第36回出雲駅伝(2024年)戦力分析&区間配置予想 ~早稲田大学~
最後は早稲田大学の出雲駅伝における戦力分析と区間配置予想を行っていきます。過去5年成績、エントリー一覧はこのようになっております。過去5大会で最も良い順位が前回の5位、新戦力を試したり出雲にそこまで合わせてこないこともあり、出雲は3大駅伝の中でも最も苦手としています。戦力としては十分上位を狙える時も、どこかでかみ合わなかったりするんですよね。


前回の出雲では3区6位、エースの1人ではあるものの前年度以降は苦戦するレースがやや多い石塚、今年度5千で13分28秒、1万で28分37秒のベストをマーク、前回の出雲でも1区4位で走っている伊藤の2人。
5千で13分30秒、1万で28分17秒を今年マーク、前回の出雲では2区3位、箱根でも2区4位で走っているエースの山口智、5千で13分55秒のベストを今年度マーク、前回の出雲では5区4位、全日本では1区2位で走っている間瀬田、5千で14分7秒のベストを今年度マーク、3大駅伝初エントリーを果たした藤本の3人。
前回の出雲は4区9位、箱根では5区6位で走っている工藤、前回の出雲では6区5位と上々の走り、その後は3大駅伝フルエントリーを果たしている長屋の2人。
5千で13分34秒のベストを持ち、全日本予選でも3組7位で走っている山口峻、5千の高校ベストは14分16秒、1万で29分40秒のベストを今年マーク、全日本予選に続いてエントリーを果たした吉倉、5千で14分23秒のベストを持ち、ロードで高校時代から強さを見せている瀬間の3人。
4学年全てが2~3人ということで、学年バランスの良いエントリーとなりました。3大駅伝経験者では伊福、菅野らが外れていますが、二人とも長い距離の方が強い選手ですし、ある意味では順当とも言えます。スピードのある選手だと全日本予選を走った山崎が外れたくらい。ベストに近いエントリーと言えるのでは。そんな早稲田大学の区間配置予想は以下のとおりです。
伊藤④ー山口峻①ー山口智③ー石塚④ー藤本③ー工藤②
1区は伊藤、前回も区間4位と結果を出している区間、今年度の走りと直近の記録会から伊藤、山口智、工藤が主要区間を担うと予想しており、山口智や工藤が1区という感じがしないので、ならば経験もありラストのスピードもある伊藤としました。
2区は山口峻、高校時代から実績抜群のルーキーですが、大学でも安定した走りを見せています。勝負レースの強さと5000mのスピードを考えると、つなぎ区間でも重要度の高い2区がふさわしそう。
3区は山口智、エースが主要区間を担うことはよほどのことがない限りは確実、早稲田はあまり6区までエースを残す起用をしてこないですし、最近は3区にエース級が起用されることも多いですからね。他大のエースとも互角以上に渡り合えるであろう山口智を3区としました。
4区は石塚、先月の記録会はもう一歩だったので正直メンバー外ということもあり得ると思うのですが…これまで3大駅伝フル出場を果たしていますし、経験はチーム随一。3年前に区間賞を獲得している4区としています。
5区は藤本、先月の記録会は出雲メンバーの選考レースだったはず、そこで最もインパクトを残したのが藤本なので…5千のベストを上回るタイムを5kmロードでマークしていますし、出雲への起用も十分あるということで5区としました。
6区は工藤、どちらかと言えば長い距離の方が強い選手ですし、1万でも安定して結果を残しています。先月の記録会でもよい走りを見せていましたし、チーム状況を考えても最長区間を工藤に担ってもらうのがバランスが良さそう。
他にも前回5区4位で間瀬田は十分6人に入ってきそうな気がするんですよね。今回は経験と記録会のどちらが重視されるのか悩みましたが…前回の出雲で好走した長屋も復活してきましたし、2年連続の出雲出場もあり得ます。まだ、ルーキーの吉倉、瀬間は出雲出場は難しそうな気がしますが、それでもいきなり10人に入ってくるのですから、期待の大きさが伺えます。
早稲田の場合、出雲にどれだけ合わせてくるかというのが重要になってくるわけですが…例年通りだと6位前後というイメージが正直ありますし、今回も5~7位くらいが現実的な順位となりそう。藤本や山口峻といった新戦力も見てみたいでしょうし、前回の6区長屋のように主要区間への抜擢もあり得ます。
個人的に最も気になるのは石塚の状態、下級生の時に比べて上級生では苦労していることが多いので…最後の出雲でまた快走を見せてほしいです。エース力は山口智は心配ないとして、伊藤、工藤がどれだけ戦えるかが大事になってきそう。主要区間で揃って上位で走れるようだと、さらに上位争いに加わることも出来るでしょうし。全日本、箱根へといい形で繋げていくためにも、まずは出雲から好結果を残していってほしいです。