第56回(2024年)全日本大学駅伝 戦力分析&区間配置予想 ~神奈川大学~
続いては、全日本予選を7位とギリギリでの通過で2年ぶりの出場、箱根予選ではエースの宮本が途中棄権ながらも9位で通過を果たした神奈川大学の全日本大学駅伝における戦力分析と区間配置予想を行っていきます。エントリー一覧、過去5年の成績はこのようになっております。今年度の戦力は厳しいと言われていましたが、全日本、箱根の両方で出場を果たしたのは素晴らしかったですね。新戦力の台頭が著しかった。
4年生で唯一箱根予選に出場した中西に箱根予選にエントリーされ、2年前の全日本に出場して6区14位の中原、3大駅伝エントリーとなる菅野と箱根予選にエントリーされた3人がそのまま全日本でもエントリー。
箱根予選に出場した酒井、志食、西坂とトップ4に入った3人に塩田、中野、宮本と箱根予選にチーム最多の6人が出場しましたが、この6人がそのまま全日本でもメンバー入りを果たしており、チームの中心となっています。
箱根予選に出場した大岩、近藤、滝本、新妻の4人は全日本でもエントリー。箱根予選出場が12人、全日本が16人エントリーということもあって、箱根予選に出場した選手は全日本にエントリーされていることが多いですね。さらに、今年度1万で29分2秒のベストをマークしている花井、先月1万で30分0秒で走っている森も含め、3年生と並んで最多となる6人がエントリー。
箱根予選ではチーム6番手と上々の走りを見せた上田が箱根予選に続いて全日本でも唯一のエントリー。
箱根予選にエントリーされたメンバーが全員揃っていますが…全日本予選で2組11位だった三原、3組23位だった高潮と全日本予選突破に貢献したメンバー2人を箱根予選に続いて欠くこととなりました。他の箱根予選出場校と同様にコンディションの心配はありますね…特に途中棄権した宮本はさすがに全日本出場は厳しそう。そんな神奈川大学の区間配置予想は以下のとおりです。
滝本②ー中原④ー大岩②ー近藤②
上田①ー志食③ー酒井③ー中西④
1区は滝本、全日本予選では良い走りを見せていましたし、箱根予選でも9番手で走っています。5千で13分台、1万で28分台のスピードもありますし、重要かつ最短区間の1区としました。
2区は中原、箱根予選には出場していませんがこちらもスピードのある選手で全日本を走った経験もあります。長い距離よりは短い距離の方が実績がありますし、距離が短いながらもスピードの求められる2区としました。
3区は大岩、全日本予選で好走、箱根予選ではチーム2番手と素晴らしい走りを続けてあっという間に主力の仲間入りを果たしました。どちらも好走したのは酒井とこの大岩くらいですし…その安定感に期待して前半の主要区間である3区としました。
4区は近藤、箱根予選ではチーム5番手、1万でも29分26秒と着実にタイムを伸ばしています。全日本から見てみたい選手ですし、まだ3大駅伝は未経験ということもあり、まずはつなぎ区間からかなということで4区としました。
5区は上田、箱根予選ではチーム6番手の好走、ルーキーということもあって箱根予選からの連戦は回避する可能性も高そうですが…出場するのであれば最も負担の少なそうな5区かなということで、唯一のルーキーに3大駅伝を経験してもらいたいという想いもあり、出場と予想しました。
6区は志食、持ちタイムは目立たないだけに箱根予選でのチーム3番手の快走はビックリしました。箱根予選に続いて全日本も出場する可能性は高いですし、3番目に距離が長い6区としました。
7区は酒井、全日本予選、箱根予選ともに好走した選手で特に箱根予選はチームトップですからね。前回の箱根でも10区8位で走った経験もありますし、もはやエース格の1人。主力が箱根予選で苦戦したことを考えると、酒井には長距離区間を走って欲しいですし、エース区間の7区としました。
8区は中西、最長区間は最上級生に走って欲しい想いもあり…全日本予選で好走、箱根予選も4年で唯一走った中西としました。1万で28分台のスピードもありますし。
今回は箱根予選で途中棄権だった宮本、11番手だった新妻の2人はコンディション的にも厳しいかなと思って予想から外したのですが…そうなると、さすがに戦力としてはかなり厳しくなりますね。正直、つなぎ区間はともかく主要区間の4人をそろえるのはかなり苦労しそう…箱根予選を走っていない選手は中原1人のみとしましたが、1万のタイムだと花井も良いですし、せめて2人は箱根予選メンバー以外が走って欲しいところ。
正直、ベストな布陣が組めたとしても全日本予選で7位通過ということは関東以外はすべて上回ったとしても、15位という状況…そこにコンディションの問題を考えると、関東勢最下位となる可能性が最も高いのは神大だと思っています。それでも楽しみなのは今年度一気に台頭してきた選手が複数いること、全日本予選では1組の滝本、大岩、2組の中西らがいずれも1桁順位で好走を見せているのは頼もしい限り。
元々、神奈川大学は全日本予選、箱根予選のどちらも通過は厳しいと思っていたので、どちらも通過したのはビックリしました。特に全日本予選の通過は衝撃的。。。そう考えると、全日本でもまた見せ場を作ってくれる可能性もあるかも。個人的には13~15位くらいかなとは思いますが、経験の浅いチームが箱根前に全日本を走れるのも大きいです。全日本予選最下位通過ということで失うものもないですし、1つでも上の順位を目指していってほしいです。