第99回(2023年)箱根駅伝 2区振り返り ~区間賞:吉居 大和(中央)~

総評

続いては2区における各選手の走りを振り返っていきます。2区結果はこのようになっております。私が見てきた2区でもトップクラスに面白かったですね。先頭が何度も変わっていき、逃げる駒澤を中央・青学が追っていく展開。最後の最後まで誰が区間賞なのか、誰が先頭で3区に繋ぐのか分からない2区でした。結果として2区終了時でトップ3、区間タイムもトップ3だった大学がそのまま総合でも上位3校となり、今後ますますエース区間の走りの重要性は増していくかもしれません。

大学ごと

中央の大和がまず凄まじかったですね。最初から突っ込んで田澤を追い抜き、その後は一度逆転されたものの、青学の近藤とともに前を追っていって再び再逆転、近藤を2秒抑えて区間賞を獲得しました。タイムも66分22秒と非常にハイレベル、大和の強さを存分に見せつけるレースとなりました。これで箱根は2年連続区間賞、3大駅伝では4大会連続区間賞となっています。来年度も全部区間賞を獲得しても何もおかしくないですね…


区間2位は青学の近藤、2秒区間賞には届かなかったものの、5大会連続の対決となった駒澤の田澤を初めて上回ることとなりました。序盤はハイペースだった留学生に無理につくことはせず、途中で逆に置き去って前を追っていく走りも力強かった。ラストはあと一歩及ばずに3位でのタスキリレーとなりましたが、まさにエースの走りで青学の強さを示しました。


駒澤の田澤はコロナの影響もあって万全では無かったということですが、それでも66分34秒の区間3位で走ってしまうのですから、やはり強いですね…ただ、出雲も胃腸炎になったりと今年度はなかなか3大駅伝に合わせられなかったのは残念。苦しい状況ながらも、トップと3秒差でつなぐ走りは最強ランナーの意地を感じました。


2区には留学生が5人出場しましたが、最も良かったのが区間5位だった山梨学院のムルア、6位に創価のムルワが続きました。ムルアは故障などもあってなかなか箱根出場を果たせませんでしたが、最後の箱根で初出場を果たし、チームを4位にまで押し上げる走りを見せられたのは良かったですね。ムルワは区間6位でしたが、前回は2位で走っていることを考えるともう一歩だったか。全日本7区に続いて田澤、近藤の後塵を拝すこととなってしまいました。


国士舘のカマウは区間9位ということでまずまずですかね。箱根予選は22位だったことを考えても、よく走ってくれたと思います。今後、さらに力をつけてヴィンセントに負けない選手となってくれれば。専修のキサイサは区間16位、タスキを貰ったのが最下位と苦しい位置だったことを考えると、この順位も仕方ないですよね。それでも総合17位に順位を上げています。


大東大のワンジルは区間最下位に…ワンジルは昨年度から突っ込むと失速することが多く、今年度は真名子監督が上手く負担の少ない区間や走りをさせて失速を回避していたのですが…2区という最も負担の大きい区間に起用せざるを得なかったのはチームとしても苦しかったのでは。最後はふらふらになってしまい、区間19位とも1分半ほどの差をつけられてしまいました。


区間5~9位は総合で4~8位と区間順位と総合順位が同じ順番となっています。そこに唯一割って入ってきたのが区間4位だった東海の石原、1区終了時で総合19位と非常に苦しい位置、本人も上りは苦手と言いながらも8つ順位を押し上げる走りはまさに大学トップクラスランナーの走りですね。もらった位置に関係なく力を発揮出来る選手は多くは無いですし。来年度はもっと好位置での走りを見てみたい。


区間7位に國學院の平林、8位に法政の内田となりました。平林も初のエース区間でこの走りが出来るのはやはり別格…國學院のエースは平林だと思っていますし、今後もチームを牽引していってくれることでしょう。内田も総合順位こそ4つ落としましたが、67分台できっちりとまとめてくるのはさすがです。こちらも安心してエース区間を任せられる選手です。


早稲田の石塚が区間10位、東国大の丹所が区間11位と中位で走ることに。石塚のずば抜けた安定感は箱根2区でも健在でした。総合順位は14位で変わらずも、ここで中位で走ったことが3区での逆襲に繋がりました。丹所も地元の2区を4年目にしてついに出場、3大駅伝で前年度に比べて苦戦する中、最後にエース区間をしっかりと走ってくれました。


順大の三浦、日体大の藤本が区間12位タイということに。前回は並走するシーンもあった二人ですが、今回は同タイムということに。三浦は前半積極的な走りを見せましたが、後半はやや失速してしまったか…2区は正直三浦に合っていないでしょうし、三浦を2区に起用せざるを得ないチーム状況が苦しいですよね。藤本は故障が長引く中でよくぞ箱根に間に合わせ、走り抜いてくれました。今のチーム状況からしても藤本以外の2区は苦しかったでしょうし、最後の最後まで頼りになる選手でした。


今回はルーキーが2人出場しており、城西の斎藤が15位、立教の國安が18位ということでいずれもほろ苦い3大駅伝デビューということに。斎藤は箱根予選でチーム2番手、國安はチームトップと1年生ながらすでにエース格の選手ですし、2区起用も順当ではあるんですよね。城西はシードを獲得しましたし、斎藤は今後チームを牽引していって欲しい選手。國安も力がありますし、他大のエースと戦える選手となっていってくれれば。


明治の小澤は区間14位、最低限でまとめてくれたとは思うのですが…後ろから追ってくるのは大学を代表するエースばかりでしたし、無理せずに自分のペースで進めるという選択肢もあったかもしれません。序盤は駒澤の田澤が追いつけないほどのペースで突っ込んでいましたしね。帝京の西脇は区間17位、長い距離に強い選手ではありますがエースが揃う2区となるとやはりまだ厳しかったかなあ…タスキを貰った位置も16位と下位だったのもありますし。


東洋の石田は区間19位、こちらも体調が良くなかったということで2区も軽い故障や体調不良がありながら出場した選手も多かったようですね…東洋の区間19位も2区終了時の総合19位も衝撃的でした。この時点ではついに東洋の連続シードが途切れてしまうのかと思ってしまいました。関東学生連合の工藤は区間20位相当、1区は好スタートでしたが2区は苦しい走りとなりました。関東学生連合の場合、各選手の力がある程度似ているため、エース区間はどうしても苦戦しやすいですし、仕方ないかなあ。

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