第101回(2025年)箱根駅伝振り返り ~創価大学~

箱根振り返り

続いては創価大学における箱根駅伝の振り返りと来年度に向けての展望を述べていきます。箱根結果はこのようになっております。優勝まであと一歩の2位になって以降、7→8→8→7位と復路でシード争いに巻き込まれることも無いですが、なかなか上位争いに加わり続けられないという状況が続いています。



1区の齊藤は区間17位、区間2位とは23秒差ですし3大駅伝初出場だったこと、石丸惇、小暮ら往路を走るべき選手が出場出来なかった状況を考えても良く粘ったと思います。2区の吉田響は65分43秒という驚異的な区間新&区間2位の走り、2区は後半と終盤の上りが選手を苦しめますが吉田響にとっては逆にボーナスステージでしたね。上りでの強さも圧巻で17→4位と13も順位を上げました。


3区のムチーニも区間2位で続いて総合2位に浮上、本来2区を上位で走れる選手が3区に起用出来るのは大きいです。エースを並べて一気に上位に浮上しました。4区の野沢も区間6位の好走、全日本8区で復活の走りを見せていましたが、前回15位と苦戦した同区間で成長した姿を見せてくれました。5区の山口は区間10位で総合5位で往路フィニッシュ、ルーキーとしては決して悪くない走りでしたが、上位を狙う大学としてはちょっと物足りない結果だったかな。


6区の川上は区間13位、前回は区間3位で走っていてさらなる快走も期待されましたが…今回はもう一歩という走りになってしまいました。ここは計算出来る区間だと思っていたので、ちょっと意外かつ苦しい結果に…7区の織橋は区間8位と安定した走り、1年時の全日本でも1区4位と快走を見せていますし、3大駅伝での安定感は魅力です。8区の石丸修は区間11位、大学に入って急成長を遂げた選手ですが1年目にして箱根出場を勝ち取り、区間中位で走ったのは十分結果を残せたと言えるのでは。


9区の吉田凌は区間13位、前回の区間15位からは順位を上げてきましたが、主力の1人であることを考えても、9区で区間二桁というのはやはり物足りないと感じてしまうかなあ。結果として後続に差をグッと縮められてしまうことに。10区の小池は区間13位、総合では2つ順位を下げて7位でのフィニッシュとなりました。小池もスピードは抜群で個人的にも期待している選手なのですが…ハーフとなると前回も8区15位ですし苦戦が続いているかなあ。。。

来年度に向けて

2区を走った吉田響、9区を走った吉田凌の2人が箱根メンバーから抜けることになります。2区で日本人歴代最高タイムをマークしている吉田響が抜ける穴は創価に限らず、全選手の中で最も大きいかもしれません。他にも出雲・全日本を走った小暮、1万でともに28分30秒前後のタイムを持つ藤ノ木、若狭らも抜けることになり、選手層が薄くなることは間違いないのですが…それでも来年度も非常に楽しみな選手が揃っています。


今回往路を走った齊藤、ムチーニ、野沢、山口と4人が残り、3大駅伝で主要区間を担っている石丸惇も往路を走れる実力者。今回復路を走った織橋、小池らも来年度は往路の出場争いに絡んできてほしい選手たちです。他にも3年は出雲・全日本を走った黒木らがいますし、2年生は箱根に全学年で最多となる5人が出場している中心世代となっています。他にも川田、池邊、篠原ら持ちタイムを伸ばしている選手もいますし、上級生となる来年度はますます楽しみな学年です。


ルーキーは山口、石丸修が早速箱根を経験、浦川、齋藤一が箱根メンバー入りを果たし、他にも西山、山瀬らこちらも実力者が揃っています。選手層はもう年々厚くなってきていますからね。来年度も3大駅伝全てで非常に楽しみなチームではありますが、来年度に向けて気になるのはやはりエース力かな。


エース区間である程度勝負出来る選手はいますが、吉田響のようにエース区間で区間賞争いとなるとムチーニ以外はまだ厳しいと思うので…それでも今の創価ならばしっかりと育成してくれそうな期待感もあります。もう6年連続でシードを獲得して箱根ではすっかりシード常連校となりましたが、次は下位でのシード獲得ではなく3位以内、5位以内と上位争いだけではなく上位に入る成績を残してほしいです。