第101回(2025年)箱根駅伝 國學院大學 区間配置予想

本日は國學院大學について、区間配置予想及び戦力分析をしていきます。前回の箱根は1区17位と出遅れるものの、2~4区がいずれも区間4位以内と巻き返して往路6位、復路は全て区間10位以内でまとめて総合5位でのフィニッシュとなりました。今年度は出雲は駒澤、全日本では青学とのアンカー勝負をいずれも制して2冠を達成、箱根では初優勝&3冠を目指します。エントリーメンバー箱根成績(直近5年)はこのようになっています。

比較的順当なエントリーとなりました。出雲、全日本を走った8人はもちろん揃っていますし、4年生は平林、山本の2冠コンビ以外に鶴、中川、佐藤快成と全学年最多となる5人がエントリー。前回は平林しか走れなかった最上級生の活躍も期待したいところ。2,3年生は前回9区を走っている吉田を含め主力が順当にメンバー入りしていますが、前回7区7位の田中愛、8区6位の鎌田と2人が外れているのは数少ない気になる点。ただ、では他の選手で誰を外すのかと言われると悩ましいほどの選手層です。


ルーキーはまだ3大駅伝に出場出来ていませんが、飯國、尾熊、岡村と3人がメンバー入りを果たしたのも良いですね。4学年がいずれも3~5人エントリーと学年バランスは良くなっています。エース力、選手層は全大学でもトップクラス、後は優勝候補に比べて実績で劣っている5区をどうするか…そんな國學院大學の区間配置予想は以下の通りです。

区間配置予想

嘉数③ー青木③ー山本④ー辻原②ー平林④
後村②ー野中②ー高山③ー上原③ー中川④

~往路~

1区は嘉数、監督が重要だと話していた1区ですが…優勝を狙うのであればここにエース級を起用するのは正直リスクが大きいと思うんですよね。青木、山本、上原らが候補になりそうですが…そちらは優勝候補のエースと渡り合ってもらわないといけないので…全日本で1区2位、ハーフでも好タイムをマークしている嘉数としました。


2区は青木、平林が当然最有力候補だと思うのですが…今年度優勝を狙うのであれば5区平林が最も可能性が高いと思っているので…そして平林を5区に起用してもエース区間を任せられる青木がいるのがとにかく大きい。今の青木ならばエース区間も安心して任せられます。


3区は山本、全日本で区間新の走りは圧巻でしたし、箱根に向けて状態も上がってきているという話。元々2度経験して区間5位で走っている区間ですし、2年ぶり3度目の3区というのは十分にありそう。


4区は辻原、もう一貫して4区を走りたいという話をずっとし続けていますし、前回もルーキーながら区間4位と快走しています。4区へのこだわりは人一倍強いですし、出雲・全日本と主要区間を担っている辻原が4区に起用されるもの自然ですし、2年連続の4区で良いのでは。


5区は平林、優勝候補の5区はどこも強力、そこに渡り合えるのは平林しかいないのでは。他に高山、上原、飯國らが候補という話ですが…2区を任せられるエースがいるのであれば、最も差のつく5区は大エースに任せたい。國學院の5区が良い時はエースを起用したときですし、平林も続いて欲しい。

~復路~

6区は後村、前回は区間10位でしたがその経験とさらに力をつけて前回を上回る走りも期待出来そう。6区は最も同じ選手が走ることの多い区間でもありますし、2年連続で後村が担うことになりそう。


7区は野中、監督も7区を重視しているという話をしていましたが…ここに出雲・全日本ともに区間賞を獲得している選手を起用出来るだけの選手層がありますからね。2冠に非常に大きな役割を果たしましたし、箱根でも快走に期待。


8区は高山、1年時に経験している区間であり、5区候補として名前が挙がるくらいですから上りも当然強いということでしょう。10番手が走ることの多い区間ですが、優勝争いに向けては重要になってくる音も多いですし、長い距離に強さを見せる高山としました。


9区は上原、優勝を狙う大学は9区にエース級を起用してきますし、今のチーム状況ならばエース級を1人は復路に残せるんですよね。全日本8区で優勝のゴールテープを切った上原を9区まで残せれば、ここで優勝争いを繰り広げていたとしても大きな切り札になりそう。


10区は中川、アンカーは4年生に走って欲しい思いもありつつ、その一方で勝ち取ってもらわないといけないのもまた事実。そうすると、駅伝シーズンに入ってから豊富で好走を続ける中川が起用される可能性もありそう。

~展望~

本当に色々なパターンが予想されてどんな区間配置が楽しみです。どこかでリスクを取る必要が出てくるのでそこをどうするか…私は1区を凌いでくると予想しましたが、青木か山本を1区で2区平林というパターンも当然あるでしょうし、そうなれば5区は高山か飯國とかになるのかな。飯國は正直見てみたいですが、3冠&初優勝を狙うチームの命運を3大駅伝未経験のルーキーに託すのはあまりにも負担をかけ過ぎかなと思いますが…


主力を復路にも残せるのでそこの区間配置もどうするか気になります。今回の予想のように7区野中、8区高山、9区上原と組めたらかなり強力だと思うのですが…また今回は外して予想しましたが、鶴もハーフで62分台を出すまでに戻してきましたし、佐藤も状態を上げてきているそうで8区や10区への起用も十分ありそう。ルーキーはあるとしたら特殊区間かなと思っているので…5区飯國以外では6区尾熊というのもあり得るのかな?


今年度はあまり姿をみせていないということで、前回9区を走った吉田は外して予想していますが、前回ルーキーで9区7位で走っている実力者ですから、万全の状態で臨めるのであれば復路はどこを任されてもおかしくないかと…16人を選ぶのも大変だったでしょうが、10人はさらに大変だと思えるほどにエース級も中間層も含めて優勝を狙える戦力を有しています。


その一方で気になるのは箱根で優勝争いを経験していないこと、監督も選手もプレッシャーは無いという話でしたが、正直それは無理だと思うんですよね。優勝候補として優勝だけを目指して箱根に臨むのは3位以内を目指すものとは全く異なってきます。箱根で勝てない駒澤をずっと見てきたから分かりますが、どこかの大学が会心の走りを見せたら、もうその時点でも目標は達成出来なくなります。


東洋が前を行って5区柏原にタスキを渡したら、青学が圧倒的な強さで往路優勝をして復路もエース級を残していたら…どんどん先頭と開くタイム差を呆然と見ながら、現実的な目標である2位を期待するだけになります。2位で満足出来ないチームは優勝するしかない。誰一人失敗できないどころか揃って最高の走りを見せないと優勝できないかもというプレッシャーは凄まじいかと。


ただ、一時代を築く大学というのは、前年度やこれまでの成績など関係なく一気に箱根で頂点を取ってしまうのかもしれません。東洋の初優勝は前年が10位でギリギリのシード獲得、青学も初優勝を果たす前年は前回の國學院と同じ5位でした。出雲を制し、全日本初優勝を果たした國學院がこのまま3冠を達成となったら歴史を変えた完璧な一年となりますし、出雲・全日本を制した勢いそのままに箱根初制覇、期待したいです。