第101回(2025年)箱根駅伝 神奈川大学 区間配置予想

本日は神奈川大学について、区間配置予想及び戦力分析をしていきます。前回の箱根は1区21位と出遅れると5区は最下位に沈んで往路は22位、復路は区間1桁が2区間あったものの、巻き返すには至らず総合21位に沈みました。今年度の箱根予選ではロードに強い選手の台頭もあってエースの宮本が途中棄権もしぶとく9位通過、全日本では8区間中6区間で区間13位以下だったこともあり、14位という結果でした。エントリーメンバー箱根成績(直近5年)はこのようになっています。

箱根予選を走った12人は全員揃っていますし、そこには前回の箱根、今年の全日本出場メンバーも含まれています。少なくとも駅伝シーズンにおけるベストメンバーは揃っていることになります。4年は1万で29分17秒をマークした菅野が外れてしまいましたが、3大駅伝・箱根予選経験者である3人が揃っています。


3年生は全学年最多となる7人がエントリー、元々チームの中心学年でしたがここに志食、西坂、中野らが揃って台頭してきて質・量ともに揃ってきました。これでも全日本予選で3組を担った高潮が外れています。2年は箱根予選を走った大岩、近藤、滝本、新妻に全日本予選を走った三原の5人と順当ですが、持ちタイムの良い花井は外れています。ルーキーは上田のみですが今年度の状況を見ると納得。そんな神奈川大学の区間配置予想は以下の通りです。

区間配置予想

酒井③ー宮本③ー大岩②ー西坂③ー滝本②
中原④ー中野③ー上田①ー志食③ー近藤②

~往路~

1区は酒井、箱根予選ではチームトップ、箱根でも好走経験のある数少ない選手です。往路の主要区間を任されることはほぼ確実、本人は1区希望ということですので、勝負レースの強さからも希望通りに出場すると予想。


2区は宮本、箱根予選ではアクシデントで途中棄権となりましたが、エースは宮本だと思っていますし、チームのエースが2区を走るのが順当ですからね。ロードの強さだけではなくスピードもある宮本に任せることになるのでは。


3区は大岩、箱根予選ではチーム2番手の好走、大岩も酒井と同様に勝負レースで安定した走りを見せています。1~3区はもう主力を並べていくことになるでしょうし、順番こそ違いますが全日本で1~3区を走った選手がそのまま箱根でも1~3区を走ると予想。


4区は西坂、箱根予選でチーム4番手の走りもびっくりしましたが、全日本でもエース区間の7区に抜擢されました。本来は復路の方が良いのかなあという気もしますが、ロードでの強さを見ると往路への抜擢もありそうということで、4区と予想。


5区は滝本、5区を希望している選手は滝本くらいだったことに加えて、1万で28分台のスピードに箱根予選、全日本と経験を積んでいます。トラックに比べるとロードの実績はもう一歩ではありますが…重要区間を担うだけの力はあるかなと。

~復路~

6区は中西、6区希望の選手は誰もエントリーされていないので正直分かりませんが…過去4大会のうち3回は箱根初出場の4年生が起用されているんですよね。その流れだとすると、スピードのある中西というのも面白いのでは。


7区は中野、箱根予選では数少ないフリーでの出場ということで、本来であれば往路を担うべき選手なのでしょうが…箱根予選では10番手、全日本も未出場ということでまだ未知数な部分も多く…そうなると、無理に往路よりは7区当たりの方が良いかなあと。


8区は上田、箱根予選ではチーム6番手と見事な走り、全日本は回避しましたがこの走りを見ると箱根でも見てみたくなります。無理に主要区間を任せる状況でも無いですし、ルーキーが走ることも多い8区としました。


9区は志食、箱根予選ではチーム3番手の快走、全日本でも最長区間の8区を任せられました。志食も今年度一気に台頭してきた選手の1人ですね。長い距離での強さを考えると、復路で重要かつ23km区間の9区も任せられそう。


10区は近藤、箱根予選ではチーム5番手と好走、全日本でも4区9位で走っており、もっと重要な区間を任せられる可能性も十分あるのですが…下級生が23km区間である10区を任せられることも神大はちらほらありますし、それならば近藤というのもあるかなあと。どちらかと言えば消去法かも。

~展望~

区間配置予想が難しいですね…10人選ぶのがいい意味で悩ましいです。今回も結局箱根予選でチーム7番手の塩田、8番手の中西、11番手の新妻と3人を外して予想しましたが3人とも当然走ってもおかしくない…新妻は全日本予選で最終組を担っているほどの選手で往路でもおかしくないんですよね。主力が箱根予選で苦戦したことが余計に予想を難しくしているかも…他にも1万で28分台をもつ三原もいますし、戦力が拮抗しているだけに調子の良い選手が起用されることになるかな。


往路を任せられそうな選手が何人もいるのは強みであると同時にエース力不足とも言えるかな。箱根予選で良い走りを見せた選手が何人もいますが、3大駅伝の主要区間で区間1桁で走った経験のある選手となると一人もいないんですよね…正直、往路はかなり苦戦する気がします…5区も滝本だとすれば楽しみではあるのですが、経験者はおらずに未知数ですから…


復路の方がロードに強い選手が揃っているだけに、勝負は出来そうかなあ。6区は誰が走るのか分かりませんが…一斉スタートになってしまう可能性も考えると、余計に大事になってきます。ここで遅れると7区以降が苦しくなりますからね。箱根予選で9位ということは現状は19番手、前回が21位だったことを考えても、でシード争いははるか遠くどちらかと言えば最下位が近いはず…


ただ、私は神大はそもそも全日本予選も箱根予選も通過は厳しいと思っていたんですよね。それがどちらも粘り強い走りで通過、特に箱根予選はフリーで走った宮本が棄権、中野が失速したにも関わらずに出場を勝ち切ったところに強さも感じました。決して前評判は高くないですが…前評判を上回る走りを見せて欲しいです。