第101回(2025年)箱根駅伝振り返り ~中央学院大学~

箱根振り返り

続いては中央学院大学における箱根駅伝の振り返りと来年度に向けての展望を述べていきます。箱根結果はこのようになっております。全くシード争いに加われなかった過去2大会に比べれば、シード争いには少なくとも往路は加われていましたし、ある程度力を出し切った結果だったと言えるのでは。



1区の堀田は区間13位、区間2位とは14秒差ということで2区に大エースがいることを考えても十分にスターターの役割を果たしてくれたのでは。なかなか箱根に出場する機会に恵まれませんでしたが、最初で最後の箱根をきっちりとまとめました。2区の吉田は区間6位の快走で13→7位に浮上、過去2回の箱根2区は満足のいく結果ではありませんでしたが、今回は期待通りの走りを見せてくれました。


3区の市川は区間18位と苦しい走りに…箱根予選、上尾ハーフで好走を続けている期待の2年生ですが、やはり箱根3区となるとなかなかに厳しかったか…ここで7→11位とシード圏外に下がってしまうことに。4区の太田は区間14位で総合でも11→14位に後退することに。それでも4年の箱根予選が3大駅伝・予選会通じて初エントリーでしたし、今回も初の箱根が往路の4区でよく走ってくれました。


5区の柴田は区間7位の好走で往路は12位でのフィニッシュ、前回は区間16位でしたがそこから順位を大きく上げてきました。この走りでシードラインとは34秒差に縮めましたし、復路に希望をつなぐ走りでした。6区の小松は区間11位、こちらも前回の区間16位から順位を上げてきました。山をしっかりと走れたのはやはり総合順位も上がってきますよね。


7区の坂本は区間15位で総合14位に後退、ここからシード争いは非常にハイレベルとなっていき、中央学院はシード争いから徐々に離されていくことに…決して悪い走りでは無かったと思うのですが。8区の黒谷は区間10位も総合14位は変わらず。前回は区間16位でしたが、そこから順位を上げてきました。5区、6区、8区と2年連続で同区間を担い、前回区間16位だった3人が今回は揃って順位を5つ以上上げているのが良いですね。前回の経験を活かしています。


9区に抜擢されたルーキーの長部は区間17位、23km区間で上級生が基本的に担う区間、今回もルーキーは長部ただ1人、2年生も1人しか走っていない区間はさすがに荷が重かったか。これも良い経験だったと思います。10区の近田は区間11位で走って総合は7区以降はずっと14位をキープしてのフィニッシュとなりました。近田は本来であれば往路を走って欲しい選手ですからね。それでも前回の9区最下位から今回は中位で走れたのはひとまず良かったかな。

来年度に向けて

今回の箱根を走った選手は1区堀田、2区吉田、4区太田、5区柴田と4人でそこまで多くは無いのですが…4人全員が往路ということが抜ける影響の大きさを示しています。そこには絶対的エースの吉田、5区を好走した柴田も含まれますから。今回は残念ながら出場しなかった工藤もいますし、4年生の存在はやはり大きかった。


来年度の主力は3年生、箱根では小松、坂本、黒谷、近田と4人が復路を走っていますし、近田はエースになって欲しい選手です。他にも黒葛野、三角、成川らが持ちタイムを伸ばしており、3大駅伝・予選会の出場争いに加わってきてほしい選手たちです。2年生で箱根出場したのは市川だけですが、1年時に箱根に出場している稲見も力がありますし、箱根予選に出場した林、全日本予選で好走経験があり、持ちタイムも着実に伸ばしている前原、1万でタイムを伸ばす野村らもおり、エース候補が多い学年です。


ルーキーは2,3年生と比べるとまだまだこれからですが、箱根に出場した長部に箱根予選に出場した日数谷、徳善、箱根でメンバー入りを果たした長友らがまず来年度も戦力として計算出来そう。新入生も発表されており、持ちタイムで抜けた選手はいませんが、西手、熊谷、小野崎らが14分30秒以内のベストとなっています。


来年度は大エースの吉田が抜けることを考えてもエースの育成が大事になってきます。3年の近田、2年の市川、稲見らが候補になってくるか…箱根の往路を走れる選手が必要になってくるのはもちろん、箱根予選突破に向けても稼げる選手は大事になってきますからね。箱根予選はエースに頼らずに総合力で勝負出来たのは大きかったですし、再び箱根の往路で勝負出来るチームを作り上げていってほしいです。