第５６回（２０２４年）全日本大学駅伝 戦力分析＆区間配置予想 ～東京国際大学～
続いては、前回の全日本では総合８位でシード獲得、全区間で１０位以内と箱根予選落ちのショックから見事に立て直しました。箱根予選では楠木が途中棄権、エティーリも苦戦する中で８位通過を果たした東京国際大学の全日本大学駅伝における戦力分析と区間配置予想を行っていきます。エントリー一覧、過去５年の成績はこのようになっております。
箱根予選に出場した佐藤、大林、冨永、木村、楠木の５人は全日本でもメンバー入り、特に佐藤、大林は箱根予選で２，３番手と快走しています。さらに前回の全日本で４区１０位だった益田、３年時の全日本予選以来のエントリーとなる白井も戻ってきました。なかなか選手が揃わない学年でしたが、だいぶ戻ってきましたね。全学年で最多となる７人がエントリー。
箱根予選に出場した菅野、川内、大村の３人は引き続きエントリー、さらに今月１万で２９分２７秒のベストをマークしている中山が３大駅伝・予選会通じて初エントリーを果たし、４人がメンバー入り。
箱根予選に出場したエティーリ、松田にエントリーのベットの３人は引き続きエントリー。箱根予選の走りと前回の起用を見る限りは今回もエティーリではなくベットが出場するのかな。さらに今年５千で１４分８秒、ハーフで６３分３７秒をマークしている久保が３大駅伝・予選会初エントリーを果たし、４人がエントリー。
箱根予選に出場した小柴は引き続きエントリーされましたが、同じく出場した古賀は外れています。箱根予選にエントリーされた１４人中唯一外れたのが古賀ということでこちらはちょっと意外なエントリー漏れとなりました。１年は小柴のみエントリー。
確実に入ってくるであろう選手が外れたというのは無いですし、順当なエントリーと言えそう。白井が戻ってきたのも大きいですね。ただ、大事な箱根予選にエントリーされずに２週間後の全日本に万全で臨める可能性は低そうですが…森は箱根予選に続いて外れてしまったのは残念。そんな東京国際大学の区間配置予想は以下のとおりです。
大林④ー佐藤④ー川内③ー益田④
松田②ー大村③ー菅野③ーベット②
１区は大林、個人的に１区候補かなと思っていた前回走った木村やルーキーの小柴は箱根予選で苦しんだので全日本は出場しないと予想、最短距離とはいえ重要な１区だけに、箱根予選でチーム３番手と好走しながらも３大駅伝は未経験の大林としました。
２区は佐藤、前半区間に計算できる選手を起用出来るのであれば、留学生は後半の長距離区間が良いので…前回はベットが担った２区も前回３区５位と好走、箱根予選もチーム２番手だった佐藤ならば安心して任せられそう。
３区は川内、箱根予選ではチーム５番手、前回は８区を走ってシード獲得に貢献しています。引き続き主要区間を走って欲しい選手ですが、今回の長距離区間はエース級起用と予想しているので、ならば前半の大事な３区としました。
４区は益田、前回も箱根予選は不出場→４区１０位と結果を残しているんですよね。長い距離よりはまだ目立った実績が無いですが、全日本を走った経験は大きく箱根予選の疲労も無いということで２年連続４区と予想。
５区は松田、下級生が１人は走って欲しいと思っていて…チーム７番手で粘った松田は前回の全日本もエントリーされていますし、予選会に続いて３大駅伝デビューの可能性もありそう。出場するとしても負担の少ない５区かな。
６区は大村、箱根予選はチーム６番手と上々の走り、全日本は３年連続エントリーとなっています。箱根予選の走りを見れば３大駅伝でも見てみたいですし、距離は長いながらも負担の少な目な６区としました。
７区は菅野、箱根予選ではチーム４番手の走り、長い距離でも強さを見せていますし前回は５区でしたが今回は主要区間を担ってほしい実力者です。前半区間もあり得そうですが、今後への期待も込めて長距離区間の７区と予想。
８区はベット、前回は２区でしたがあれは本来イレギュラーだと思うんですよね。実際、過去５年のうち３度は最長区間に留学生を起用していますし…箱根予選の影響もないですし、ベットがアンカーでもそれまで耐えられる選手が揃っていますし、８区としました。
今回は後半の長距離区間を重視しましたが、前回のように前半から留学生やエース格を起用してきて、先手を取ってくる可能性もあるので予想が難しいですね…７，８区にエースを残すのが最も強いと思うのですが、それまでに流れに乗れずに崩れてしまったら元も子もない…ただ、今回はベットが７，８区でも佐藤、大林、川内、菅野らで前半も勝負できると思っています。ベットの起用区間が最も気になるところ。
後は箱根予選に出場しなかった選手をどれだけ起用してくるかですね。何度も話しているように、今回の箱根予選のダメージは普段と比べても大きいのは確実、それでいて２週間しか空いていないハードスケジュールですから、多少力が劣ったとしても箱根予選不出場の選手を起用した方が良い可能性もあります。今回は益田、ベットの２人としましたが、復活しているのであれば白井は是非とも見てみたいですし、２年の久保は着実にタイムを伸ばしていて個人的にも気にしている選手の１人です。
経験を重視するのか、疲労を考慮するのかも気になるところ。箱根予選で下位だった４年生、冨永、木村、楠木（途中棄権）は不出場と予想しましたが、本来であれば３人とも出場してほしい実力者たちです。こちらも全日本までにどれだけ状態を立て直せるか。今回もシードを争う１校だと思っていますが、どちらかと言えばシードは厳しい気も…ただ、前回も箱根予選１４位で予選落ちとなり、全日本はシードは非常に厳しいと思っていた中で見事に勝ち取りましたからね。今回も前評判はそれほど高くないでしょうが、また崩れない走りで２年連続のシードを獲得してほしいです。