第56回(2024年) 全日本予選戦力分析 早稲田大学

エントリー

本日は早稲田大学における全日本予選における戦力分析を行っていきます。20大学で唯一13人ではなく12人のエントリーとなりました。1万の持ちタイムトップ10の選手が全員エントリーされているというのは非常に心強いですね。3大駅伝経験者で外れたのは出雲を走った長屋だけですし、それ以外はほぼベストと言ってよいのでは。ルーキーは山口峻はもちろん吉倉もメンバー入りを果たしました。

大学名名前学年5千ベスト1万ベストハーフ換算
早稲田大学 早稲田大学石塚 陽士4年13:33.8627:58.5301:03:47
早稲田大学 早稲田大学伊藤 大志4年13:28.6728:37.3401:01:50
早稲田大学 早稲田大学伊福 陽太4年14:07.5328:55.7801:02:50
早稲田大学 早稲田大学菅野 雄太4年14:06.7529:25.2101:03:18
早稲田大学 早稲田大学和田 悠都4年14:21.0229:33.1301:04:25
早稲田大学 早稲田大学山口 智規3年13:30.1928:17.8701:01:16
早稲田大学 早稲田大学間瀬田 純平3年13:55.6129:13.4601:04:50
早稲田大学 早稲田大学宮岡 凜太3年14:16.9629:46.3101:03:29
早稲田大学 早稲田大学工藤 慎作2年13:56.6028:31.8701:02:29
早稲田大学 早稲田大学山崎 一吹2年13:50.4029:39.3501:04:22
早稲田大学 早稲田大学山口 竣平1年13:34.5929:19.79 
早稲田大学 早稲田大学吉倉 ナヤブ直希1年14:16.0129:40.39
持ちタイム

今回のエントリータイムは20大学中5位、上位8人の1万m平均タイムは28分47秒、こちらは3位となっており、どちらも通過圏内となっています。これまで1万はあまり走らなかったですが、今年に入ってからはある程度出場するようになりましたね。27分台を持つ石塚を筆頭に28分台も4人、12番手の宮岡でも29分46秒のタイムとなっています。5千を見れば1万のタイムを伸ばせそうな選手も多いですし、タイム以上の強さがありそう。

出場予想

全日本予選の出場選手予想は以下の通りです。

1組:伊福④、吉倉①
2組:間世田③、山口峻①
3組:石塚④、工藤②
4組:伊藤④、山口智③


最終組は伊藤と山口智、伊藤は関東インカレこそ11位ともう一歩でしたが今年度5千で13分28秒を叩き出していますし、エースの1人ですからね。最終組でも安心して任せられそう。山口智はチームのエースですし、抜け出た存在となってきています。関東インカレ5000mでも4位に入っていますし、最終組はまず間違いないでしょう。


3組は石塚と工藤、石塚は前年度からなかなか状態が上がらずに心配でしたが、関東インカレ5000mでは13分台で13位で走れるまでには戻してきています。最終組も走れる実力者ですが、現状だと3組の方がよさそう。工藤は関東インカレ1万mで13位とまずまずの走り、ともに前年度の関東インカレ1万で入賞した2人を3組としました。


2組は間世田と山口峻、間世田は関東インカレ1万では27位と苦戦しましたが、前回の全日本では1区2位と快走するなど主にスターターとして結果を残していますし、ラストの強さもありますからね。2組ならば何も問題なく任せられそう。山口峻は高校時代から実績抜群のルーキー、大学ではちょっと苦戦気味にも見えますが、5千で13分34秒のベストはやはり魅力ですし、2組あたりでの起用がよさそう。


1組は伊福と吉倉、伊福は長い距離での実績が豊富ですが1万も28分台のベストを持っていますからね。少なくとも前半の組であれば何も問題はなさそう。吉倉は大学に入って早速1万でベストを更新、関東インカレ1500mでも入賞を果たしていますし、全日本予選出場を果たしてもおかしくないかなと。出場するとしても1組になると思いますが…

展望

他にも伊福同様に長い距離で結果を残している菅野、5000mで13分50秒のベストを持つ山崎あたりが出場してもおかしくないですね。1つ気になるのが日本選手権5000mにエントリーしている伊藤、6/23に全日本予選、6/28に日本選手権が行われるので5日しか空いていないんですよね。山口智もウェイティングリストの上位なので出場する可能性がありますし、6月下旬の蒸し暑い時期に全日本予選、日本選手権の連戦はかなりダメージが大きそう。かといって伊藤、山口智がいないとなると早稲田も一気に厳しくなりますし、監督や選手の判断が気になります。


戦力としては何も心配いらないですよね。最終組を任せられるどころか大きな貯金を稼げそうなエース級がおり、ベストに近いエントリーだったこともあって8人の争いも熾烈です。ベストメンバー、ベストコンディションで臨むことが出来ればトップ通過も十分に狙えます。関東インカレでは前年度ほど奮わなかったこと、全日本予選を経験している選手が誰もおらずノウハウがあまりないということを考えると、3位前後というのが一つの目安となるかなあ。予選通過自体は問題ないでしょう。


早稲田はこの15年で2回しか全日本予選に出場していませんが、それぞれ4位、3位となっています。全日本予選で前評判以上の強さを見せたというのはどちらもなかったですからね。別に予選は通過できればよくてトップ通過を狙う必要もないですし、稼ぐ選手はきっと出てくるので、あとは崩れる選手がいなければ。。。最終組に負担がかかるような展開は避けたいところ。早稲田は全日本で強さを見せることも多いですし、すぐにシード返り咲きを果たすためにもまずは危なげなく予選突破してほしいです。