第101回(2025年)箱根駅伝 ~区間別展望~

2025年、明けましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします。今日はニューイヤー駅伝が行われ、最後の500mまで分からない非常に面白いレースでしたが、アンカー勝負を見据えて井川を残した旭化成もラストスパートで驚異的な切れ味を見せた井川も見事でした。旭化成もベストな布陣というわけでは無かったですが、エース級が揃う一方で崩れる区間が無いとやはり強いですね。


いよいよ明日は箱根駅伝ですね。気楽に見れるニューイヤー駅伝に比べると、箱根は緊張感が見ている方も段違い。。。本日は各区間ごとに区間賞争いをするであろう選手、優勝を争うであろう大学の選手を中心に当日変更も多少考慮して簡単に展望を述べていきます。

~1区~

明確にチームNo.1ランナーを起用してきたところは無かったですね。青学は宇田川、駒澤は帰山、國學院は後村となっていますが、青学、國學院は当日変更もあり得るのかな。ここに例えば國學院が青木瑠を起用となると、一気に状況は変わってきますが…また、東洋は石田がエントリーということで、このまま出場&快走してほしい。最も気になるのは中央、ここに駿恭となると國學院の青木瑠同様に一気にハイペースになる可能性も。


1区は法政、創価などシード校に当日変更も多そうで正直読みづらいですが、1区ではとにかく出遅れたくないですよね…スローペースとハイペースが交互に来ることも多く、前回はハイペースだったので今回はスローペースになる可能性もあるのかな。全日本で1区区間賞の平島や前回3区で快走した日大の安藤も楽しみな存在。有力選手が揃うとけん制してスローにもなりますからレース展開にも注目です。

~2区~

今回もエースが揃いました。青学はさすがに黒田朝日が当日変更となるでしょうし、駒澤は篠原、國學院は平林と明確にエースを起用しています。留学生もほとんど2区に出場しそうで、城西のキムタイ、創価のムチーニ(当日変更予想)、専修のマイナ、山梨学院のムトゥク、日大のキップケメイ、東国大のエティーリと箱根予選、3大駅伝で実績抜群の選手たちばかりです。ここ3年は日本人選手が区間賞を獲得していますが、留学生のハイレベルなレースが期待出来そう。


日本人選手も前回好走した東洋の梅崎、早稲田の山口智、前回のリベンジを期す帝京の山中、中央学院の吉田らもおり、今回も花の2区にふさわしいエースたちが揃いました。日本人ルーキーでは唯一順大の玉目が出場となりそうで、他大のエースとどれだけ渡り合えるか。ここではそこまでタイム差はつかなそうですが、エースの競演は楽しみ。

~3区~

青学の鶴川が今年度の実績では抜けています。箱根は初出場ですが、どんな走りを見せてくれるか。駒澤は当日変更で圭汰が起用されれば盤石、國學院も山本と実力者を揃えています。3区は当日変更も多そうで、正直よくわからないんですよね。城西は平林、東洋は小林、創価は小暮、早稲田は当日変更で伊藤になるか。こちらも上位を狙える選手が揃います。


中央は27分台ランナーの本間を起用していますし、東国大は駅伝で結果を残す佐藤榛、他にも帝京が柴戸、大東大が入濱や西川らが当日変更で入ってきそう。エース区間であまり差がつかないとなると、この3区にもエース級を起用出来る大学は強いですね。3区で優勝争いの大勢が決まってくることもありますし、今回も大事な大事な区間となりそう。

~4区~

青学はここに太田となれば区間賞候補筆頭となりますね。駒澤はルーキーの桑田、國學院は当日変更で辻原かな。辻原は前回も快走しており非常に楽しみな選手、桑田は全日本の悔しさを箱根で晴らすことが出来るか。1~3区に3本柱を起用する大学が多いだけに、4区はどうしても手薄になりやすいので…ここもタイム差が大きくつくことのある重要区間となっています。東洋は10区区間賞を獲得している岸本、早稲田は長屋、創価は野沢と今年度駅伝で好結果を残している選手が起用されており、区間上位での走りが期待されます。

~5区~

今回最も注目なのは2区ではなく5区かもしれません。青学は若林、早稲田が工藤と前回好走の2人、当日変更で予想されるのは駒澤が山川、城西が斎藤、創価が吉田響と区間賞争いはもう区間新での争いになると思うほどにハイレベルな選手が揃っています。最もタイム差のつく区間なだけに、ここにエース級を起用する大学も多いです。ここで注目は國學院の高山でどれだけ走れるかはチームの命運を左右することになりそう。


5区は前回走った選手が2年連続ということも多く、立教の山本、山梨学院の弓削、中央学院の柴田らも担います。前回以上の走りを見せられるか。ルーキーを抜擢することも多く、このまま出場となれば東洋は松井、大東大は中澤、順大は川原ら期待の選手が揃います。誰が山を制するのか、どの大学が往路を制するのか非常に楽しみです。

~6区~

まず注目は法政の武田が6区を走るかどうかですね。前回区間賞を獲得していますが、平地での強さも抜群ですからね。2年前に区間賞を獲得した駒澤の伊藤は主要区間でも勝負出来る実力者で今回も区間賞候補の1人です。青学が前回2位の野村、創価は3位の川上、中央は5位の浦田ということでこちらも盤石。5区同様に6区も激しい区間賞争いが繰り広げられそうです。


國學院は前回走った後村ではなく嘉数を起用、國學院が唯一と言っていい未知数なのが山だけにこちらの走りも気になるところ。6区は平地の走力があるに越したことは無いですが、適性で何とかなる部分も大きい特殊区間ですからね。ルーキーは城西の小林、神大の上田が起用されており、下級生の活躍も楽しみです。

~7区~

青山学院は白石とここは苦戦してきた4年生を起用することも多いですね。駒澤は森重、國學院は鶴ということでこのまま出場も駒澤ならば谷中、國學院ならば野中のように当日変更もあり得そうかな。エース級を起用してきた大学では帝京の福田くらいかな。大事な区間ではありますが、往路に主力を全力投入することが多い最近の状況を考えると、優勝候補であっても7区に主力を残すのは容易ではありません。他も当日変更が多そうで、7区出場の選手は読みづらいですね…

~8区~

前回区間賞を獲得している青学の塩出が2年連続の出場で区間賞の有力候補、駒澤は海晴、國學院は佐藤とこちらも実力者を起用、8~10番手が起用されることの多い区間ですが、近年は8区のレベルも上がっていてつなぎ区間はほぼなくなってきています。前回好走した選手では、早稲田が区間5位の伊福を起用しています。個人的に注目は中央で8区に当日変更で阿部となれば、前回の悔しさを晴らす走りを見せてほしい。

~9区~

前回好走した選手では、東洋が区間2位の吉田、帝京が3位の小林大を起用しており、2年連続の快走が期待されます。他には創価が吉田凌、大東大が大谷、立教が安藤と前回経験者を起用してきました。全日本で7,8区を任されるなど、長い距離に強い選手が多く起用されていますね。


青学は平松、駒澤は新谷、國學院は飯國ということで少なくとも青学以外は当日変更がありそうかなあ。駒澤は村上か谷中、國學院は上原あたりかな。上原を9区まで残せれば國學院としても大きそう。個人的に最も注目しているのが早稲田の石塚、3年目以降は苦しむことが多かったですが…最後の箱根で有終の美を飾ってくれれば嬉しい。

~10区~

前回好走した選手では、早稲田の菅野が区間5位と好走、大東大の佐々木も区間7位で走っている実績があります。特に早稲田は伊福→石塚→菅野と実力者の4年生トリオを起用出来ているのは、非常に強力。青学は佐藤愛、駒澤は吉本、國學院は吉田ということで、青学がアンカーにルーキー起用の可能性は低そうで、例えば田中とかの当日変更もあるのかな。


立教は中西、専修は長谷川、山梨学院は土器屋と箱根予選上位校はいずれも4年生を起用してきていますね。平坦とはいえ23kmという長い距離にビル風の影響もあるので、上級生が起用されることの多い区間でもあります。順位が決まるという大事な区間ということも影響しているかな。


今回は果たしてどの大学が最初にゴールテープを切るのか…私はずっと走力では青学が抜けているけれど、最近は青学も含めどの大学も連覇出来ていない&4年生に主力が揃う勝負の年に優勝できていないのが、今回も当てはまるのでは?とも危惧しています。そのくらい2年連続で箱根に合わせるのは難しいですからね。明日の箱根駅伝、優勝争いやシード争いが最後まで分からないハイレベルな争いを期待したいです。