第56回(2024年)全日本大学駅伝 戦力分析&区間配置予想 ~立教大学~
続いては、箱根予選ではトップ通過、全日本予選を5位通過で全日本初出場を果たした立教大学の全日本大学駅伝における戦力分析と区間配置予想を行っていきます。箱根予選は他のトップ通過候補が苦戦する中、エース格の稲塚を欠いて抜群の安定感を披露しました。監督が代わってもさらにチームが成長を遂げているのは良いですね。エントリー一覧はこのようになっております。

箱根予選に出場し、25位だった林、43位の安藤、91位の山口と好走した3人は全日本でもメンバ入り、箱根予選欠場となったエース格の稲塚、3大駅伝・予選会通じて箱根予選が初エントリーとなった櫻井も引き続きエントリーということで、箱根予選と同じ5人がそのままエントリーとなりました。一方で箱根予選を3度走っている山本、後藤は箱根予選に続いてエントリーから外れてしまうことに。
箱根予選で15位の馬場、30位の國安というエースたち、68位の小倉、71位の吉屋と箱根予選に出場しいずれも好走した4人が引き続きメンバー入り、上級生は走った7人がいずれも二桁順位と好走しており、当然全日本もメンバーに入ってきますよね。全日本予選で1組17位で走っている永井も含め、5人がエントリー。
箱根予選で80位だった原田、137位の木島、202位の高田と箱根予選に出場した3人は引き続きメンバー入り、特に原田が良い走りでしたね。さらに先月5千で14分4秒のベストをマークした伊藤も含め、4人がエントリー。
箱根予選で115位だった鈴木、237位だった山下と箱根予選にエントリー&出場した2人がそのまま全日本でもメンバー入りを果たしています。
箱根予選にエントリーされた14人は全員全日本でもメンバー入りを果たしていますね。ここに永井、伊藤と今年度タイムを伸ばしている2人が入ってきたということで、現状のベストに近い布陣と言って良いのではないでしょうか。先述のとおり、山本、後藤が外れたくらいですから…箱根予選を走ったことによるダメージは気になりますが、トップ通過となると初出場とはいえ全日本に向けても期待は高まります。そんな立教大学の区間配置予想は以下のとおりです。
原田②ー國安③ー馬場③ー小倉③
鈴木①ー吉屋③ー林④ー安藤④
1区は原田、箱根予選でチーム7番手で走っている実績、さらに箱根では復路のスタートとなる6区で11位と走っていることも踏まえると、スターターに抜擢される可能性もありそう。7,8区にも主力を残せるようになりますし。
2区は國安、箱根で2年連続2区を任されているエースの1人、箱根予選でもチーム3番手で好走していますし前半の主要区間を今回も担う可能性が高そう。これまで走ったのが2区ということで全日本でもエース級が起用されることの多い2区としました。
3区は馬場、箱根予選ではチームトップの快走、箱根では3区で好走していますし、國安とともにエースの1人です。7,8区の長距離区間に起用されることもあり得ますが…どちらかと言えば前半区間からエースを起用する可能性が高そうということで、前半のエース区間である3区としました。
4区は小倉、箱根予選ではチーム5番手の快走、前回のチーム最下位から大幅に順位を上げてきました。箱根予選で好走した選手を中心に全日本も起用されるはずという予想なので、4~6区のつなぎ区間で最も前半の4区としました。
5区は鈴木、ルーキーながら全日本予選、箱根予選ともに悪くない走りを見せています。安定感のある走りを見ると3大駅伝にも1年目から出場する可能性は十分あり得ますし、比較的走りやすくルーキーが起用されることも多い5区としました。
6区は吉屋、箱根予選ではチーム6番手の好走、前回の箱根では7区を担っています。箱根に続いて全日本も出場する可能性は高く、長い距離を走った経験も豊富ということで、3番目に距離の長い6区としました。
7区は林、箱根予選でチーム2番手の快走、箱根では2年連続1区ということで全日本も1区というのは十分あり得ますが、最短区間の1区に林を起用するのはさすがにもったいない…というか稲塚が走れない前提だと主要区間を任せられる選手がギリギリになりそうなので、エース区間の7区としました。
8区は安藤、箱根予選ではチーム4番手、さらに箱根では10区、9区と23km区間を担っています。箱根9区を走る選手が全日本で最長区間の8区を走ることはよくありますし、今回も長い距離で実績豊富な安藤としました。
気になるのは箱根予選を回避した稲塚の状況、基本的に箱根予選を走らなかった選手は全日本は基本的に出場しないか走ったとしてもつなぎ区間という前提で予想していきますが…箱根予選トップ通過のメンバーが揃っていることを考えると、無理に稲塚を起用しないといけない状況でもないですし、外して予想しています。もちろん、この2週間でコンディションが上がっているのであれば出場してほしい選手ですが…欠場前提だと國安、馬場、林、安藤の4人が主要区間である2,3,7,8区を走るのがバランスが良さそう。
前半から攻めていくのであれば、1区に林を起用して國安、馬場を前半区間に起用、誰か一人を後半の長距離区間に抜擢というのもあり得ます。個人的にはバランス型か7,8区重視型が最も総合順位が良くなると思っていますが…全日本初出場ということで少しでも上位でレースを進めるための戦略というのもありですよね。
箱根予選で良かった選手が起用されるのが順当で、今回も8人中7人が箱根予選でトップ7だった選手としています。ルーキーも1人は起用されるのではということでもう1人は鈴木としました。箱根予選はトップ6が全員3,4年生となっており、上級生が強さを見せました。下級生も経験を積んでいってほしいところ。さすがに初出場で即シード争いというのは難しいでしょうし、全日本予選が5位通過ということで13位というのが一つの目安になってくるかな。12位以内だったら上出来と言えるのでは…今年度最大の目標は箱根シードでしょうが、まずは初出場となる全日本でもインパクトを残す走りを見せてほしいです。