早稲田大学 2022年度 箱根予選・全日本振り返り⇒箱根に向けて

続いては早稲田大学について、全日本、箱根予選の結果を振り返りつつ、箱根への展望も書いていきます。箱根予選結果全日本結果はこのようになっております。箱根予選では山口の過呼吸というアクシデントなどもありましたが総合4位と危なげなく通過、さらに全日本では6位で4年連続でシード権を確保、箱根予選会校としては唯一の全日本シード獲得校となりました。ここまでは順調と言って良いのではないでしょうか。

箱根予選振り返り

井川はチームトップの9位とエースの走り、ずっと日本人先頭集団でレースを進めていましたし、日本人トップを逃したこと以外はほぼ完璧と言って良いのでは。さらに佐藤が16位、鈴木が17位で続き20位以内で3人が走ったのも良いですね。佐藤は前年度から大幅に力をつけていることを示すものでしたし、今後も長い距離で結果を残し続けてくれそう。鈴木は集団走だったはずですが、そこからグッと順位を上げてきたのもさすがです。


39位に伊藤、51位に石塚と2年生コンビが入ることに。二人とも万全の状態では無かったようですが、それでもしっかりと中位で走ってくるのはさすがです。ともに主要区間も安心して任せられる選手になってきましたし、石塚は体調不良明けながらも現状の力はしっかりと発揮してくれました。


管野が96位、間瀬田が114位、諸冨が125位、北村が130位で走っておりここまでで9番手&悪くない走りでした。菅野はタイムを伸ばしているとはいえ高校ベストは15分台の選手、2年の箱根予選にして2桁順位はお見事ですし、間瀬田は高校時代の実績を考えるともっと上位で走る力もあったでしょうが、これまで短い距離を中心にしてきたことを考えるとまずまず。諸冨、北村ともに3大駅伝・予選会は1年の箱根以来でしたが、何とかまとめてくれたかなあ。


10番手が217位の安田と9番手と1分以上空いてしまったのは少ない問題点だったか。安田は3大駅伝・予選会通じて初出場でしたが早い段階から走りが重そうだった気も…菖蒲も257位と力は発揮できず…コロナの影響もあるでしょうが、長い距離ではまだ結果を残せていないのも事実ですからね。山口は289位でしたが途中までは上位で進めており、過呼吸というアクシデントなのであまり気にしなくて良さそうかな。

全日本振り返り

1区の間瀬田が区間11位もトップと26秒差、集団トップだった3位とも11秒差ですし上々のスタートと言って良いでしょう。出遅れないことが大事ですからね。2区の井川は区間6位も総合6位に浮上、3位集団からは遅れてしまったのは本人も悔しかったようですが、最小限に差を留めました。3年連続の2区でいずれも結果を残し、2区終了時でシード圏内にずっといるのが早稲田の連続シードにつながっています。


3区の石塚は区間3位の素晴らしい走りで総合3位に浮上、駅伝で全く外さないチーム随一の安定感は本当に頼もしい存在です。今後も主要区間・エース区間で快走を続けていってくれることでしょう。4区の山口も区間3位、無理に2位の順大を追わずに自分のペースでレースを進め、後半上げて逆転する見事な走りで総合2位に浮上しました。


5区の小指はお腹を抑える場面もあって区間11位、後続に追いつかれましたがそれでもラストはスパートして総合3位でのタスキリレーとなりました。小指が2年の箱根以来、戻ってきたのもチームにとって大きいです。6区の菖蒲は区間15位タイに沈んでしまい、3⇒8位と5つ順位を下げてシードラインぎりぎりに…全日本の距離ならば大丈夫かと思いましたが、箱根予選から立て直すことが出来ずにちょっと心配です。


7区の伊藤が区間5位と素晴らしい走りで総合7位と1つ順位を上げた他、9位以下を突き放したのもシードに向けて非常に大きかった。上位だったのは田澤、近藤、ムルワ、平林だけでしたし、平林とも20秒差に留めていますからね。1年時は石塚の方が安定していましたが、2年になってからは伊藤も非常に頼れる選手となってきた印象。8区の佐藤も同じく区間5位の走りで1つ順位を上げて総合6位でのフィニッシュ、見事に4年連続シードを獲得しました。

箱根に向けて

箱根に向けては…選手層が薄いというのが最大の課題ですがそれはもはや早稲田の宿命。。。今年度の箱根は全日本エントリーメンバー+記録会で復帰した柳本の16人になる可能性が高いだけに、あとは主力に故障者・不調者を出さずにどれだけ箱根に合わせられるかどうかですね。前回の箱根では主力がなかなかコンディションが整わずにエース級を揃えた前半で出遅れ、後半も巻き返せずに13位でシード落ちとなってしまいましたからね。


今回は箱根予選、全日本の結果を見ると、順当ならば井川、石塚、鈴木、伊藤の4人は往路の可能性が高そう。5区は2年連続伊藤に任せるのが良さそうですが、山候補が新たに出てくれば伊藤を平地に残せるのが大きいですね。1区井川、2区石塚、3区伊藤、4区鈴木なんて布陣も強そうです。他には山口も往路を任せられるでしょうし、本来ならば菖蒲も3区あたりを走って欲しいところなのですが、これまでの走りを見ていると今年度は厳しそうか。。。


復路は6区に北村がいるのは大きいですし、前回は箱根に出場出来なかっただけに今回はしっかりと合わせてくれれば。小指、佐藤という9区経験者もまず復路を走ってくることになるでしょう。7区小指、9区佐藤なんて配置もありそう。ここまでで名前が挙がったのが9人、ここに全日本を走った間瀬田、長い距離に強い菅野も候補に入ってくるでしょうし、やはり箱根予選を走った選手が中心になりますよね。


上尾ハーフでは伊福が62分台の好走で箱根メンバー入りを猛アピール、さらに1年の全日本で好走して以来、故障などもあってなかなか姿を見せなかった辻も63分台で走っていますし、いい意味で10人を悩むことが出来るかも。ベストコンディションでベストメンバーを組めれば強いことは間違いないのですが、少数精鋭の早稲田においては非常に難しいことでしたからね。選手層が少しずつ厚くなってきたように思えます。


予選会校で最もシードを獲得できる可能性が高そうなのが早稲田かなあ。山もある程度計算出来て、往路で出遅れないだけの選手が揃っていて、復路も粘れる選手がいるという3拍子揃っていますからね。早稲田が2007年にシードを獲得して復活を果たして以降、2年連続でシード落ちは前回の箱根で2回目、連続でシードを逃したことは無いですし、箱根にきっちりと合わせてシード返り咲きを果たし、そこからさらに1つでも上の順位を目指して欲しいです。