第101回(2025年)箱根駅伝振り返り ~順天堂大学~

箱根振り返り

続いては順天堂大学における箱根駅伝の振り返りと来年度に向けての展望を述べていきます。箱根結果はこのようになっております。箱根予選では11位と1秒差の最下位通過でしたから、そこから最後の最後までシード争いに加わったのは十分に結果を残せたと言えるのでは。ただ、往路をシードラインと37秒差、復路を全て区間1桁で走ってもシードに届かないというのはシード争いがあまりにもハイレベル過ぎました。


1区の浅井は区間12位、エースを起用して区間12位となると少し物足りない気もしてしまいますが…区間2位とは13秒差ですし、しっかりとスターターの役割は果たしてくれました。2区に抜擢された玉目は区間16位、期待のルーキーとはいえ66分台でも区間2桁になる過去最高レベルの2区はさすがに荷が重かったかな…今後に向けては良い経験になったでしょうが、2区終了時では総合でも16位に下がることに。


3区の海老澤は区間10位でまとめて16→12位と総合でも4つ順位を上げることに。前回は区間14位でしたがそこからも順位を上げてきましたし、悪くない走りだったのでは。4区の堀越が区間7位で走ったのは予想外の好走、箱根は初のエントリー、箱根予選も130位でしたから…さすが往路に抜擢されるだけのことはありますね。5区の川原は区間13位、ずっと5区を走りたいという話をしていましたが、最低限ではまとめてくれたものの、タイムとしてはもう一歩だったかな。往路は13位で終えることに。


6区の林が区間8位で走ったのがまず大きかったですね。3大駅伝・予選会通じて初エントリーでの好走、総合で11位に浮上しここからはずっとシード争いを繰り広げ続けることに。7区吉岡は区間2位の快走で11→8位に浮上、圧倒的な強さを誇った高校時代と比べられることは本人も気にしていましたが…箱根で快走を見せてくれたのは本当に良かったです。高校時代の実績に関係なく、大学で強い吉岡の走りを見せてくれれば。


8区の荒牧は区間9位、持ちタイムは良いものの箱根予選は196位であったことを考えても…箱根では持てる力を発揮できたと言えるのでは。やや不安だった8区でしたが、ここでも総合8位はキープしました。9区の石岡も区間8位と見事な走りを見せてくれたんですよね。シードを争う他の大学が良かったことで総合では8→10位と下げたものの、3大駅伝初出場、箱根予選も未経験でよく走ってくれました。


10区の古川は区間9位、4人の集団で3チームがシード獲得という状況でよく走ったのですが…最後のラスト勝負にはあと一歩ついていけず、、、本当に難しいレース展開でしたし、これはもう仕方ないですよね。1チームはシードを逃すわけですし…7秒差の11位でシードを逃す結果となり、1秒差で通過した箱根予選に続き、本当に秒差の争いに巻き込まれ続けました。。。

来年度に向けて

箱根を走ったメンバーは1区浅井、3区海老澤、4区堀越と3人が抜けることに。いずれも往路を走った選手が揃って抜ける影響はもちろん大きいですが…箱根予選でトップ2だった浅井、海老澤が抜けることの方が大きいのかもしれません。順大は箱根に比べて箱根予選を遥かに苦手としている印象がありますからね。箱根予選経験者は他に服部、油谷もいますし、戦力としては来年度も充実しているのですが、どうしても予選会は不安になってしまいますよね。


3年で箱根を走ったのは石岡だけですが、3大駅伝全てを経験している村尾も完全復活が待たれる実力者、箱根出場経験のある森本、氷見、箱根予選を走った大倉、ともに1万で28分台をもつ山崎、金原など持ちタイムの良い選手、経験のある選手は揃っているんですよね。最上級生となる来年度、どれだけ箱根予選・箱根に出場する選手が出てくるか、足並みを揃えて欲しい学年です。


2年生は今年度飛躍してきた学年、吉岡はエースとしてチームを牽引していって欲しい存在ですし、林、荒牧、古川と復路は5区間中4区間が2年生でした。来年度は吉岡を筆頭に往路を複数走って欲しいです。他にも箱根予選を走った児島もいますし、楽しみです。


1年はもう1年目から大活躍、玉目、川原という箱根で2,5区を走った選手がいるのは大きいですし、ここに池間、谷本、永原と箱根にエントリーされ全日本予選・箱根予選を走った選手が揃います。他にも山本、今井ら持ちタイムの良い選手もいますし、2年目にしてチームの中心となる学年となっているかも。


来年度も戦力は充実していて箱根でシードを獲得する可能性は十分ありますが、正直順だの場合にはシードを獲得するよりも箱根予選を突破する方が難しい可能性さえあるかも。。。今年度の反省を活かして来年度は全日本予選・箱根予選ともに危なげなく通過してほしいですし、本戦では強い順大の姿を見せて欲しいです。