第101回(2025年)箱根駅伝振り返り ~山梨学院大学~

箱根振り返り

続いては山梨学院大学における箱根駅伝の振り返りと来年度に向けての展望を述べていきます。箱根結果はこのようになっております。


1区の平八重は区間7位と好スタート、本人も1区を希望していましたが、この走りは素晴らしかったですね。前回は9区22位に沈みましたが、この1年で大きく成長した姿を見せてくれました。2区のムトゥクは区間10位タイ、ムトゥクでも66分台でも二桁順位というのが今回の2区の恐ろしさを物語っています。ここまでは総合10位と悪くなかったですが…3区の村上は区間19位と苦しい走り、2年ぶりの3区で奇しくも前回と同じ区間順位となりました。


4区の和田は2年連続の4区でしたが、区間最下位に沈んでしまうことに…前回は区間17位でしたがそこからも順位を落としてしまいました。山梨学院はなかなか3,4区を揃ってまとめることが出来ずにいるのですが…今回はともに下位に沈んでしまったのが痛かったですね。いずれも経験者を起用していますし、主力の起用なので順当ではあるのですが…


5区の弓削は区間8位と前回の11位を上回る好走、ほとんどレースには出なくても、持ちタイムは目立たなくとも箱根5区の強さは抜群ですね。往路は15位で終えることに。6区の大西は区間最下位と苦しい走り…一斉スタートの6区で最下位は後ろに一切ランナーがいなくなり、単独走になりやすいので厳しいんですよね。。。7区のルーキー大杉は区間16位、ハーフで63分台を持っていますが、箱根予選にも出ていませんし最低限ではまとめてくれたかな。


圧巻だったのは8区の阿部紘、箱根予選でチーム2番手だった期待のルーキーは区間3位の快走を見せました。箱根予選の走りもビックリしましたが、それ以上にこの走りは衝撃的でした。来年度は往路を走るだけではなく、日本人エースと呼ばれる存在になってくれれば。9区の徳田は区間最下位に沈んでしまい、繰り上げスタートに…前回は7区最下位でしたが、今回も苦しかったですね。。。箱根予選では2年連続3番手で走っている実力者なのですが。


10区の土器屋も連続の区間最下位でゴールは最後になってしまうことに…総合では1つ順位を落として18位でのフィニッシュとなりました。土器屋も箱根予選では111位のチーム7番手で走っている選手なのですが、最初で最後の箱根はほろ苦いものとなりました。

来年度に向けて

今回箱根を走った4年生は、3区村上、6区大西、9区徳田、10区土器屋の4人。1人が区間19位、3人が区間最下位ということで4年生にとって最後の箱根は苦しすぎる結果となりました。他にも箱根を3度、箱根予選を4度走っている高田も抜けることとなります。卒業生の穴は決して小さくは無いですが、平均的という印象。


往路は1区で快走した平八重に留学生はムトゥク、キピエゴと力のある留学生を2人揃えていて調子の良い方を起用出来ますし、阿部紘も先述のとおり来年度は往路に来るでしょう。ここに4区を走った和田、5区を走った弓削と並べば現時点でも往路は揃うことになりますね。そう上手くいくとは限らないですし、往路を走れるだけではなくシードを狙うには中位で走れる選手が必要になってきており、そこが難しいところですが…


箱根予選、箱根に出場した選手はもちろんチームの中心になって欲しい選手ばかりですが、他にも3年ならば全日本予選をともに経験している溝永がいますし、2年生も宮地、田原、土生らが1万mで好タイムをマーク、ルーキーも加藤樹、高橋楓、松岡らがタイムを伸ばしています。トラックでは良い走りを見せているだけに、箱根を見据えるとロードやハーフでも結果を残す選手がどんどん出てきてほしいですね。


箱根予選では3位通過と一つ結果を残せたのはチームにとって大きかったですし、箱根も前回が23位だったことを考えると17位まで上げてきたのも事実です。まだシード争いに絡んでいくとなると、エース力も総合力も高めていく必要がありますが、チームとしても着実成長は遂げていますし来年度はさらに今年度を上回るような走りを見せて欲しいです。