第56回(2024年) 全日本予選戦力分析 順天堂大学
本日は順天堂大学における全日本予選における戦力分析を行っていきます。最も痛いエントリー漏れはエースの浅井、箱根2区を任された選手がいないのは痛いですね。他にも3大駅伝経験者が多く外れています。堀越、服部、油谷、森本、氷見らが揃っていません。結果として3大駅伝経験者は海老澤、吉岡、村尾と各学年のエース格3人しかいませんからね。その一方でルーキーは玉目、池間、川原、谷本と4人がメンバー入り、これでも日本選手権に出場予定の永原はいませんから、豪華さが分かります。
大学名 | 名前 | 学年 | 5千ベスト | 1万ベスト | ハーフ換算 |
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順天堂大学 | 海老澤 憲伸 | 4年 | 13:55.97 | 28:36.69 | 01:01:49 |
順天堂大学 | 岩島 共汰 | 4年 | 14:13.90 | 29:09.52 | 01:03:58 |
順天堂大学 | 鬼澤 大樹 | 4年 | 14:17.56 | 29:30.07 | 01:03:46 |
順天堂大学 | 村尾 雄己 | 3年 | 13:58.04 | 28:52.66 | 01:08:55 |
順天堂大学 | 石岡 大侑 | 3年 | 13:58.51 | 28:55.27 | 01:04:14 |
順天堂大学 | 吉岡 大翔 | 2年 | 13:22.99 | 28:46.96 | 01:02:25 |
順天堂大学 | 荒牧 琢登 | 2年 | 14:06.11 | 28:52.38 | 01:03:18 |
順天堂大学 | 児島 雄一郎 | 2年 | 14:09.28 | 29:17.26 | 01:04:39 |
順天堂大学 | 古川 達也 | 2年 | 14:09.50 | 29:27.62 | 01:03:33 |
順天堂大学 | 玉目 陸 | 1年 | 13:57.45 | 28:13.67 | |
順天堂大学 | 池間 凛斗 | 1年 | 13:53.05 | 29:25.87 | |
順天堂大学 | 川原 琉人 | 1年 | 13:52.29 | 29:27.78 | |
順天堂大学 | 谷本 昂士郎 | 1年 | 14:02.69 | 30:18.54 |
今回のエントリータイムは20大学中3位と高順位、上位8人の1万m平均タイムは28分50秒でこちらは4位となっています。どちらもタイム上は上位で通過圏内ということになりますね。持ちタイムトップはルーキーの玉目で28分13秒、ここに海老澤、吉岡、荒牧、村尾、石岡と28分台ランナーが続きます。8番手で29分17秒、ルーキーが4人いるにも関わらず12番手でも29分30秒というのが持ちタイムのハイレベルさを物語っています。1万よりも5千のタイムが良い選手も多いですし。
全日本予選の出場選手予想は以下の通りです。
1組:荒牧②、川原①
2組:石岡③、池間①
3組:村尾③、玉目①
4組:海老澤④、吉岡②
最終組は海老澤と吉岡、海老澤は箱根3区を任せられるなど主力の1人、関東インカレ1万mではもう一歩でしたが、安定感はチームでも上位の選手ですし、浅井がいない状況を考えても海老澤には最終組を走って欲しい。吉岡は1年時からトラックで大活躍、駅伝シーズンはやや苦戦したものの箱根では4区8位でまとめています。スピードも抜群ですし、これまでの起用を見ても最終組となりそう。
3組は村尾と玉目、この2人はいずれも最終組を任されてもおかしくない実力者です。村尾は関東インカレ3000m障害で優勝、安定感が増してきて頼もしい主力へと成長を遂げています。玉目は期待のルーキーの中でもひときわ輝く活躍、関東インカレ8位入賞はもちろん、28分13秒というタイムも衝撃でした。この走りを見れば最終組への抜擢もあり得ますが、さすがに負担が大きすぎかなということで3組としています。
2組は石岡と池間、石岡は3大駅伝出場こそありませんが、5千で13分台、1万28分台のベストを持ち、そろそろ出場が期待される3年生。まずは全日本予選を走って欲しいという想いもあります。池間はすでに5千で13分台のベストを持つルーキー、関東インカレ5000mには3人のルーキーが出場しましたが、そこで最も良かったのがこの池間でした。すでに大学で5千のベストを更新しているのも心強いですし、全日本予選のメンバーにも入りそう。
1組は荒牧と川原、荒牧は関東インカレハーフに出場、1万でも28分台のベストを持っています。持ちタイムも良く、勝負レースも経験していますし3大駅伝・予選会も出場してほしい選手ですね。川原は高校時代に大活躍、関東インカレ5000mでは苦しい走りとなりましたが、5千で13分52秒の高校ベストを持っていますし、関東インカレ同様全日本もメンバーに入ってきそう。
基本的に後半の組は今回予想した4年の海老澤、3年の村尾、2年の吉岡、1年の玉目で組むのが理想かな。学年バランスも最高ですし、スピードがあり勝負レースでも結果を残している選手が揃っています。逆に言えば、この4人のうち1人でも後半の組を走れない状況となると、そこがちょっと不安になってしまいそうかな。そのくらい、今回のエントリーメンバーだとこの4人が抜け出ているのでは。
ルーキーが何人起用されるのかも注目です。4人エントリーされており、最低でも2人は出場しそう。全大学を見渡してっもトップクラスのルーキーが入りましたから、1年目から活躍が期待されますし全日本予選を経験してほしいというのもあります。エースは強力ですし、選手層も決して薄いわけではないですが気になる点があるとそれは経験値の無さ。3年連続で全日本シードを獲得していたことにより、全日本予選を経験している選手が1人もおらず、これは早稲田と順大の2校だけです。誰一人失敗できないプレッシャーの大きい全日本予選を走っていない経験値の無さがあります。
また、そもそも全日本予選に限らず、3大駅伝の経験者がわずか3人しかいないというのも気になります。初出場が多い中で力を発揮できるのか…さすがに予選落ちすることは無いと思いますが…それでも中位通過くらいで上位通過よりは下位通過の方が可能性が高そう。7年連続で全日本出場を果たしており、前回シード落ちとなるまで3年連続でシードを獲得していたチームがここで予選落ちするわけにはいきません。下級生の活躍も目覚ましいですし、全日本予選を危なげなく通過し、3大駅伝につながるような走りを見せてほしいです。