東洋大学 2024年度 出雲・全日本振り返り⇒箱根に向けて
続いては東洋大学について、出雲・全日本の結果を振り返りつつ、箱根への展望も書いていきます。出雲・全日本結果はこのようになっております。出雲は関東勢最下位の11位、全日本は前回の14位に続いて今回も13位で2年連続のシード落ち、出雲、全日本両方に出場することが出来るようになってからは最も苦戦している状況です。前年度は全日本14位→箱根4位と箱根で強さを見せましたが、その再現が出来るのか…
1区の緒方は区間7位、先頭とも16秒差ですし2年連続の1区で十分にスターターの役割を果たしてくれました。緒方はチームでもトップクラスに駅伝で安定している選手です。2区の濱中は区間11位、3大駅伝初出場ですしスピードが求められる2区はさすがに厳しかったか。3区の網本は区間13位で総合でも12位に後退、全日本予選では2組1位で走っている選手ですし、主要区間に抜擢されて期待していたのですが、苦しい3大駅伝デビューとなりました。
4区の迎は区間10位で12→11位と総合順位は1つアップ、どうしても二桁順位が続いてしまいますね。5区の西村も区間12位ということでルーキーに続いて主力もなかなか力を発揮できず…6区に抜擢されたルーキーの宮崎は区間11位で総合でも11位という結果に。関東勢が10校しか出場しない出雲で区間二桁順位が6区間中5区間ですから、どうしようもないですよね。主力を故障で何人も欠いていただけに苦戦は予想されていましたが、それでも関東勢最下位にまで沈むとは思いませんでした。
1区の小林が区間8位、先頭とも5秒差ですししっかりとスターターの役割を果たしました。出雲は0人だった4年生が4人戻ってきたのは箱根に向けても大きかったですが、まずは小林が好スタートを見せることに。しかし、2区の吉田は区間14位と苦しい走りで8→13位と5つ順位を下げることに。その後ハーフで好走しているのでもう状態は問題無いでしょうが、最初で最後の全日本は厳しい結果になりました。
3区の梅崎は区間7位で13→12位に浮上、梅崎も戻ってきたのは本当に大きいですね。全日本でも主要区間でしっかりとまとめてくれました。しかし、4区の濱中は区間12位と出雲に続いての二桁順位とい苦戦、3大駅伝初出場となった久保田が5区13位で総合13位は変わらずと一度下がってしまうとなかなか浮上出来ない状況が続き…6区の石田も故障明けでしたがまさかの区間21位、総合14位に後退しました。主力の4年生が走れたのは良かったですが、全体的に状態はまだまだという状況…
そんな中、7区の緒方が区間6位、8区の岸本が区間7位と長距離区間を担った3年生コンビが揃って好走したのは全日本における数少ない収穫だったかな。ただ、6区までに差を広げられすぎていたこともあり、総合では13位に留まっています。
出雲は主力が揃って欠場、全日本は戻ってきたもののコンディションは良くない状態…そこから2年連続で箱根に合わせることが出来るのかというと、東洋ならば十分可能性はあるのでしょうが、それでも全日本で良かった大学よりは可能性が低いと思ってしまいます。戦力は充実しています。前回の往路経験者は梅崎、小林、松山、緒方と5区を含めて4人残っており、ここに復活した石田を加えれば往路はこれだけで揃いますから。松山は今年度全然姿を見せておらず、箱根がどうなのかは気になるところ。
前回の箱根で良かった吉田や岸本は引き続き復路の方が合っている気がしますし…他に往路の平地に抜擢されるとすれば、松井や宮崎といったルーキーたちの方がありそう。5区を走った緒方を平地に起用することもあり得ますね。2年の倉本、1年の松井、宮崎らが5区希望となっていますが果たして…東洋は5区を外すことはほぼ無いですし、誰が起用されても楽しみです。
復路は6区を2年連続走っている西村がいて有力候補ですが、こちらも平地の可能性はありそう。トラックシーズンは良かったのですが、駅伝シーズンは出雲で苦戦し目立っていないのも気になります。西村以外では2年の高橋、1年の馬場、内堀らが走りたい区間として挙げており、山の候補は結構いそうなのかな。9区2位の吉田、10区区間賞の岸本はそのままでも良さそうで復路に安心感をもたらしてくれそう。
他に出場争いに加わってきそうな選手は…3年の網本、2年の久保田、濱中、1年の迎ら今年度3大駅伝を走った選手たちかな。薄根、田中といった復活してきた2年生にも期待したいところです。今年度は有力ルーキーが揃い、2018年の箱根では4人が起用されていますが、今回も3人以上走ってもおかしくはないかな。
東洋の箱根は本当に読めないですね…前回のように4位に入ってもやっぱり箱根の東洋は強いなで納得ですし、シード落ちとなっても最近の出雲、全日本を見ていればいつかは来ることだと思っていたと納得してしまいそう。出雲、全日本で苦戦が続くチームにとって箱根は強いというのは東洋の希望ですし、19年連続シード獲得は継続している中で最長です。前回のように全日本から立て直し、20年連続シード獲得、さらに上位進出を果たしてほしいです。