第１０１回（２０２５年）箱根駅伝振り返り　～大東文化大学～

続いては大東文化大学における箱根駅伝の振り返りと来年度に向けての展望を述べていきます。箱根結果はこのようになっております。前評判は決して低くなかったと思うのですが、まさかの総合１９位という結果に。。。個人的に予想していた順位よりも最も低かったのが大東大でした。

１区の大濱は区間８位と好スタート、ルーキーながら安定感はすでにチームトップクラスですね。３大駅伝全てで結果を残しています。今回も区間２位と１０秒差でまとめました。２区の棟方は区間１７位で総合でも８→１７位に下がってしまうことに。上尾ハーフで優勝したときは２区でも勝負出来るかと思いましたが、さすがに過去最高クラスにハイレベルな２区は厳しかったか…今後エースになって欲しい選手ですし、良い経験だったのでは。


３区の入濱は区間１１位も総合順位は変わらず…入濱も今年度の３大駅伝では安定感抜群ですね。３年連続の３区でしたが、過去最高順位での走りでした。４区の西代は区間１５位で総合でも１５位に浮上、前回の区間１８位からは順位を上げてきましたが、全日本では８区６位で走っている実力者としてはもう一歩だったか。５区の中澤真は区間１９位に沈んでしまうことに…前回シードを獲得したのは５，６区の快走が何よりも大きかったですが、今回は５区で大きく苦戦して往路１９位、シードは絶望的となってしまいました。


６区の小田は区間１５位、５区ほど苦戦はしなかったですが、６区も苦戦気味…総合では１８位と１つ順位を上げたものの、今回は山に苦しみました。７区の宮倉は区間１９位、３大駅伝は全てエントリーされており、初の出場を勝ち取りましたが苦いデビューとなりました。８区の西川は万全では無く区間１８位に沈むことに。本来であれば２区を走るであろうエースですし、エースが８区に回っている時点でチームとしては苦しいです。


９区の大谷も区間１８位と負の連鎖は続いてしまうことに。３年連続の９区でしたが、前回の９位から大きく順位を下げてしまい、繰り上げスタートになってしまうことに。。。１０区の庄司は区間１６位も総合１９位は変わらず。宮倉同様に３大駅伝初出場となった２年生ですが、難しいレースとなりました。区間最下位こそないものの、１，３区を除く８区間がすべて区間１５位以下では浮上出来ないですね。

４年生はスカウトが非常に苦しかった世代なのですが…そこから４年間で驚異的な成長を遂げ、チームの中心として活躍し続けました。箱根メンバーは４区西代、６区小田、８区西川、９区大谷と４人いますが、西川は本来はエース区間を担う選手、さらに前回１０区７位でシードを獲得した佐々木、箱根では苦戦したものの初の留学生として随所に活躍を見せたワンジルもいます。この学年が抜ける影響は非常に大きいです。


来年度は下級生が中心になってくるでしょうが…そこで気になるのが３年生ですね。入濱がエースの１人として１年時から活躍を続けていますが、３大駅伝・予選会に出場経験があるのがその入濱だけです。箱根メンバー入りをした赤星にはもちろん期待したいですが、他にも持ちタイムを伸ばす小野にハーフで６４分台を持つ松本、照井らもいますし、入濱以外の台頭が求められます。


２年生は今回の箱根で棟方、宮倉、庄司と３人走りましたがいずれも苦しい結果に…来年度の活躍にはもちろん期待したいですし、他にも１万で２８分台を持つ藤原、５千、１万でタイムを伸ばす西村らがおり、来年度はどんどん存在感を高めていってほしい学年です。


そしてルーキーはもうチームの中心となっていくことでしょう。大濱はもうエース候補、留学生のキプロップも持ちタイムは着実に伸ばしていてエースになってもらわないと困りますし、箱根で悔しい想いをした中澤真も中心となるであろう存在。清水、松浦も持ちタイムを伸ばし、箱根でメンバー入りを果たした実力者です。


前年度は全日本、箱根でともにシード獲得を果たしましたが、今年度は揃ってシード落ちと一転して厳しい結果となりました。選手たちは記録会に出場すれば自己ベスト連発と相変わらずの育成力は発揮していますし、来年度も楽しみなエースはいますし選手層もまだまだ厚いと思うんですよね。来年度すぐに結果を残せるかどうかというのは大事になってきますし、３大駅伝・予選会にしっかりと合わせてまた粘り強い大東大の走りを見せて欲しいです。