合10位はキープ、2年時までは3大駅伝・予選会の出場はありませんでしたが、今年度は主要区間で結果を残しました。
6区の石川は区間18位と復路のスタートは苦しく…総合14位にいきなり順位を下げてしまいました。最後に箱根シードを獲得した2018年以降、6区は比較的苦手としています。しかし、7区の住原が区間5位の好走で再び総合10位に浮上、前回も10区6位で走っていますし箱根での安定感は抜群です。8区の分須も区間5位、前回も区間2位で走っていますし、2年連続の8区で好結果を残しました。これで総合では9位に浮上することに。
9区の山口は区間10位で走っているのに9→12位と3つ順位を落としてしまうのが今回のシード争いのハイレベルさを物語っています。それでも10位とは26秒差ですから、現実的にシードを狙える位置でタスキをつなぎました。10区の二村は区間12位、4校で繰り広げたシード争いに日体大は残念ながら加わることが出来ず…12位のままフィニッシュとなりました。
シード争いに最後まで加われたのは来年度に向けても大きな財産となるでしょう。箱根を走った10人からは3区富永、6区石川、7区住原、8区分須、9区山口と5人が抜けることに。3大駅伝経験者もこの5人だけなのですが…箱根予選を見れば溝上、杉本、植松、西槇、山下と5人経験者がいますから、箱根予選を走った選手が10人抜けると考えると、その影響の大きさは計り知れないです。全大学でもトップクラスに4年生の抜ける穴が大きい大学です。
来年度、チームの中心は間違いなく3年生、そもそも全日本予選、箱根予選、全日本、箱根の全てにおいて3,4年生しか出場していないのですから当然というか再来年度を見据えるとかなり心配な状況、箱根を走った5人はそのまま来年度もチームの中心であり、箱根にエントリーされたのもこの5人だけで現状は抜けている存在。他には箱根予選にエントリーされた犬童や持ちタイムを伸ばしている池沢らもおり、主力以外の台頭も待たれるところ。
2年生は瀬戸、吉田の2人が箱根にエントリー、吉田はハーフでタイムを伸ばし、2年連続で箱根メンバー入りを果たしています。この2人は来年度3大駅伝・予選会を星って欲しい選手です。他の選手はまだこれからという印象ですが…大下や佐藤輝あたりに期待したいところ。1年は佐藤大が唯一の箱根エントリー、なかなか姿を見せませんが5千で13分台を持つ吉岡はやはり楽しみな選手、後は5千だと樋村や平尾あたりか…2年生以上にまだまだこれからな学年かなあ。
来年度は大幅に経験値が下がってしまうこと、3、4年生に主力が揃い過ぎていることを考えると、2年生以下の育成は必須です。もちろん、3年生から新戦力の台頭もありがたいですが、再来年度も見据えて生きたいですからね。。。今年度は箱根でシード争い出来るチームを築いてきましたし、来年度は戦力ダウンは大きいですが、往路を走った4人が残るのは大きくエース力は健在、また箱根で勝負出来るチームを築いて欲しいです。